- 強みの活かし方は4万通り以上!?就職・転職先でどのように強みを活かせばいいのかアイデアが湧きまくる
- 「VIAテスト」で診断される24の強みリストについて、概要と具体的な活かし方まで分かる
- MBTIやエニアグラムといった占いツールではなく、信頼性の高い強み診断を受ける手順が分かる
- 自分というパズルを解く!「自分こそ、この業界にふさわしい!」と言えるほど、説得力のある強み戦略を発見できる
「VIA-IS」とは自分の24の強みが分かる診断ツール
「VIA-IS」とは、ポジティブ心理学者の第一人者であるクリストファー・ピーターソン博士とマーティン・セリグマン博士が開発した強み診断ツールのことです。VIA-ISは「Values in Action Inventory of Strength」のことで、VIAテストなどと呼ばれます。
VIAテストでは強みが全部で24種類ピックアップされています。診断すると24種類の強みが自分の強みのランキング順に並びます。その中でも上位5つの強みが自分を特徴づける強み(Signature Strength)として判断されます。
VIAテストは、クリストファー・ピーターソンとマーティン・セリグマン率いる50人の科学者たちの研究チームによって誕生しました。彼らの研究チームは、世界各国で人間の性格の強みについて調べたのです。数万人の調査に加え、マサイ族の暮らすケニアやイヌイットの暮らすグリーンランド北部などでもリサーチを行ないました。世界中の多様なリサーチ先で、「性格の強みはその文化の中でどのように評価されているのか?」「性格の強みは高める方法があるのか?」といった質問をしてから完成させていったものなのです。
そして、調査によって明らかになった人間の普遍的な性格の強みは以下の24種類に分類されたというわけです。
24の強みリスト
- 創造性:独創的で柔軟性がある。創意工夫ができる。人と違った見方や考え方をする。
- 好奇心:興味を持つ。斬新さを求める。探求を好む。新しい経験を進んで受け入れる。
- 知的柔軟性:あらゆる角度から考え尽くす。結論を急がずに熟慮する
- 向学心:新しい技術や知識の習得に興味がある。体系的に知識を増やす。
- 大局観:懸命な助言をする。全体像を見てから考える。
- 勇敢さ:脅威に対して勇敢さを示す。挑戦に臆さない。恐怖と向きあう心を持つ。正しいと思ったことをはっきりと主張できる。
- 忍耐力:粘り強く勤勉。始めたことをやり遂げる。障害を克服する。
- 誠実さ:嘘偽りがない。自分に対しても忠実で誠実。高潔であろうとする。
- 熱意:活力がある。人生への情熱がある。元気で何事も全力投球。
- 愛情:愛し愛される。親密な人間関係を大切にする。心からの温かさを示す。
- 親切心:寛大で思いやりや慈しみにあふれる。人のために何かをする
- 社会的知性:心の知能指数EQが高い。自分または他人のモチベーションや感情への理解力が高い。人の心をくすぐるのが上手
- チームワーク:社会的な責任を果たす。グループにとって忠実である。グループに貢献する
- 公平さ:正義を守る。感情的に偏見的な判断をしない。全ての人に平等な機会を提供する。
- リーダーシップ:グループをまとめる。前向きに人を導く。
- 寛容さ:憐み深い。人の欠点を受け入れようとする。人を許しやり直しの機会を与える。不当な扱いでも耐えることができる
- 慎み深さ:謙虚。成果をひけらかさない。
- 思慮深さ:自分の選択に慎重。過度なリスクを犯さないように行動する
- 自律心:自制心がある。規律を守る。自分の衝動や感情をコントロールできる
- 審美眼:美に対しての感覚が鋭い。芸術に対して畏敬の念を覚える。人の技術や優秀さを称える。他者の善良な行いに対して道徳的な美しさを感じる
- 感謝:人生に対して感謝を示す。自分が恵まれていると感じる
- 希望:楽観的で前向き。未来志向である。最高のものを期待しそれを得られるように努力できる。
- ユーモア:遊び心がある。人に笑顔をもたらす。楽天的ポジティブに考える
- スピリチュアリティ:宇宙の崇高な目的や意味に対して信念がある。全体での自分の立ち位置を知っている。行動原理となる人生の意味について信念がある
ちなみに筆者の診断結果はこちら↓
筆者の強みランキングは、創造性・知的柔軟性・勇敢さ・向学心・大局観・思慮深さ・公平さ・好奇心・誠実さ・慎み深さ・社会的知性・忍耐力・スピリチュアリティ・自立心・親切心・希望・ユーモア・感謝・審美眼・リーダーシップ・熱意・愛情・寛容さ・チームワークとなりました。
つまり、「創造性」が一番の強みであり、「チームワーク」が一番苦手と言えます。
VIAテストの診断
さっそくVIAテストで自分の強みを診断してみましょう。以下のページからアカウントを登録することができます↓
アカウント作成
先ほどのリンクをタップすると、VIAテストの診断が出来るページに移行します。下にスクロールすると登録の画面が見えてきます↓(スマホ画面の場合)
↑自分の名前やメールアドレスなどを入力できる入力欄の画面が出ればOK。このままでは見づらいので日本語版に変更しましょう。
↑chromeを使っている人はブラウザで点が3つ縦並びになっているマークをタップし、メニューを開きます。
↑メニューの中から「翻訳」を選んでページを翻訳しましょう。
↑先ほどの入力欄が日本語になりました。「名前(ファーストネームとラストネーム)・言語・メールアドレス・パスワード」を入力していきましょう。翻訳が上手くいかない場合でも、「言語」のところで日本語を選べば診断画面は日本語で出てくれるので問題なしです。
↑「パスワードを作成」まで入力したら、ボタンが2つあります。1つ目の「科学に基づいた性格の強みに関する…」と記述されているボタンは押しも押さなくてもかまいません。2つ目の「私はこの契約の利用規約を…」と記述されているボタンをタップして、「今すぐ登録」のボタンをタップすると画面が移行します。
診断スタート
↑診断は「VIA Adult Survey(18歳以上向け)」と「VIA Youth Survey」(8歳から17歳向け)の2つの種類があります。自分が診断したい方を選択すればOKです。筆者は「VIA Adult Survey」でスタートしてみます。
↑先ほどの入力欄で設定した言語で質問が開始されます。「とてもよくあてはまる」から「全くあてはまらない」の5段階で答えていきましょう。
↑診断が続きます。すべてで質問は120問あり、約15分かかります。
↑お疲れさまでした。診断が終わると、自分のトップの強みについて結果が示されます。ちなみに、筆者の場合は「創造性」という強みが出ました。「Get Your Results」と書かれている箇所以降では、より詳しい診断結果を見ることができます。
診断結果を確認
診断結果はOption1から3まであります。
- Option1:自分の強みのランキング
- Option2:自分の強み全体に関するレポート
- Option3:自分の上位の強み5つに関連するレポート
オプション2と3は有料なので、見るかどうかは個人にお任せします。今回はオプション1の24の強みリストを見てみましょう。
↑Option1の「Free Results」を見ていきます。「Access now」を選択しましょう。
↑上位の強みは特に注目です。24の強みのうち上位5つを知ることができます。ちなみに筆者は「創造性・知的柔軟性・勇敢さ・向学心・大局観」でした。
↑リストの最後にある「SAVE AS PDF」を押せば、PDFの形式でスマホの端末に保存しておくことができます。
↑ちなみに一度診断が終われば、サイトの「Dashboard」というところから、もう一度結果を閲覧することもできます。
「強み×強み」で4万2000分の1の才能を見つける!
VIAテストのメリットは自分だけの特性を知ることができる点です。というのも、VIAテストでランキングされる組み合わせは受ける人によって違うからです。実際、ランキングされる上位5つの強みの組み合わせであっても、その並び方も加味して考えれば510万通りあり、並び方を加味しなくても約4万2000通りあるからです。
他の強み診断や性格診断のツールでは複数のタイプから1つが診断されるといったものが多いです。対して、VIAテストではほぼ自分だけの組み合わせの強みを知ることができるので、より独自の自分の強みをアピールするのに役立ちます。
例えば、「上位5つの強みを組み合わせることによって何ができるだろうか?」と考えれば、強い自己アピールが完成します。
△「向学心」だけをアピール
→「学ぶことが好きだから、IT業界の最先端の知識や技術を勉強し、常にアップデートすることができます」
→自己アピールとして弱い
→「技術を習得するだけでなく『どんな人の役に立つか?』とユーザー目線で考えられます」
◎「向学心+親切心+創造性」でアピール
→「集めた知識をもとに、他の人が思いつかないような発想力を発揮することができます。また、企画を考える上で発想に固執せずにユーザー目線で考えることができます
→より独自性の高い自己アピールに!
例えば、同じ「大局観」という強みでも、他の強みとの組み合わせでまったく違う強みになります。
「慎み深さ」と組み合わせれば、自分の能力を過信せずに全体を見て効率的に活躍することができそうです。例えば、「アイデア出しはあの人の方が得意だな。だったら自分は出てきたアイデアを検討する役をしよう」といった感じです。
「リーダーシップ」と組み合わせれば、より全体の見えるリーダーになるでしょう。例えば、会議が硬直してしまったときには「自分が先導するべきだな」と考えて真っ先に意見を言うといったアクションを起こせそうです。
このように、自分の得意である5つの強みを武器として組み合わせることによって4万分の1の価値を発揮することができるのです。
他にも、性格の強みを活かすことによって、以下のようなメリットがあることが研究によって示されています。
- 問題に効率的に対処することができる
- ストレスが減り、職場での対応力が高まる
- うつや体の症状が改善される
メンタルにまで影響があるのは驚きですが、考えてみれば当然かもしれません。なぜなら、自分の強みが発揮できているのは「自分だけしかできないことができている」という感覚につながるからです。当然のごとく、自信や職務満足度も高まるでしょう。
【実践】上位5つの強みを仕事・転職で活用する作戦を立てよう!
ステップ1:VIAテストで強みを診断する
前述の手順で強み診断を行ってください。
ステップ2:自分の強みを活かす方法を考える
紙とペンを用意してください。診断ツールで上位5つに診断された項目を中心に強みの活かし方を考えてみましょう。主に以下の観点から考えてみるといいです。
- 自分が志望するor自分が今働いている業界で活かす方法
- 実際に自分の強みが役に立った過去のエピソード
- 今の業務or学校生活でどのように役立っているか
例:強みの活かし方
創造性:独創的で柔軟性がある。創意工夫ができる。人と違った見方や考え方をする
- 業務を改善するアイデアを出す。
- 動画編集・デザイン・ライティングといったクリエイティブな仕事をする。
- 企画を立てる。
好奇心:興味を持つ。斬新さを求める。探求を好む。新しい経験を進んで受け入れる
- ふらふらと散歩に出て行って流行っている店の情報を調べる。
- 新しいコミュニティに入って、ビジネスのアイデアを得る。
- 社内で常識となっているルールに「なぜ?」と問いかけてみる。
- SNSで流行になっていることを探して、いち早くビジネスに取り入れる。
知的柔軟性:あらゆる角度から考え尽くす。結論を急がずに熟慮する
- ほかの社員の反対意見を否定せず、冷静に受け止める
- 「自分が仕事のパフォーマンスを向上する上で何を学べばいいか?」と検討する
- ほかの社員の強みを加味して、「自分がどう振る舞えば組織のためになるか?」と考える。例えば、「企画職ではA君の方が強いから、自分は営業面で頑張ったほうがいいかもしれない」と考える。
向学心:新しい技術や知識の習得に興味がある。体系的に知識を増やす。
- 仕事に役立つスキルや知識を学ぶ。
- オンラインの講座を受けてビジネスに役立つスキルを取得する。
- 英語学習プログラミングなど役に立ちそうなものを学ぶ。
大局観:懸命な助言をする。全体像を見てから考える。
- 初めて配属される部署でも仕事の流れ全体を見て今やるべきことを考える。
- プロジェクトの目標期限を設定するときに、さまざまな要素を加味して現実的な期限を設けられる。
- チームの中で誰かに張り合うではなく、ベストな人材配置を考える。
勇敢さ:脅威に対して勇敢さを示す。挑戦に臆さない。恐怖と向きあう心を持つ。正しいと思ったことをはっきりと主張できる。
- 組織の中でネガティブな影響を与えてくる人を無視する。はっきりと拒絶する。
- 意味のない業務ルールについて反対意見を言う。
- 結論が出そうになったときでも穴に気づいたら主張することができる。
- 職場の中でマイノリティになっている人や立場が弱い人に味方する。
- 思いついたビジネスアイデアを思い切って実践してみる。
- 強気に交渉する。
忍耐力:粘り強く勤勉。始めたことをやり遂げる。障害を克服する。
- 英語学習やプログラミング学習など挫折しやすい分野で挫折せずに続ける。
- 長期的なプロジェクトでも弱音を吐かずに最後まで取り組む。
誠実さ:嘘偽りがない。自分に対しても忠実で誠実。高潔であろうとする。
- 自分を取り繕わずにコミュニケーションをとり、安心できる人間関係を構築する。
- ミスをしてしまった時には素直に謝る。
- メールや電話対応を丁寧に行い、クライアントから信用を得る。
- 自分の短所に素直に向き合い改善する。
熱意:活力がある。人生への情熱がある。元気で何事も全力投球。
- チームに活気をもたらし、発言しやすい環境を作る。
- チームのモチベーションが下がりそうになった時に鼓舞する。
- 仕事終わりでもスポーツジムに行ってパフォーマンスを調整する。
愛情:愛し愛される。親密な人間関係を大切にする。心からの温かさを示す。
- 仕事が忙しくても家族へのケアを忘れないようにする。
- クライアントと密にコミュニケーションを取り、相手の悩みに寄り添う。
- 他のメンバーが喜びそうなプレゼントや差し入れを入れる。
親切心:寛大で思いやりや慈しみにあふれる。人のために何かをする
- 仕事に慣れていない新人メンバーを助ける。
- 常に顧客やクライアントの立場に立ってサービスを考える。
社会的知性:心の知能指数EQが高い。自分または他人のモチベーションや感情への理解力が高い。人の心をくすぐるのが上手
- 失敗した部下に対して頭ごなしに叱るのではなく、どうして失敗したかを一緒に分析する。
- 交渉相手のニーズを見極めながら魅力的な提案をする
チームワーク:社会的な責任を果たす。グループにとって忠実である。グループに貢献する
- 他のチームメンバーの強みをどう組み合わせたらチームのパフォーマンスが一番発揮されるかを考える
公平さ:正義を守る。感情的に偏見的な判断をしない。全ての人に平等な機会を提供する
- なかなか発言しないメンバーの意見も重要にする
- クライアント目線で仕事を考え、メンバーだけに肩入れせずクライアントとメンバーの間を取り持つ
リーダーシップ:グループをまとめる。前向きに人を導く。
- 積極的に他のメンバーの意見を聞く
- 会議で話が硬直しているときに我先に発言して場を温める
寛容さ:憐み深い。人の欠点を受け入れようとする。人を許しやり直しの機会を与える。不当な扱いでも耐えることができる
- 他の人からの反対意見に対しても感情的にならず、耳を傾けることによって発想を広げる
慎み深さ:謙虚。成果をひけらかさない
- 自分の意見が正しいと思わずにオープンに他人の意見を取り入れる
- 無知さを自覚することで、さらなるスキルアップのモチベーションにする
思慮深さ:自分の選択に慎重。過度なリスクを犯さないように行動する
- ぶつかりそうな問題を予測し、対策を立てることでチームのモチベーションを途切れさせないようにする
自律心:自制心がある。規律を守る。自分の衝動や感情をコントロールできる
- 集中力が落ちそうなときでも集中を保ち、仕事でのパフォーマンスを維持する
審美眼:美に対しての感覚が鋭い。芸術に対して畏敬の念を覚える。人の技術や優秀さを称える。他者の善良な行いに対して道徳的な美しさを感じる
- 美しいと思うデザインを探求し、デザインスキルを発揮する
感謝:人生に対して感謝を示す。自分が恵まれていると感じる
- 現状の仕事に満足し、仕事で社会に貢献できているぞというモチベーションにする
希望:楽観的で前向き。未来志向である。最高のものを期待しそれを得られるように努力できる。
- 何とかなる!と考えて無駄に悩まず、行動し続けることができる
- 「自分はラッキーだ!」と思って行動できるので、フットワークが軽く予期せぬチャンスやアイデアに恵まれる
ユーモア:遊び心がある。人に笑顔をもたらす。楽天的ポジティブに考える
- 遊び心を加えた企画をする
- サービスや商品のネーミングを考える
スピリチュアリティ:宇宙の崇高
- 自分の価値観をはっきりとさせているため、仕事においても自分の価値観が発揮できるように捉えなおす
- 使命感を持って仕事をすることができる
ステップ3:上位の強み5つを組み合わせてみて活用法を考えよう
組み合わせる例:創造性・知的柔軟性・勇敢さ・向学心・大局観
- 「勇敢さ+向学心+創造性」→向学心を使って知識やデータを集め、創造性を使って企画を立案。勇敢さを使って奇抜な企画を通す
- 「知的柔軟性+創造性」→知的柔軟性+知的柔軟性を使って顧客のニーズに対して的外れなサービスをしていることに気づく。創造性を使って、明らかにしたニーズに応えられる提案をする
- 「勇敢さ+向学心+大局観」→大局観を使って世の中の変動を読み取り、これから先必要になってくるテクノロジーを察知する。そして向学心を使って誰よりも早く学んでスキルとして身に着ける。身に着けた新しいテクノロジーを自分の業務でも取り入れられないか?と考え、勇敢さを使って提案する
自分というパズルを解こう!
自分に備わっている武器を発掘し、組み合わせることによって戦略は4万通り以上考えることができます。「自分こそ、この業界にふさわしい!」と言えるほど、説得力のある戦略を発見しましょう。
コメント