陰キャを卒業したいなら見た目を変えろ!「ステレオタイプ」の科学

お一人様のマニュアル

「学校の教室が苦手」「話しかけられるとドギマギしてしまう」

その原因はステレオタイプ脅威にあるかもしれません。今回は見た目や考え方を変えることによって、教室への苦手意識を解消する科学的な手法をご紹介します。

 

ステレオタイプ脅威とは?「リケジョ」の成績がイマイチな理由

「メガネをかけている人は根暗」

「本好きは内向的」

「前髪で顔が隠れている人は自分に自信がない」

 

このように根拠はないものの一般的に通っているイメージのことをステレオタイプと言います。O型の人はおおざっぱ」とか「男性は育児が苦手」とか「日本人はユーモアがない」とか「女性は理系が苦手」とか、世の中にはありとあらゆるステレオタイプが存在ます。

分別のつく皆さんなら「ステレオタイプなんて単なる思い込みでしょ?」と思われることでしょう。しかし、ステレオタイプは「ステレオタイプ脅威」を生み、僕たちに悪影響を与えるのです。

 

ステレオタイプ脅威とはステレオタイプの目にさらされることによって、実際にパフォーマンスが下がってしまう現象のことです。

 

分かりやすく例を出しましょう。例えば、「育児は女性がするもの。男性は子どもの扱いが苦手」というステレオタイプがあります。ステレオタイプがあることによって、実際に子供を抱きかかえるとき「俺は男だから子供が嫌がるんじゃないかな」「抱き方が下手だと指摘されるんじゃないかな」と変に意識してしまいます。すると実際に抱き方がぎこちなくなり、赤ちゃんが泣いてしまう…

つまり、「男性は子どもの扱いが苦手」というステレオタイプを意識するあまり、実際に子どもを泣かせてしまったわけです。

ステレオタイプが頭のなかに刷り込まれている時点で、そのステレオタイプが間違いであってもマイナスの影響を受けてしまうというわけですね。

 

他にも「リケジョ」と呼ばれる人たちもステレオタイプの影響を受けてしまいます。「リケジョ」と命名されるぐらいなのですから当然理系の女子はマイノリティ(少数派)なわけですが、世の中には「女性は理系科目が苦手である」というステレオタイプがあります。

リケジョの頭の中にもステレオタイプが刷り込まれていますから、「私は女だから理系が苦手だと思われているわ。私の成績が振るわなかったらそれを証明することになっちゃう。男性に負けないようにしないと…」と余計なプレッシャーを感じてしまい、実際に能力を発揮できなくなってしまいます。

 

実際の研究でも、ステレオタイプ脅威は性別・職業・人種など様々なステレオタイプによって、発動することが分かっています。プリンストン大学のジェフ・ストーンらの研究をご紹介します。

  • 白人と黒人を被験者としてゴルフを行ってもらう
  • ※一般的に白人のほうが黒人よりも運動神経で劣るというステレオタイプがある
  • 「運動神経を測定する実験です」と言われた白人の被験者は、何も言われなかった白人の被験者よりもスコアが低かった

「白人は黒人よりも運動神経で劣る」という認識は必ずしも正しいとは言えませんが、ステレオタイプを意識するだけで実際にパフォーマンスは下がってしまうのですね。

 

見た目を変えて陰キャのステレオタイプから脱出する

さて、ステレオタイプ脅威について理解していただいたところで、コミュ障を克服する話に戻ししょう。

「メガネをかけている人は根暗」

「本好きは内向的」

「前髪で顔が隠れている人は自分に自信がない」

 

冒頭で上げたこれらの一般的な認識は、すべて「陰キャあるある」などとネットにまとめられるぐらい皆の頭のなかに刷り込まれたステレオタイプです。

ステレオタイプであるということはステレオタイプ脅威が働きます。つまり、前髪が長くてボサボサ頭の人は「頭がボサボサの人は陰キャである」というステレオタイプを意識してしまい、実際にコミュ力が落ちてしまうのではないかということが言えるのです。

 

幸いにも皆さんがハマっているステレオタイプ脅威は、性別や人種などのように変えられないステレオタイプによるものではありません。

見た目を変えれば「あの人は陰キャだ」「きっと根暗に違いない」という周りの目からは開放されます。ステレオタイプから開放されれば、人間関係で必要以上にドギマギする必要はなくなるのです。

 

  • 眼鏡からコンタクトにしてみる
  • 美容室に行って髪を整えてみる
  • いつも同じ格好ではなく、自分に似合う洋服を探してみる

などして、さっそくイメージを変えてみましょう。

 

成長型マインドセットを身につける

見た目を変えることに成功したら次はメンタル編です。まずは成長型マインドセットを身につけることです。

皆さんの現在のコミュ力はステレオタイプ脅威によって、マイナスの影響を受けています。つまり実際のコミュ力は今思っているよりも高めだと言えます。

ですが、内向的な人が外向的な人よりも雑談やコミュニケーションが苦手であることは確かです。いくら見た目を変えて「陽キャ」っぽい格好をしていても、「真の陽キャ」のコミュ力を目の前にしたら、やはり劣等感を感じるかもしれません。

そこでぜひ思い出して欲しい考え方が「劣っていても成長すればいい」という考え方です。このような考え方を成長型マインドセットと呼びます。

成長型マインドセットについてスタンフォードで行われた研究をご紹介します。↓

  • 黒人と白人の学生に「カリフォルニア州イーストパロアルトのマイノリティの小学生を励ます」という名目で手紙を書いてもらう実験
  • 手紙の内容は「人間の知性は固定的なものではなく、成長させることが可能だ」という趣旨
  • 学生たちは人間の知性に関する資料を集めながら手紙を作成する
  • 結果、手紙の作成に取り組んだ黒人の学生(ステレオタイプ脅威によって成績が悪かった学生)の次の学期の成績が上昇した

「黒人の人は白人の人に比べて認知能力(頭の良さ)で劣る」というステレオタイプがあります。そしてステレオタイプ脅威によって、実際に黒人の成績は白人よりも劣ってしまう傾向があります。

しかし、「知性は成長させることができる」という認識が強くなることによって、白人との差が詰まったのですね。

 

成長型マインドセットに対して、「人間の能力は生まれつきのものである」という考え方を固定型マインドセットと言います。言うまでもなく、人生の苦難を乗り越えていけるのは成長型マインドセットを持つ人です。なんでもかんでも「俺には向いていない」と諦めてしまう人は何もうまくいきません。

対人コミュニケーションにしてもそうです。「生まれ持っての愛嬌やトーク力がなくても工夫と努力で補えばいい」という考え方をするようにしましょう。

 

ちなみに僕は「外向性は知識と技術で補えばいい」と考えるようにしています。

 

心理学的に盛り上がる話題を調べたり、日頃から会話のネタをメモしたりしています。話しかけるときは「まずはこの質問をして、相手がこう答えたら今度は…」などとかなり綿密に考えて話しかけます。(笑)

普通の人なら「そんなのかっこ悪い」と思うでしょうが、別に気にしません。「会話を盛り上げる」というのが目標であって、その過程はスマートだろうが泥臭かろうがどっちでもいいんです。これぞ成長マインドセットです。

 

「知識と技術で補う」という考え方は、考え込むのが得意な内向型にはうってつけの方法です。心理学的にコミュ力をあげる記事も書いているので参考にしてみてください。↓

 

自分の価値観を考える

ステレオタイプ脅威から抜け出す最後の方法をご紹介します。自分の価値観を明確にすることです。

価値観を明確にするには、自分が何を大事にしているのか(家族・人間関係・趣味・芸術・健康…などなど)を考え、その理由を短文でまとめるだけです。

 

ステレオタイプ脅威と価値観について、コネチカット州ハートフォード近郊の人種統合された学校の生徒を対象にした実験をご紹介します。

  • 被験者となる生徒たちを2つのグループに分ける
  • 片方のグループには自分にとって重要な価値観とその理由を文章でまとめてもらう作業をさせる
  • もう片方のグループ(対照群)には、自分によって重要ではない価値観を書き出し他の人にとっては大切になるかもしれない理由を書き出してもらう
  • 結果、成績が悪かった生徒の成績を大きく向上させた

このケースでも「黒人は認知能力に劣る」というステレオタイプによって、黒人がステレオタイプ脅威による影響を受けてしまいます。(成績が落ちる)

ですが、価値観を書き出すことによってステレオタイプ脅威から脱出することができました。理由は自分の価値観(=自分のイメージ)を明確にすることによって、ステレオタイプのイメージがちっぽけに見えてくるからです。

 

 

例えば、僕の場合なら一番重要にしたい価値観は知識アイデアです。「知識を得てそこから誰かのために役立つようなアイデアを生み出したい」という価値観を持っています。

 

このように自分の価値観を明確にすることによって、「人から好かれるかどうかはどうでもいい」と割り切れるようになり、余計なプレッシャーを感じずに済むようになります。

 

【今日の心トレ】さっそく今の見た目を変えてみよう!

【獲得経験値】

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