
中学3年生の娘ですが、不登校になりました。どうやら無理をしていたようで…





頑張り疲れてしまったんですね。無理というのは勉強のことですか?






いえ、友達関係です。無理して明るく振る舞っていたようなんです。それも小学6年生のときにいじめにあったのが原因なんです。





小6のときにいじめられたのがキッカケに、明るく振る舞うことを頑張りすぎて、中3となった今限界が来たということですね?






そういうことです。





いじめられても仲良くしようと頑張っていたんですね。






悩みを聞いてあげることもあるんですが、どこか感情がないような感じで…。学校にいるときは同級生に見られるか気にしているようなんです。





以前の娘さんとはどこか違うような感じがして不安なのですね?以前の娘さんはどんな子でしたか?






のんびり屋で絵を描くのが好きな子でした。今ではのんびりというよりも自堕落な生活になっている印象です。
サブパーソナリティへの分裂
まず、いじめに対しても仲良くしようと明るく振る舞ったところを見る限り、エニアグラム性格学で言う調和型(タイプ3,6,9)に属するタイプです。
その中でものんびり屋でいじめの対象になりやすいのは「タイプ9」でしょう。
「タイプ9」とは、「周りと平和につながっていたい」という欲求を強く持つ生まれつきの性格タイプ(気質)のことです。
タイプ9はいじめられても、調和を保とうとするのでその時点で「学校に行かなくなる」「いじめを親に相談する」というような選択は取りたがりません。
「自分が我慢すればそれで済む」という風に考えるからです。
「愛想よく振る舞って入るが感情がないような様子」はその我慢した結果生まれたサブパーソナリティ(別人格)と言えるでしょう。
タイプ9は極限までストレスがかかると、現実から目を背けようとして「自分を忘れる」ことがあるのです。




自分を忘れる!?そんな恐ろしいことがあるのですか?




う~ん。あるんじゃな~い?
別に記憶喪失とかそういうのじゃないけど、自分とは別の人格を無理して演じすぎて自分が分からなくなる、みたいな。
もともとのんびり屋なタイプですが、ストレスがかかると無気力に陥ります。
お母さんが惰性的と評価したのはこのためでしょう。
対応策:メンタルモデルが自分なりの在り方を見せる
娘さんはいじめを経験したことで、「自分が面白い人じゃないと仲良くしてくれない」「自分が明るくしていないと嫌われる」と対人関係において余計な力が入っているのかもしれません。
しかし、タイプ9の本当の良さはグループの中にのんびりと構えていて、仏のように笑って、みんなの話を聞いたりできることです。
タイプ9の自然体な感じを思い出させるためには、メンタルモデルをつくることです。
メンタルモデルは手本のようなもので、娘さんと同じタイプ9の性格を持つ人を指します。
メンタルモデルが集団の中でどのように振る舞っているか、どんな生き方をしているかなどを見ることで自分らしい在り方を思い出すことができます。
タイプ9の芸能人や友達を見れば「自分もこんな感じでいいんだ」と気が楽になるかもしれません。
また、タイプ9らしい自然体な感じを取り戻せるように、「あなたといるとホッとする」という言葉をかけてあげるといいでしょう。
すると「私は和やかな感じにしているだけでもいいんだ」と対人関係で気楽に捉えられるようになります。




確かにホノさんがハキハキ喋ってたり、みんなを積極的に笑わせていたらなんか不自然です。




あたしもそれは疲れるかも~




ホノさんはいつもみんなの話をのんびり聞いていて、たまに天然発言をして笑わせてくれる印象です。




そうそう。自分らしくでいいんだよ~
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