- 会話を楽しむことができない
- 「相手の話を引き出さなきゃ」とプレッシャーを感じてしまう
今回は、積極的に自分から喋って会話を楽しもうぜ~というお話です。
「3:7で相手の話を聞こう」は間違いだった!?
雑談系のハウツー本などを見てみると「相手の話を聞きましょう」といった文句はよく見かけます。直感的にも、自分ばかり話す人は嫌われるイメージですよね。
ただし、自分が話したいことを我慢して相手の話を聞くことに徹した結果、会話が楽しくなくなってしまうのでは本末転倒です。お互いに楽しい会話をするためには、適度に自分が話したいことを話す必要もあるのです。
特に、初対面の場合だと自分から積極的に話す人の方が好かれやすいという研究があります。
実際に、アメリカのバージニア大学の研究によると、初対面では普段よりも多めに喋る人の方が好感を持たれやすいという結果が出ています
介入
被験者として116人の人に初対面のペアを作って会話をしてもらった。その際、被験者には自分が会話の中で話す量を30%、40%、50%、60%、70%のいずれかになるように意識してもらった
例えば、30%を意識する人は、全体の会話の時間の中で自分が3割、相手が7割になるように意識してもらったわけです。雑談のテクニックとして「3対7で話しましょう」みたいなものはよく見られるアドバイスです。
結果
自分が話す会話の量が多かった人ほど好感を渡りやすかった
考察
多くの会話術のアドバイスとは逆の結果が出たのは驚きです。
よく話す人の方が好かれやすい理由としては、たくさん話してくれることによって共通点を見つけたり好感を抱いたりなど親近感を感じやすいからです。確かに初対面で聞き役に回ろうとすると、「何を考えているのかわからない」という印象を持たれかねません。
「話したいこと+後質問」で会話を楽しもう
会話の目的は共通点を探すこと
具体的に会話の準備に入っていく前に、そもそもなぜ会話をするのかをハッキリさせておきましょう。
それは共通点を見つけるためです。なぜなら、相手との共通点があれば、より深い交流をすることができるからです。例えば、共通の趣味のイベントに行ったりできるでしょう。また、共通点はより具体的な方がいいです。例えば、「アニメ好き」という共通点よりも「特に~~の作品が好き」という共通点の方が、より楽しく語り合うことができます。
では、より具体的な共通点を探すという目的を意識して、会話のテクニックを学んでいきましょう。
会話は「話したいこと」を話せばいい
初対面の相手との会話のスタートは、自分が話したいことでいいのです。逆に、相手にいきなり話させようとすると警戒されてしまいます。
例えば、「最近ハマっている趣味は何ですか」といきなり聞いても答えてもらえないかもしれません。「アニメが好きなんだけどアニメ好きと言ったら変だと思われるだろうか」と恥ずかしがる人もいるからです。
そこで、まずは自分から自己開示してみましょう。「最近は僕は~~っていうアニメを見ているんですけど…」「最近~~のゲームを始めてみたんですけど…」といったように自分から話しましょう。
「後質問」で相手にフォーカスしよう
自分が話したらその話題について相手にも質問してみるといいでしょう。
例えば、「最近趣味でこんなことを始めたんですけど…」と話した場合、話し終わったら「~さんは趣味はありますか?」など問いかけてみるのです。自分が話した後に問いかける質問をこの記事では「後質問」と名づけましょう。
「話したいネタ」と「後質問」をセットにすることによって、自分語りしつつも、相手の心を開くことができるのです。
「~さんは趣味はありますか?」→「うーん特に…」
◎自分が話したいネタ+後質問:
「最近~っていうアニメにハマっていて…。~さんは何か趣味はありますか?」→「実は私もそのアニメ気になっていたんです!」
ただし、会話に緊張してしまう時には上手い後質問が思い浮かばない場合もあります。そうならないために自分の話したいネタに関して、後質問を用意しておくといいでしょう。
【今日のクエスト】
自分が話せそうな会話のテーマをピックアップしよう。自分が話したいな人に話したいなと思うものなら何でもいいです。思い浮かばないという人は以下のネタを参考にしてみましょう。
- 健康やお金についての心配事
- 幸せを感じること
- 怒りを感じること・イライラを感じること
- 自分の趣味
- 将来の夢や目標
- 自分の悩み
ステップ2:その質問に対して自分が話す内容を決める
まずは自分のことを相手に知ってもらうために自分が話しましょう。
ステップ3:その質問に関する後質問3つを考えよう<深度1の後質問>
例:
- ~さんが最近見ているテレビ番組はありますか?
- ~さんは休みの日は何をしてらっしゃいますか?
- ~さんは好きなアニメなどはありますか?
これらは、浅く相手のことを探る深度1の後質問です。
「へぇー。なんか聞いたことありますねー」
「面白いですよ!~さんは見ているテレビ番組はありますか?」
ステップ3-2:相手が話に乗ってきた時の後質問を3つ考えよう<深度2>
最初の自己開示の段階で、相手も「私もそのアニメ知っています!」と共通点が発見できたときは大当たりです。
このときには「へぇ~、他に見ているアニメはありますか?」などと話を変えるべきではないです。より深堀できる深度2の後質問を用意しておきましょう。
- どのキャラクターが好きですか?
- 特に好きな回はありますか?
- 自分と性格的に似ているなと思うキャラクターはいますか?
ステップ4:会話のネタカードを作成しよう
会話のネタはメモっておき、アプリなどで管理するのもおすすめです。↓
会話ネタのカードを作ったら定期的に見直したりこのネタも話したら面白そうだということを思いついたら書き足したりするのもいいでしょう。
単語カードのように復習するのは勉強みたいで抵抗があると思われるかもしれません。しかし、実際には意外と楽しいです。というのも、自分が話したいと思ったネタですし、話すのは自分についてのことです。人間は自分について考えるのが大好きですから、話のネタを考えるのは意外と退屈しません。
時間を置いて見返すことによって、それまでの体験から新しい発想が得られるので、より会話ネタのストックを貯めることができます。
ステップ5:1テーマ1枚で会話ネタカードを増やしていこう
1つの会話ネタについて、後質問などを考えていると、連鎖して次のネタを思いつくようになります。
例えば先程、「(Dr.STONEのなかで)特に好きな回はありますか?」という後質問を思いつきましたね。では、これをネタとして自分が話したいことをカードにしていけばいいのです。↓
ステップ6:会話ネタ→後質問→会話ネタ→…を繰り返す
「私もそのアニメ知っています!面白いし、勉強になりますよね。」
「そうなんですよ~。特に好きな回はありますか?(後質問)」
「うーん、そうですね…。」
「ちなみに僕はクロムとマグマが戦う回が好きなんですよ。千空の知識とゲンの駆け引きとクロムの根性がすべて活きてて熱かったですよね(自己開示)」
「あー確かに!それで言うと、クロムとゲンと結託して偽ユリアンでっち上げる作戦練るシーンも好きです」
…
まぁ、理想はこんな感じですかね。初めてに近い会話なら無理に会話を続けようとせず、多少沈黙があっても相手が喋ろうとしている様子を観察しながら喋るのが重要です。最初から言っているように、こちらの会話量が増えてしまうことは問題ありませんので、どんどん熱く語っていきましょう。
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