そこで今回は時短できて栄養も逃さない野菜の調理についてご紹介します。
調理するのが面倒くさい→淡色野菜は調理不要!?
基本的にニンジンやほうれん草などの緑黄色野菜は炒めたり茹でたりなどの調理をしましょう。
逆にカブや大根などの淡色野菜(色の薄い野菜)は熱を加えない方が栄養価が高く保てます。
緑黄色野菜に含まれるβカロテンは熱を加えることによって体内に吸収されます。対して淡色野菜に多く含まれるビタミンやミネラル、カリウムなどは熱を加えると破壊されてしまうからです。
「何でも調理したほうがいい」というわけではないのです。ラクをして調理しない方が栄養が高くなる場合もあります。
レシピを覚えられない→調理の基本の流れを覚えておこう
料理でつまずくのはレシピを見ないと分からないということです。慣れないうちはレシピを覚えていないので新しい料理のたびにレシピ本を開かなければいけません。
レシピを覚えやすくするためには共通する基本的な流れを知っておくことです。
- 油を入れる
- ニンニクやネギなどの香味野菜を入れる(弱火から中火)
- 肉類を入れて表面を固める
- 緑黄色野菜を入れる
- ビタミンCを多く含む野菜を入れて、サッと熱を通す
基本的にはこの順番で調理をしていきましょう。
まずニンニクやネギなどの香味野菜ですが、これらにはアリシンという栄養素が含まれています。アリシンは油と一緒に熱を通すことによって吸収率が高まるので最初に入れます。ただし火の強さは強くしすぎないことです。
次に肉類を調理します。肉類は表面を固めて旨味成分を閉じ込め、ジワジワと中身に火を通す必要があるからです。
肉を入れたら緑黄色野菜を入れます。βカロテンは脂溶性なので油と一緒でないと吸収率が下がってしまいます。
最後にビタミンを多く含む野菜を入れて、最後にサッと熱を通しましょう。ビタミンは熱で破壊されやすいので入れるなら最後です。
皮を剥くのが面倒くさい→剥かないほうが栄養アップ!
ニンジンはそもそも皮なんてない!?
皮を剥かなくていい野菜の代表はニンジンです。というのもそもそも我々がニンジンの皮だと思っているのは内鞘細胞と呼ばれる組織で厳密には皮ではありません。
内鞘細胞はβカロテンが2.5倍、ポリフェノールが4倍も含まれているので、皮(皮じゃないけど)を剥くのはもったいないのです。
ジャガイモはワイルドに皮ごと茹でろ!
ジャガイモにはビタミンCが含まれています。通常ビタミンCは熱に弱いのですが、ジャガイモはデンプンがビタミンCを守ってくれます。
しかし、皮を剥いたり小さく切ったりしてから茹でるとビタミンCが4~5割も流れ出てしまいます。
ですので茹でるときにはワイルドに皮ごとのほうが合理的なのです。どうしても剥きたい場合でも剥くのは茹でた後です。茹でた後なら皮も柔らかくなって取りやすいです。
また、皮の近くにはポリフェノールの一種であるクロゲン酸という成分が含まれます。クロゲン酸は肌や血管などの酸化を防いでくれます。皮をガシガシ剥くとせっかくの栄養素が失われてしまいます。
大根は剥いたり茹でたりしたら意味ない
基本的には大根やカブなどの淡色野菜は熱に弱いので加熱調理をしないのが鉄則です。大根もその鉄則に基づき、手のかかる加熱調理はむしろしないほうが賢明です。
大根にはジアスターゼという酵素が含まれていますが、熱に弱く50度から70度で死滅してしまいます。
また、大根に含まれるビタミンCですが、水溶性なので煮込んだりするとすべて煮汁に溶け出してしまって意味がないです。(煮汁まで飲むならいいですが逆に不健康です)
また、ビタミンCは皮の近くに多く含まれるので皮を剥くとほとんど失われてしまいます。
大根と言ったらおでんやブリ大根などの料理が浮かびますが、手間がかかる上に栄養的に見るとほとんど意味がないのです。
大根を消費したいなら皮ごと大根おろしがオススメです。魚の隣にでも豪快に盛り付けましょう。
カリフラワーなんて生でポリポリが1番
ちょっとマニアックな食材であるカリフラワー。「カリフラワーならブロッコリーでよくない?」という風潮がありますが、それは大間違い。
確かにカリフラワーよりもブロッコリーの方がビタミンCが豊富ですが、それは「お互い生の状態でなら」という話。
ブロッコリーは茹でないと食べられませんが、カリフラワーはサラダでも食べることができます。生のカリフラワーと茹でたブロッコリーならビタミンCの量はカリフラワーに軍配が上がります。
また、ビタミンC意外にも水溶性の食物繊維やカリウムが含まれ、お通じや美容にも最適です。カリフラワーは決して存在感の薄い食材ではありません。
カリフラワーの名誉のためにも調理せずにそのままポリポリ召し上がってください。
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