英語学習や読書などの新しい習慣を身につけたい
でもまとまった時間がとれない…
誘惑に負けて挫折しがち
今回は忙しい方でも実践できる新しい習慣の身につけ方について解説します。
ターゲット行動とライバル行動を分析
新しい習慣を身につける際のポイントは、普段やってしまう減らしたい習慣を新しく増やしたい習慣に置き換えていくことです。
それぞれ「ライバル行動」と「ターゲット行動」と呼び分けて解説していきます。
- ターゲット行動:増やしたい習慣。英単語を覚えるなど
- ライバル行動:減らしたい習慣。SNSのチェックなど
ステップ1.ターゲット行動とライバル行動の設定
まずは自分のターゲット行動を設定してみましょう。
例えば、「ノートで学んだことを復習する」という習慣を増やしたいなら、ターゲット行動として設定します。
次にその習慣の邪魔になるライバル行動を挙げてみましょう。例えば、勉強の復習をしようと思ってもついついネットサーフィンをしてしまうという場合なら、ライバル行動は「ネットサーフィンをしてしまうこと」となります。
ステップ2.行動を3つの基準で分析
ターゲット行動とライバル行動を「きっかけ・ハードル・ご褒美」という3つの基準で分析してみましょう。
- きっかけ:その行動を始めるきっかけがあるか?
- ハードル:その行動の難易度は高いか?
- ご褒美(または罰):その行動でご褒美が得られるまでの時間は早いか?
例えば、ターゲット行動が「ノートを開いて勉強の復習」なら、
- きっかけ:少ない。自分がやろうと思うとき
- ハードル:高い。机に向かってノートを開かないといけない
- ご褒美(または罰):もらえるまで遅い。テストの成績がアップするなど
ライバル行動も同じように分析していきましょう。例えばライバル行動が「ネットサーフィンをしてしまうこと」なら以下のように分析できます。
- きっかけ:多い。スマホを持ったときならいつでもしてしまう
- ハードル:低い。スマホで検索するだけ
- ご褒美(または罰):もらえるまでが早い。「気になっていることが知れて嬉しい」など
こうして自分の行動を分析していくと、なぜその行動をとってしまうのかが分かってきます。大抵の場合、ライバル行動はキッカケが多く・ハードルも小さく・ご褒美がすぐにもらえるからやめられないのです。
ですから、新しい習慣が定着しないのは意思力の問題ではなく、
- 行動を起こすきっかけが少ないから
- 行動を起こすハードルが高いから
- 行動を起こしてご褒美が得られるまでが遅いから
といった理由が挙げられます。
ステップ3.ライバル行動をターゲット行動に置き換えていく
では、分析したことを活かしてライバル行動をターゲット行動に置き換えていきましょう。
例えば、ターゲット行動である「学んだことを復習する」を増やすためには、
- きっかけ:スマホを持ったときネットサーフィンをする前に
- ハードル:たくさんやろうとせず1分だけ
- ご褒美:1分だけ復習したらネットサーフィンをしてもいい
といった風に行動をデザインしてみましょう。
置き換えた行動を忘れずに実践する
行動を起こすきっかけを多くして、ハードルを低くして、ご褒美を設定すれば新しい習慣も身につけやすくなります。
しかし、更新されたターゲット行動を実践するためには忘れないようにしておくことが大切です。
例えば、「これからはネットサーフィンをしたいと思ったときに、1分だけノートアプリを開いて復習するぞ」と決めていても、それ自体を忘れてしまうかもしれません。そこで忘れないための対策をご紹介します
対策1.スマホのロック画面にメッセージを設定しよう
自分が決めた習慣を忘れずに実践したいなら、スマホのロック画面を活用しましょう。
実はスマホのロック画面には簡単な設定でメモを残すことができるのです。
設定を開いて「ロック画面とセキュリティ」→「画面のロック」→「スワイプ」→「ロック画面とセキュリティの歯車マーク」とたどればメッセージを入力できます。(※画面はAndroidのもの)
↑ロック画面の設定に行って、
↑画面のロックを設定して、
↑ここではスワイプにしておきます。
↑ロック画面の設定に歯車マークが現れます。
↑メッセージの設定ができる画面にて、
↑このようにメッセージを残します。例として「Do you want to learn English words only 1 minute(1分だけ英単語を勉強しますか?)」と残しました。すると…
こんな感じでホーム画面に現れてくれます。これで新しい習慣を忘れなくて済みますね。
※ちなみに英語にした理由は特にないです。個人的にスマホを開いたときに周りの人に見られるのが嫌なのでこうしてます。
対策2.習慣は「宣言」ではなく「質問」で書け
新しい習慣を促すメッセージは「質問型」にしましょう。
実は、「~するぞ!」という宣言型よりも「~する?」という質問型の方が効果が高いからです。
このテクニックは「問いかけ行動効果」として効果が実証されたもので、51件の研究をまとめたメタ分析(※)でも「宣言文よりも質問文の方が行動を変える効果が高い」と結論付けられています。
理由としては、問いかけの方が自分事として理解しやすいからだと考えられています。「~する!」という宣言文だとただの文章なので自分事になりにくいですが、「~しますか?」と聞かれると反射的に答えようとしますよね。ですから何気なくスマホを開いた僕たちの頭にもメッセージとして届きやすいのです。
超シンプルな上に効果は実証済みなのですから使わない手はありませんよね。
【今日のクエスト】ターゲット行動を増やすための計画を立てよう
「Aしそうになったら(きっかけ)、Aする前に1分だけ(低いハードル)Bする。Bしたらご褒美にAをしてよい」
というルールを作ってみましょう。
【獲得経験値】
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