一度の森林浴でナチュラルキラー細胞が1か月も活性化する!?
森林浴で免疫力アップの効果が期待できるようです。
2010年に日本医科大学が発表した研究によると、森林浴には免疫力を高める効果が期待できると示されています。
介入
日本の男性と女性を被験者として、2泊3日の森林浴の旅行に取り組んでもらった。その際、以下のタイミングで被験者の血液と尿のサンプルを採取
- 旅行に行く前の普段の日
- 旅行中の2日目と3日目
- 旅行の7日後と30日後
血液サンプルからNK細胞の働きやNK細胞の数などを計測。尿サンプルから尿中アドレナリン濃度を計測。
結果
- 普段の日に採取したサンプルと比べて、旅行中に採取した血液サンプルではNK細胞の働きがより活発でNK細胞の数が多かった
- 尿サンプルではアドレナリン濃度が低かった
- NK細胞の働きの活性化は30日後のサンプルでも継続していた
考察
つまり、月に1度自然のなかで寝泊まりするだけでも免疫力のアップが1か月間続くということです。
理由としては、森の香りを吸い込むことで「フィトンチッド」を吸収することができからだと考えられます。フィトンチッドとは、樹木や虫などがストレスから身を守るために放出する物質です。森林で吸収できるフィトンチッドはナチュラルキラー免疫細胞を増やしコルチゾールを低下させると考えられます。
別の研究でも自然はストレス解消にもいい、脳機能にもいいなど様々なメリットが報告されています。脳や身体にいいことは間違いないので、森林浴を積極的に取り入れてみるべきでしょう。
【今日のクエスト】森林浴を実践しよう
研究では二泊三日の泊りでしたが、忙しい人は旅行をするのは大変でしょう。ですので、今回は数十分~1日でできる自然のなかの遊びを紹介します。
ポイント1:手軽な自然スポットを散策しよう
例:
- 近くの森林に出向いて森の中を散策してみる
- あぜ道を散歩する
都会に住んでいて近くに山や森がない人でも自然を楽しむことはできます。
- 自然が多い公園に出向く
- 植物園に出向く
- 仕事や勉強を公園のベンチでしてみる
- 自然の多い道を運動場所に選ぶ
ポイント2:自然のなかで贅沢に過ごそう
「自然のなかで何をするの?」と戸惑う人もいるでしょうが、別に特別なことをする必要はありません。自分なりに有意義に過ごせるルーティンを考えてみましょう。
例:
- 公園のベンチに座って読書をする
- 森のなかの適当な倒木などに腰かけてぼーっとする
- 坂道になっているところで走ってみる
- 植物や動物などを観察する自然散策をする
ポイント3:午前中や夕方などの快適な時間帯を選ぶ
暑かったり寒かったりすると逆にストレスを感じてしまうでしょう。季節にもよりますが、夏なら早朝や夜、冬なら午前中ぐらいが快適でしょう。夜に月を見ながら田んぼ道を歩いたりするのもパワーがもらえていい感じです。
ポイント4:五感に注意を向けよう
例:
- やわらかい土を踏む感覚
- 木々のにおい
- 風で木や葉が揺れる音
- 川のせせらぎや野鳥の声
- キャンプ場でご飯を食べる
【獲得経験値】
【関連知識】
自然散策には「バイオーム」というアプリがおすすめ。写真で植物や動物を撮るとAIで画像検索し、図鑑に登録してくれます。
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