【読書実況】人類の歴史をつくった17の発見

オススメ本

人類の歴史をつくった17の大発見;先史時代の名もなき天才たち

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この本がテーマとしている問題提起は何か 
この本はどのように始まりどのように終わったか 
この本から何を学びたいかラノベのネタになるような知識が欲しい人が新しいことを学ぶことや何かを発明することの意義について知りたい
この本が同じジャンルの他の本と似ている部分と違う部分はどこか 
この本はなぜ重要なのか 
この本のタイトルは内容と合っているだろうかタイトルを付け直すとしたら人類の真のイノベーション図鑑
この辺のキーポイントやコンセプトは何だろう 
本の書き出しをチェックして読者を引き込むためにどんなトピックを使っているだろう 
本で使われているつや地図グラフ写真等のビジュアル要素から何を学んだか 
作者は読者に対してどう考えてほしいと思っているだろう 
人に勧めるとき、どの章のどんな情報を最初に取り上げるか

・人間の武器は高い知能による発明力だけでなくその発明を後の世代にも伝えるコミニケーションの能力である

・全く新しいものを発明するためには遊ぶ事が最も重要である。今からの会社においても真面目に仕事をするだけでなく遊びを取り入れ、創造的なものを作り出すことが重要かもしれない

作者はこの本は面白くするためにどんな工夫をしているか

天然痘ウイルスに関する章では、ウイルスが進化して感染力を強めるプロセスの早さを「100万匹の猿がキーボードに向かった状態でたまたま生まれたハムレット」と描写している

作者の主張のどこに賛成できるか 
テーマを説明するために読者がどのような事例を出しているか弓の発明は何かの模倣ではなく完全なオリジナル。最初は木の棒と動物の肉から取れた腱をおもちゃとして遊んでいて、たまたま弓の原型ができた。腱を引っ張ることで棒がたわむ感覚が新鮮で面白く、おもちゃとして使っているうちに矢を飛ばすための武器として使われるようになったのではないか

 

この本を読んでいる時どんな感覚になったか 
最も重要な一文はどれか人類の歴史は壮大だ!」という感覚。天然痘に関する章では、最初に天然痘にかかった0号患者のことを「至上最も人を殺した人」と表現し、チンギスカンやアレクサンドロス大王と比較することで興味を引く書き方をしている。学校で習う日本史や世界史よりもさらに昔の時代がテーマなので、話が常識はずれのスケールで面白い
本の内容を振り返って自分に1番刺さった箇所はどこか 

人間の「真のイノベーション図鑑」

この本のタイトルを付け直すとしたら「真のイノベーション図鑑」と言えます。人間の創作やイノベーションはほとんどの場合が模倣です。例えばInstagramはFacebookに画像加工の機能をつけたという点で模倣ですし、もっともっと昔に開発された基本的なものも自然を模倣しています

例えば、丸太が転がるのを見て車輪を発明したり、水の上に浮かんでいる大木を見て船を想像したり…などイノベーションは意識的にしろ無意識的にしろ何かを参考にしているものなのです。しかし、中には自然界にも参考となるものが見当たらないまさにゼロから作られた真のイノベーションが存在するのです。

 

例えば、馬をコントロールする頭絡という馬具。

頭絡とは馬の頭部につける馬具の総称です。その中でも馬の口の中にかませる「ハミ」という紐が重要です。馬の口の中は少し面白い形になっており、小臼歯と前歯の部分に間が空いて歯茎がむき出しになっています。その部分にハミを挟むようにしておけば、ロープを引くと馬にとっては歯茎が押しつぶされることになります。その痛みを和らげようとして、引かれた方向に反射的に首と体を向けることになるので方向転換やブレーキが可能になるのです。

 

馬をコントロールするハミのデザインはまさに真のイノベーションであったと考えられます。というのも、自然界にその着想の元となりそうなアイデアが存在しないからです。すでに家畜化されていた牛や羊では試すことができません。というのも馬の独特な口の中の構造とは全く違うからです。おそらく馬の体の様々な部分にロープを引っ掛けてコントロールする方法を試したらたまたま閃いたのでしょう。

つまり、何かの模倣ではない真のイノベーションは、試行錯誤の上にしか生まれないということなのかもしれませんね。本書では人類史における元ネタのない真のイノベーションをいくつか知ることができます。

 

「100万匹の猿がたまたま生んだハムレット」について解説

天然痘ウイルスに関する章では、ウイルスが進化して感染力を強めるプロセスの早さを「100万匹の猿がキーボードに向かった状態でたまたま生まれたハムレット」だと表現しています。

この描写をちょっと解説してみます。知識がないとちんぷんかんぷんなのですが、ようするに「膨大な数の遺伝子のコピーミスによって偶然生まれた」ということを強調して言っているのです。

 

「猿がキーボードを…」の件はリチャード・ドーキンスの研究が元ネタです。

ドーキンスの実験では、猿がキーボードを適当に叩いたらシェイクスピアの「ハムレット」の一節ができるのはどれぐらいかかるかというものがあります。この研究は生物の自然選択が行われて特定の進化が起きるために何世代かかるのかということを身近な例で検証した実験になっています。

 

つまり本書の記述は、ウイルスの場合複製とエラーの頻度がとんでもない数になるのでリチャード・ドーキンスの研究を同時100万件並列して行なっているぐらいの頻度で突然変異による形質の獲得が起こりやすいということを言っているわけです。知性とユーモアを感じさせる洒落た文章ですね。

 

ワクワクしながら読もう!人類初は常識外れのことばかり

天然痘に関する章では、最初に天然痘にかかった0号患者のことを「至上最も人を殺した人」と表現し、チンギスカンやアレクサンドロス大王と比較することで興味を引く書き方をしています。

 

偶然に偶然が重なったことによってモンスター級のウイルスが生まれてしまったということをよく描写しています。
その偶然とは簡単にまとめると以下のようになるでしょう。

  1. 偶然ねずみを解体して食べるなどしてネズミが持っていたウイルスを取り込んでしまった
  2. ラクダに感染する過程でそのウイルスが変異を起こしており人間にも適用をしてしまった
  3. 感染力が最初は弱いもののたまたま0号患者から感染が起こってしまった
  4. 人に感染しコピーを繰り返すなかでたまたま感染力が高い突然変異が起こってしまった

このたまたまが重なったことによって2度の世界対戦よりはるかに大きな死亡者を出してしまうというのは悲劇という他ありませんね。

 

このように、人類が歩んだ奇跡的で壮大な物語を楽しみながら読むといいでしょう。

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