今回は、先延ばし傾向を改善するには 自分のタスクを楽しくデザインすることが大事だぜ~というお話です。
「楽しい」と言われるだけで先延ばし撃退
面倒な課題であっても、パズルやゲームと同じように楽しい課題なんだ!と思うだけでも取りかかりやすくなります。
実際に、デポール大学のフェラーリとタイスらの研究だと「楽しそう!」と思わせるだけでも先延ばしがなおったぜ~ という結果が出ています。
実験の介入
被験者として50人の男女に3種類の課題を課す。 数学・パズル・ゲームそれぞれの課題に向けて各々練習に取り組んでもらう。
練習の様子を観察したところ、先延ばし傾向のある被験者はやはり数学の課題の練習はしない傾向が見られた。そこで実験者側が「数学も実は楽しいですよ」 と介入したところ、練習に時間を割くようになった
実験の考察
面倒な課題であっても、気分が上がる工夫をすることで先延ばしを改善することができるでしょう。
いくつか例を挙げてみましょう。
- 英語のリスニングの練習:お気に入りのイヤホンを使う
- 朝に日差しを浴びる習慣:イヤホンを持って行って音楽を聴きながら散歩する。生物を記録するアプリを使って珍しい植物や動物を写真を撮りながら回る
- いらなくなった本を捨てる:処分して本棚が空いた分、新しい本を買おう。片付けた本10冊につき1冊新しい本を買っていいとする
- 部屋の片付けが面倒くさい:いらないものを3個片付けるごとに、自分が気になっていたガジェットを1つ買っていいとする
- アンキドロイドで復習をする:いつもとは気分を変えてパソコンや iPad でやってみよう
自分自身のゲームクリエイターになろう
ところで、日々の仕事や勉強は面倒くさいにもかかわらず「ゲームなら何時間でもできてしまう」という人がいます。
しかし、ゲームでも仕事でも勉強でも面倒ごとに取り組むという点では同じです。例えば野生のポケモンを何度も倒して地道に経験値を積んだり、卵を孵化するために意味もなく自転車で走り回ったりというのは努力に他なりません。
しかし、ゲームだとそういった努力も楽しくできてしまいます。何故かと言うと何らかのフィードバック(反応)が得られるからです。
- 頑張って経験値を稼げばレベルアップする
- レベルアップすればポケモンが進化したり新しい技を使えるようになる
- 卵が孵化すれば珍しいポケモンが手に入る
…といった具合に。ゲームクリエイターはその辺を熟知していて、プレイヤーを飽きさせないようにちょうどいい難易度と的確なタイミングでのフィードバックを与えるようにします。
それに対して仕事や勉強はフィードバックが少なく、得られたとしても即座な反応ではありません。例えば仕事なら数カ月プロジェクトに取り組んでやっと完成し顧客に届けられる、勉強なら数週間勉強してテストを受けようやくスコアが出る…といった具合です 。
仕事や勉強でもゲームと同じように 即座のフィードバックを用意することによって、ゲームのように楽しむことができるのです。自分自身のゲームクリエイターとなりフィードバックを設定する工夫をすると良いでしょう
【今日のクエスト】タスクを楽しそうにデザインしよう
ステップ1:自分が先延ばしにしがちなタスクをピックアップしてみよう
例:
- 勉強の復習
- 部屋の片付け
- ウォーキング
ステップ2:達成の基準とご褒美を設定しよう
例:
- 勉強の復習→Ankiアプリでカードを25分学習したら(基準)、アプリの統計情報を復習達成カードの数字が増えているのを見て達成感を感じる(ご褒美)
- 部屋の片付け→必要なくなったものを2つ処分したら(基準)、気になっていた本を1冊注文する(ご褒美)
- ウォーキング→靴を履いて外に出たら(基準)、イヤホンで好きな音楽を聴く
【獲得経験値】
☑️先延ばししがちなタスクに達成基準とご褒美を設定した
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