- AnkiDroidを活用しているがノーおトが増えるごとに復習が追いついていない
- きちんと学習しているのに忘れていることが多い
- もっとアプリを使いこなしたい
今回は、AnkiDroidのマニアックな設定をして分散学習を効率的に実践する方法をご紹介します。
AnkiDroidは「分散学習」を助ける最強ツール
まずは「分散学習」について簡単に押さえておきます。分散学習とは復習のタイミングを分散し、定期的に学習する手法です。
具体的には…
- 最初の復習は1~2日後に行う
- 2回目の復習は1の7日後に行う
- 3回目の復習は2の16日後に行う
- 4回目の復習は3の35日後に行う
という手順で復習すると効果的です。図解すると以下のようになります。↓
ちょうど内容を忘れそうになるぐらいのスパンで学習することによって効率的に知識を身につけることができます。ポイントは復習から次の復習までの期間が長すぎても短すぎても効果が下がるという点。長すぎると完全に忘れてしまい最初から理解しなければなりませんし、早すぎるとまだ覚えているのに何度も復習することになり時間を浪費します。
実際、AnkiDroidで復習サイクルを早くしすぎるとカードがどんどん溜まっていき、「常に復習が追いついていない」というストレスフルな状態に陥ってしまいます。
そこで過不足なくAnkiDroidで学習するための設定をご紹介します。
AnkiDroidの基本情報
AnkiDroidを日常的に使っている人ならご存じでしょうが、まずは解説する上での基本情報をおさらいしましょう。
AnkiDroidのカードの色について
- 簡単(青)
- 普通(緑)
- 難しい(黒)
- もう一度(赤)
↑この画像のように、学習カードは覚えている程度に合わせて、「簡単・普通・難しい・もう一度」の4段階で押すことができ、次に復習するまでのサイクルを指定できます。
この記事のなかではそれぞれのボタンを「簡単・普通・難しい・もう一度」という呼び方で呼びます。
カードの定着度について
次にカードの定着度について解説しておきましょう。AnkiDroidではカードの定着度に応じて、主に3つの段階にカードが振り分けられます。
- 新規カード:カードを追加しただけで学習はしていないカード
- 学習中カード:1回でも学習に着手したカード。まだ定着していない
- 復習カード:ある程度定着したカード
AnkiDroidを合理的に改造
用語を確認したところで、分散学習通りに復習を実践するためにAnkiDroidを改造していきましょう。
- 復習①最初の復習は1~2日後に行う
- 復習②2回目の復習は①の7日後に行う
- 復習③3回目の復習は②の16日後に行う
- 復習④4回目の復習は③の35日後に行う
…というのがガイドラインでしたね。
復習①1~2日後
復習①はインプットしてから翌日に実践するといいです。
なので、AnkiDroidに新規カードを作成した翌日に最初の復習をするというルーティンにすると分かりやすいです。
ちなみに僕は夜に勉強してAnkiDroidに新規カードとして追加し、翌日に復習するという形をとっています。
復習②:①から7日後→「新規カードと基本学習」を設定し直す
次に復習②。①から7日後に復習します。分散学習のココのタイミングです↓
復習②を7日後に設定するには「新規カードと基本学習」を設定します。設定画面に行くまではこんな感じ↓
↑の動画のように、「自分が作っているデッキを長押し→デッキオプション→新規カードと基本学習→簡単と回答してから復習開始までの間隔」の順でタップします。
ここのことですね↓
「簡単と回答してから復習開始までの間隔」はデフォルトでは「4日」となっています。この設定だと新規カードを①回目に学習したとき4日後に飛ぶようになっています。↓
この設定を「7日」にしましょう。そうすると、②回目の復習が7日になるように設定できました。
復習③:②の16日後→「復習間隔の間隔の伸び率」を設定し直す
次に復習③です。分散学習のココの段階↓
先ほど7日後に送る設定ができましたが、そのカードがもう一度来たとき次は16日後に飛ばしたいわけです。その設定をするには「復習間隔の間隔の伸び率」を設定します。↓
「自分が作っているデッキを長押し→デッキオプション→新規カードと基本学習→復習間隔の伸び率」とタップしていけばOK。
デフォルトでは「250%」になっていたと思いますが、ここを230%に調節しましょう。
この%は何かと言うと、復習②が終わってから次にサイクルが組まれるときに、③回目以降の復習をどの程度間隔を開けて実践するかを示しています。
例えば、先ほどの要領で復習②の「簡単」を7日と設定した場合、復習間隔の伸び率が250%(デフォルトの設定)なら、7日×2.5=17.5日後となります。
しかし、分散学習における復習③の理想的なタイミングは16日後なので、デフォルトの設定だとちょっと早いですね。そこで230%に設定しておけば、7×2.3=16.1日になり、理想的なタイミングになります。
ちなみに復習④以降の復習サイクルもこの設定で決まります。
復習③を16.1日後にした場合、16.1×2.3=約37日後です。復習④の理想は35日なのでちょっと遅めですが、まぁいいでしょう。
以上で理想的な分散学習のタイミングは設定することができました。
簡単と答えたときのボーナスは100%で。
注意しておく設定は「簡単と答えたときのボーナス」という項目です。この設定は「『簡単』と答えるカードはよく覚えているから復習間隔をより広げても大丈夫だよね」という設定です。↓
先ほどまでと同じ要領で、「自分が作っているデッキを長押し→デッキオプション→復習→簡単と答えたときのボーナス」をタップします。
デフォルトでは120%になっているので、もしも新規カードを復習①の段階で一発で「簡単」と答えると、以下のようになります。
復習①だけでなく、復習②や③の段階でも一発で「簡単」と答えると、正規の復習サイクル(16日後、35日後)より復習サイクルが遅れてしまうのです。こうなると今まで分散学習に沿って設定してきたのがパーになってしまいます。なのでここの設定は100%にしておいた方が分かりやすいかと思います。
「復習カード」を間違えたときイチから復習する設定を見直す
ここまでの設定は、あくまで学習するときにすべてのカードをきちんと記憶していて「簡単」を押せた場合の話です。
ときには、理想的な復習タイミングであっても内容を思い出せないときもあります。思い出せないときには「もう一度」を押して、その日のうちに覚え直すのがいいでしょう。
問題は、一度定着した「復習カード」で「もう一度」を押してしまったときに、復習のサイクルがイチからになるという点です。
例えば、復習③まで終わらせて37日後に飛ばしたカードも、復習④で覚えていなくて「もう一度」を押した場合、初期の学習ステップに戻ってしまうのです。
↑「自分が作っているデッキを長押し→デッキオプション→忘却と再基本学習→新しい学習間隔(前回比)」とタップしていきます。
新しい学習間隔(前回比)はデフォルトだと0%になっていますが、50%に変更します。
50%ぐらいにしておくことで、「復習カード」に昇格したカードを度忘れして「もう一度」を押した場合でも、イチから復習にならずスパンを開けて復習になります。
この設定にする理由は、一度覚えた「復習カード」を「新規カード」と同じようにちょこちょこ復習し直すと膨大な時間がかかってしまうからです。
AnkiDroid基本の復習戦略
僕がAnkiDroidのアプリを効率的に使うために意識している戦略は以下の通りです。
- 分かったものはどんどん「簡単」を押していく
- 分からなかったら「難しい」や「普通」を押さず、潔く「もう一度」を押してその日のうちにやり直す
まず1つめの戦略について。基本は「ちょっと難しく感じるから『普通』を押して近いうちに復習しようかな…」と思った場合でも、思いきって「簡単」をどんどん押していきます。
理由は最初から言っているように分散学習を効率的に進めていくためです。思い出すタイミングが早すぎると、長期的な記憶に残りづらくなります。思いきって7日後に飛ばしてしまい、忘れかけそうなベストタイミングに復習しましょう。ステップ1で設定した「簡単と回答してから復習か医師までの感覚」の設定が効いてきます。
次に、2つめの潔く「もう一度」を押すという戦略について。
理由としては、分からなかったものは一度見直すだけでなく、きちんともう一度思い出しておくべきだからです。
といってもデフォルトの設定だと「もう一度」を連打したときにカードが溜まりやすくなってしまいます。そこで新しい学習間隔(前回比)で設定した50%の値が効いてきます。度忘れしてしまったものを適度に間を開けてくれるのでカードが溜まりすぎるのを防いでくれます。
まとめ
以上が合理的、かつ無理なく復習をしていくためのAnkiDroidの設定となります。なお、僕自信もまだいろいろと実験中なので、「こっちの設定の方が便利かも!」というのが見つかれば、また内容を更新したいと思います。
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