今回はSNS運用会社の担当者に向けた内容です。
- 登録者数は増えるのに、ユーザー間の交流が活発にならない
- SNS内のエンタメ機能(ライブ配信、ミニゲーム、バッジなど)が使われない
- 新規ユーザーが継続利用しない
実は、SNSの利用には性格が大きく関わっています。外向性が高い人をメインターゲットにすることによって効果的にSNSの利用者を増やすことができるでしょう。
外向性が高い人ほどSNSを好むだけでなく「クリティカルマス」になりやすい
2013年に武漢大学の研究者たちが発表した論文によると、外向性が高い人ほどSNSを楽しみ、継続利用しやすいことが知られています。

内容
中国最大のSNSである「Qzone」の利用者228人を対象。以下の項目について回答してもらった。
- 外向性の高さ:人前で居心地よく感じるか、人と会話を始めるのが得意かなど。
- クリティカルマスとなる可能性:周囲の人たちもSNSをよく使っているか、多くの友人や家族がSNSを使っているか。
- SNSに対する満足度:SNSが提供するサービスに満足しているか。
- SNSを使う楽しさ:SNSを使うのが楽しい、リラックスできるか。
- エンタメ機能の利用:SNSが提供するゲームやアプリを使うか。
- 継続利用の意図:今後もSNSを使うつもりであるか。
結果
外向性が高い人ほど以下の傾向が見られ、SNSの利用に積極的であることがわかった。
- SNS利用の満足度が高い。
- SNSにおいてクリティカルマスになりやすい傾向が見られた。
- 考察:外向性が高い人ほど、「あのSNSやってる?一緒にやろうよ!」と誘うため、新規ユーザーを広げやすいと考えられます。
- SNSを継続利用しやすい。
- 考察:満足度が高いため自然と継続的に利用するでしょう。また、積極的に新規ユーザーを誘うことによって新たな人間関係を広げられるので、より継続して利用しやすくなる。
- SNSのエンタメ機能を利用しやすい。また、エンタメ機能を楽しむ人ほどSNSの楽しさを高く評価し、楽しさの評価が高いほど満足度も高い傾向が見られた。
- 考察:SNSのエンタメ機能を積極的に使う人ほど、SNSの満足感が高まると言えます。
考察
研究結果から、外向性の高さによってSNSの満足度や継続的な利用にかかわってくると考えられます。SNS運用の立場から言うと、外向性が高い人は優良なユーザーと言えます。なぜなら、外向性が高い人は継続して利用してくれる可能性が高く、クリティカルマスの形成に貢献するからです。
また、SNS内のエンタメ機能も積極的に使ってくれるので機能を充実させることによって満足感を向上させることができるといえます。
クリティカルマスとなる外向的な人の存在が雪だるま式にユーザーを増やす
もともと「クリティカルマス」という用語の意味は、商品やサービスの普及率が一気に跳ね上がる分岐点のことです。
この研究におけるクリティカルマスは、利用者を誘って輪を広げることに対して大きな貢献をする人々を指しています。例えば、ある人がすでにSNSを利用している知人の「輪」に参加するためには、そのSNSに登録する場合があります。外向性が高い人ほど、「あのSNSやってる?一緒にやろうよ!」と誘うため、新規ユーザーが参加しやすいのです。
つまり、外向性が高い人は新規ユーザーが入りやすい人間関係の輪を形成するということです。
エンタメ機能を充実させる
SNSのなかに情報共有やコミュニケーションとは異なるエンタメ機能をつけるのも有効なようです。
例えば、研究でも対象にされた中国のSNS「Qzone」は、「HappyFarm」と連携しています。HappyFarmとは、自分の仮想の農場を育てつつ、友人たちとの交流・競争を通じて遊べるソーシャルネットワークゲームです。従来の単独プレイゲームとは違い、SNSの友人ネットワークがゲームで反映されるので、ユーザーのSNSフレンドを活かして遊ぶことができます。
【実践】外向性をメインターゲットにしたSNS運用をしてみよう
積極的に誘いたくなる機能をつける
例:
- フォロワーや友だちだけでなく、自分が招待したユーザー数も「招待した友だち:12人」のように表示される。
- 一定数で称号(バッジ)を付与する。
エンタメ機能で満足度をアップさせる
例:
- ミニゲームやクイズ、診断などを用意して、SNSと連携させる。
- 利用すると小さなバッジやポイントがつく仕組み。
- ゲーム結果や診断結果をSNS内で共有しやすいUIにする。
新規ユーザーの最初の友だち0問題を減らす
誘われたユーザーがSNSに馴染みやすくする仕組みも重要でしょう。外向性が高い人に誘われて始めたとしても、思うように友だちが増えなければ継続的に利用してもらえないからです。
例:
- 登録直後に「共通の趣味」「同じ学校・地域」などで自動的に数名をレコメンドする。
- 最初の3日間は交流が生まれやすい投稿を優先的にホームに出す。
- 新規ユーザー向け歓迎コミュニティを設置。
まとめ
- 外向性が高い人はSNSの満足度が高く、新規ユーザーを誘いやすい傾向がある。
- エンタメ機能を利用する人ほどSNSの楽しさや満足感が高まる。
- 外向性の高いユーザーが輪を広げることで、継続利用やユーザー増加につながりやすい。
外向性が高いユーザーはSNSの満足度と継続利用の両方に大きく貢献する重要な存在といえます。SNS運用の際には、外向性が高い人にウケるように、SNSで共有しやすいエンタメを提供したり、人を誘うことによってもらえる特典を強調したりするとバズらせやすくなるでしょう。

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