内向的な人のためのゲーム式コミュニケーション術

  • 内向的だからコミュニケーション能力がなくて…
  • 自信が持てなくて会話のときにオドオドしてしまう

という方へ。

結論から言うと、内向的な人がコミュ力が苦手というのは間違いです。今回は科学的な視点から会話への苦手意識がなくなるようなお話をします。

 

コミュニケーションだと思わなければ成功する!?

内向的な人はコミュ力がないのではなく、コミュ力を発揮できていないのです。「自分はどうせ根暗だから」と決めつけてしまうから、余計に話せなくなっていると考えられます。

 

内向的な人のコミュ力についての実験を見てみましょう。

  • コミュニケーションが苦手」という人たちだけを被験者として集めて、社交スキルを測定するテストを受けてもらう。その際、被験者を2つのグループに分ける
  • ①実験者が「これは社交スキルを測定するためのテストです」と説明する
  • ②実験者が「これは一般常識のテストです」と説明する
  • 結果、①の被験者よりも②の被験者のほうが社交スキルが高く判定された
  • なお、②の人は、コミュニケーションに自信がある人に同じテストをした場合よりも社交スキルが高く測定された

ポイントは「今からコミュニケーションの能力を試される」と思っているか、「ただの一般常識のテストか」と思い込んでいるかの違いなのです。

つまり、僕たちのような内向的な人間は「コミュニケーションをしなきゃ!」と思うと、コミュ力が発揮できないのです。実際は外向的な人と同じかそれ以上の対人スキルを持っているのですから、とてももったいないと言えます。

 

そこで僕が提案するのは、他人とコミュニケーションをとるときは「ゲーム感覚」で挑むことです。

 

ゲーム感覚でいつの間にか好かれている!性格プロファイル会話術

コミュニケーションを取るには、相手に自分から話しかけて質問することが大事です。

と言っても、「いきなり話しかけるのは恥ずかしい」「あからさまに友だちを欲しがっているみたいで抵抗がある」という方もいるでしょう。

 

僕なんかもプライドが高いタイプなので、「友達作りをしている感」があるのはとても苦手です。その点、会話をゲームにしてしまえば大義名分ができます。

「友だちが欲しくて話しかけているんじゃなくて、単にゲームとして人と話してるんですよ」「自分のコミュ力を試すために話しかけただけですよ」という大義名分ができれば、話しかける抵抗を軽減できます。

 

さて、さっそくゲームのルール説明をしておきましょう。ゲームで行うことは相手のプロファイルです。相手がどんな人間で、どんな性格なのかを分析するゲームです。

いくつかの性格を探る質問をしたり、相手の反応を見たりしながら性格を分析していきましょう。

 

相手のビッグファイブを分析

ビッグファイブとは心理学の世界で最も信頼性の高い性格テストです。人間の性格を5つのスケールで分析します。

  1. 外向性:どれだけ活動的か。
  2. 調和性:どれだけ人に優しいか。協調性があるか
  3. 勤勉性:どれだけ勤勉で忍耐力があるか。自制心があるか
  4. 情緒安定性:どれだけメンタルが強いか。不安に強いか
  5. 開放性:どれだけ好奇心が強いか。創造的か

という5つのスケールに基づいて分析してみてください。例えば、「この人は外向性が高くて、勤勉性は低いタイプだな…」みたいな感じです。

 

相手の性格を分析するには心理学者のサム・ゴズリングが言う「行動のカス」に注目する必要があります。相手の持ち物や趣味嗜好などの情報を集めることによって、そこから相手のビッグファイブを分析してみましょう。

 

開放性を探る手がかり

  • 休暇の予定は?
  • 趣味は?
  • 最近○○に挑戦してみたんだけどやってみようよ
  • 最近新しいカフェを見つけてさー
  • 毎日やっている習慣とかこだわりとかある?
  • 好きな音楽とかある?どうやって知った?
  • 一生同じことしかできないのと、一生同じことをしちゃダメなのだったらどっちがいい?

開放性が高い人の特徴

  • 休暇に予定を詰め込んでいる
  • 新しい挑戦をする、新しい分野の本を読む
  • いろんな場所に行く・旅行が好き・SNSにいろんな場所でとった投稿をしている
  • 音楽や本の好みが独特
  • しょっちゅう「どこで知ったの?」と聞きたくなるようなゲームを買う・スポーツの器具を買う(僕にはこういう謎な知り合いが一人います。)

開放性が低い人の特徴

  • 決まったことをする
  • 新しい挑戦を進めると遠慮するか、嫌な顔をする
  • 同じ場所にしか行かない
  • 同じ店で同じ料理を頼む
  • 毎日の習慣やルーティンを規則的に守る

 

勤勉性を分析する手がかり

  • 将来の計画は決めてる?
  • 今は何に力を入れて取り組んでいる?
  • 今年の目標は?
  • 服とかこだわりある?
  • それってスケジュール帳?ちゃんと管理しているんだね

 

勤勉性が高い人の特徴

  • 休みの日にしろ、将来のことにしろ計画をきちんと考えている
  • 自分なりのプロジェクトに取り組んでいる(勉強・スポーツの練習など)
  • 身だしなみを整えている
  • 身の回りを片付けている(本棚の本やファイルの中の資料など)
  • スケジュール帳を持っている

 

勤勉性が低い人の特徴

  • おおらかな性格で、計画を立てるのが苦手。なるようになるさ精神
  • よく人にペンなどの物を借りる
  • 洗濯をギリギリまでしない
  • よく遅刻する
  • 服装にあまり気を払わない

 

 

外向性を探る手がかり

外向性の高い人は分かりやすいですが、外向的を振る舞っているけど実は内向的という人もいます。

  • 今週末な何をする予定?どこかに行く?
  • 休日は友だちとよく会うの?
  • この学校で友だちと呼べるのは何人ぐらい?知り合いは多い方?
  • 友だちはせまく深く?広く浅く?
  • 理想的な1日はどんなもの?
  • 部屋はどんな感じ?シンプル?ゴージャス?

外向性の高い人の特徴

  • イベントなどを好み、活動的。休日にも頻繁に人と出かける予定が入っていたりする
  • 1人の時間をあまり必要としない
  • 集団の中でもリラックスしていて堂々と笑っている

 

外向性が低い人の特徴

  • ほとんど人とでかけたりすることはない。1人の時間が必要
  • 喋らなくてもいい活動が好き
  • 1対1で話すのを好む

 

調和性を探る手がかり

  • 気が進まない遊びに誘われたときにどうする?
  • 兄弟はいる?兄弟ではどういう役割だった?

調和性の高い人の特徴

  • 人からの頼みを断ることができない
  • 兄弟で仲裁役になることが多い(妹に譲った、他の兄弟の喧嘩を止めたなど)
  • 調和性の高い人は、手を大きく振ってリラックスして歩くという特徴がある
  • 他人に共感し、世話を焼くことが多い

調和性の低い人の特徴

  • 人からの頼みを断り、自分を優先させることが多い
  • 人の感情よりも事実を大事にする

 

情緒安定性を探る手がかり

最近は忙しい?

何か僕が知っておいたほうがいいことがある?

 

情緒安定性が高い人の特徴

  • 忙しくてやるべきことがたくさんあってもパニックにならない
  • 常に冷静に対処できる
  • 鈍感なので不安な人の気持ちに共感するのが苦手

情緒安定性が低い人の特徴

  • 大抵は忙しそうにしている(神経質な人は忙しいぐらいが心地良い)
  • 事細かに指摘する。心配なので「あともう一つ注意して欲しいことがあって…」と付け加える
  • 神経質な人は暗い色の服を好んで着る傾向あり
  • 机や身につけているものに士気を高めるメッセージが入ったものを置く(松岡修造カレンダーを使っているとか)

 

さらに探る!心理学的分析

外向性・勤勉性・調和性・情緒安定性・開放性を探るための質問は他にもあります。心理学の実験で分かっているので、ぜひ使ってみてください。

もちろんデータで実証済みとは言え、あくまで統計的に有意であるというだけです。当てはまらない例外的な人もいますから、複数の質問をしてから反

質問1.夏休みの宿題は早く終わらせるタイプ?→勤勉性がわかる

夏休みの宿題を早く終わらせるタイプなら我慢強いタイプ(=勤勉性が高い)と言えます。

 

双極割引という考え方で説明できます。双極割引とは現在の報酬よりも未来の報酬の価値を割り引いて考えることです。

例えば、今もらえる1万円と1年後にもらえる1万1000円だったらどちらを選ぶでしょうか?

合理的に考えたら1万1000円の方が得なのですが、今満足することを重視する人は1万円の方を選ぶかもしれません。

今満足することを選ぶ人は、未来の価値を割り引いている=割引率が高いと言えます。

  1. 割引率が高い=せっかち、計画性がない
  2. 割引率が低い=我慢強い

 

夏休みの課題を遅くまで手をつけない人も割引率が高い人と言えます。

宿題を早めに終わらせて夏休みを満喫するという未来の価値を割り引き、今満足することを求めてしまっているのです。

 

質問をして「結構計画的にやったよ」という人か、「いや~最後の日に急いでやったよ」という人かを見極めてみましょう。

ちなみに後者の人に対しては、「夏休み前までは早めに終わらせようと意気込んでいるタイプでしょ?」とコメントしてみましょう。

多分当たっているはずです。というのも当日になるとプランを変えるのは双極割引の特徴だからです。

 

注射とかは得意?苦手?→情緒安定性が分かる

身体的な痛みに強いかどうかどうかは精神的な痛みに強いかに直結します。痛みに強いかどうかでその人が孤独に強く精神力があるかどうかを見ることができます。

というのも、身体的な痛みを感じる脳の領域と、孤立などによる精神的な痛みを感じる脳領域は同じだからです。

どちらも前帯状皮質と島皮質という場所です。前帯状皮質と島皮質は異常を見つけたときに鳴る警報センサーのような働きをしています。

 

「注射が苦手?」などと聞いてみて、「苦手すぎて泣いたことがある」など返ってきたら、孤独に弱くて仲間はずれを恐れるタイプだと分析できます。

 

その他の心理分析

ちょっとした心理テストをやってみるのもオススメです。

「自分の額にQって書いてみて」

突然ですがご自分の額にQって書いてみてください。

 

 

書きましたか?実はこの質問はセルフモニタリング能力を図るためのテストです。セルフモニタリング能力とは、自分が周りからどう見えているかを認識する能力です。

 

さて、あなたはQという文字を自分の向きから読めるように書きましたか?それとも周りの人から読めるように書きましたか?

  • Qを自分が読めるような向きで書いた人は、セルフモニタリング能力が低く、我道を行くタイプです。(「ロウセルフモニター」と呼びます。)
  • Qを周りが読めるような向きで書いた人は、セルフモニタリング能力が高く、周りの目を気にするタイプです。(「ハイセルフモニター」と呼びます。)

 

ロウセルフモニターとハイセルフモニターはアボカドとタマネギに例えられます。アボカドのように芯があるのがロウセルフモニター、タマネギのように芯がなく適応能力が高いのがハイセルフモニターです。

 

ロウセルフモニターの特徴
  • 飲み会なども自分が行きたくなければ平気で断ることができるタイプと言えます。
  • 「自己紹介をして!」と言われたら自分の性格、価値観などを真っ先に挙げる
  • ステーキには先に塩を振る。自分の好みの味を分かっていてそれを変えない
  • 誰かが急に部屋を訪れることになっても慌てて片付けたりはしない
  • 恋愛関係では離婚や浮気が少ない。見た目よりも性格や価値観で選ぶ
  • 相手に合わせて話し方や態度を変えたりしない
  • 本来の自分以外を演出するのは苦手
ハイセルフモニターの特徴
  • みんなが出席する空気だったりすると断れない。仲のいい人が出席するかどうかを気にする(※1)
  • 事前の情報収集を怠らない。例えば初デートのときなら、「どんな店を選ぶべきか」というリサーチから始め、「女性に歩道側を歩かせない」とか「支払いをスマートに済ませる」などの技術もしっかり習得してからデートに望む
  • 「自己紹介をして」と言われたら、自分の社会的地位・役職・身体的特徴などを真っ先に挙げる
  • ステーキは一口食べてから塩を振るか決める。自分の好みよりも料理に合わせて調味料を変える
  • 急に部屋を訪れることになったら急いで片付けたり、物を動かしたりする
  • 恋愛対象は見た目で選ぶことが多い。
  • 相手に合わせて話し方や態度を変える
  • 昇進しやすい
  • 表現力がある。心情を描写したり、演技をするのがうまい※2

 

これらの特徴を挙げて、例えば「事前にしっかり情報収集するタイプでしょ?」と言い当てることもできますし、「自分の部屋とかありのまま見せられるタイプですか?」と質問にしてしまうのもありです。

 

※1.パーティに参加するかどうかを尋ねる実験では、ハイセルフモニターは雰囲気で参加を選ぶことが多いが、ロウセルフモニターは自身が外向型の場合のみ参加を選んだ。

※2.即興でコメディの演技をしてもらうという実験ではハイセルフモニターの方が評価が高かったとか。また、エロチックな文章を書いてもらうという実験でもハイセルフモニターの方が表現が多彩だった

 

「ちょっと面白い謎解きがあって…」

話題がないときにはちょっとした謎解きをするのも盛り上がります。

例えば心理学に関わる謎解きなら「バットとボールの問題」なんかがあります。よかったらやってみてください。

 

「バットとボールの合計は1ドル10セントです。バットがボールよりも1ドル高いです。ボールの値段はいくらでしょう?」

 

 

さて、答えが出たでしょうか?「答えは10セント!」

…と応えた人は見事に引っかかってくれました。答えは5セントです。確かになんとなく10セントと応えたくなるのは分かりますが検算してみるとよく分かります。

  • ボールが10セントなら、バットは1ドル10セントとなり合計は1ドル20セントになってしまう
  • ボールは5セントで、バットは1ドル5セント。合計で1ドル10セント。

 

この謎解きは直感に頼って答えを出すタイプなのか、よく考えてから答えを出すタイプなのかを探る質問です。

この質問は誰もが直感的に10セントと応えたくなりますが、冷静な人なら検算をして正しい答えを導くことができるのです。

 

間違ったら「残念!答えはこうだよ。君は直感に頼るタイプだね」と言えばいいし、相手が正解を出せたら「すごいね!僕は最初引っかかっちゃったよ。これが正解できる人は第一印象とか先入観にとらわれない人なんだよ」と言ってあげましょう。

 

まとめ

さて、プロファイリング式会話術はどうでしたか?相手の性格を探るための質問がたくさん出てきましたね。

好奇心旺盛な方は「さっそく誰かで試してみたい!」と思ったかもしれません。ぜひとも「会話」という概念を忘れて、プロファイラーになったつもりで質問をぶつけてみてください。

 

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