今回はビジネスのやり取りで、コミュニケーションをスムーズに取りたい人向けの内容です。
「ビッグファイブ(性格の理論)」に基づき、その人の性格に配慮することで、コミュニケーションの行き違いを防ぐことができます。実際、性格の違いがあると、コミュニケーションのギャップが生じやすいです。例えば、
- 外向性が高い人はコミュニケーションを取る作業が好きです。
- しかし、外向性が低い人は一人で黙々とできる作業が好きです。
外向性が高い上司が、外向性の低い部下に対して、「『一人で行う作業はつまらないだろう』と見かねて、チームで行う作業に移動させたら逆効果だった」ということも起こりかねません。
ですので、ビジネス上の仲間の性格を把握した上で、それぞれの性格で生じやすいコミュニケーションのギャップを見ていきましょう。なお、最初にビッグファイブの概要について解説していますが、知っている人は目次から飛ばしてください。
ビッグファイブとは?
- 外向性:社交的、活発的かどうか
- 協調性:他人への思いやりや共感力が高いかどうか
- 勤勉性:意志力や責任感が強いかどうか
- 神経症傾向:不安やストレスを感じやすいかどうか
- 経験への開放性:知的好奇心や想像力が高いかどうか
ビッグファイブの特徴は「型」で判断するわけではない点です。MBTIやエニアグラムなどのように「あなたは◯◯タイプ」という判断はしません。例えば、「この人は外向性が高いから外向型」という表現ではなく、「この人は外向性が高く協調性も高く勤勉性は中ぐらい、神経症傾向は中ぐらい、開放性は低い」というように判断します。
外向性・協調性・勤勉性・神経症傾向・開放性について、より詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
ビッグファイブの各特性について、より詳しく知りたい場合は以下の記事をご覧ください。





ビッグファイブの相性ミスマッチから生まれるコミュニケーションの行き違い
外向性の違いで生じるコミュニケーションギャップ
外向性の高さは「刺激の好み」が根本的に異なります。外向性が高い人は刺激の多い環境を好み、行動で理解するタイプ、外向性が低い人は刺激を抑えて思考を深めることで力を発揮するタイプです。
会議や打ち合わせでの発言スタイル
- 外向性が高い人は、その場で思いついたことを口に出して議論を進めたいタイプ。
- 外向性が低い人から見ると、考えが浅いまま発言しているように感じたり、発言のテンポに圧倒されて意見を出せなくなることがある。
- 外向性が低い人は、意見を一度頭の中で整理してから話したいタイプ。
- 外向性が高い人から見ると、「反応が遅い」「意見がない」と誤解してしまう。
雑談やチームビルディングの場面
- 外向性が高い人は、雑談や懇親会などで関係を深めるのを重視する。
- 外向性が低い人は、必要以上の交流を「無駄な時間」と感じたり、気疲れしてしまう。
- 外向性が低い人が昼休みに一人で過ごしていると、外向性が高い人は「チームに溶け込めていない」と心配し、無理に誘ってしまうこともある。
営業・プレゼンテーションでのスタイル
- 外向性が高い人は、顧客との対話を通じて関係を築こうとし、会話の勢いで提案を進めることが得意。
- 外向性が低い人は、緻密な資料や論理的な説明を重視する傾向があり、「根拠が弱い」と感じて不安になる。
- 外向性が低い人の丁寧な説明を、外向性が高い人は「テンポが遅い」「勢いがない」と感じてしまう。
報連相(報告・連絡・相談)の頻度と方法
- 外向性が高い人は、口頭で頻繁にコミュニケーションを取るのを好む。
- 外向性が低い人にとっては、都度話しかけられるのが集中を妨げる原因になる。
- 外向性が低い人は、チャットやメールなど非対面でのやり取りを好む傾向があり、それを外向性が高い人が「冷たい」「距離を置かれている」と感じてしまう。
ブレインストーミングや創造的会議
- 外向性が高い人は、アイデアをその場で出し合うスピード感を重視。
- 外向性が低い人は、即興での発言が苦手で「自分はクリエイティブじゃない」と萎縮してしまう。
- 外向性が低い人が後から良い案を出しても、外向性が高い人が「今さら」と感じることも。
協調性の違いで生じるコミュニケーションギャップ
協調性は「人との関係を円滑にしたい気持ちの強さ」に関係するため、断り方や頼み方、意見の伝え方で大きなズレが生まれやすい領域です。
頼みごと・業務分担の場面
- 協調性が高い人は「チームの雰囲気を壊したくない」と思うあまり、断りづらく、キャパを超えて仕事を抱え込みがち。
- 協調性が低い人は「できないことはできない」とはっきり伝えるタイプ。
- 結果として、全体の作業量が多い場合、協調性が高い人に業務が偏ってしまう。しかし、協調性の低い人にとっては「できないならなんで断らないの?」と疑問を感じる。
ミーティングやディスカッションの場面
- 協調性が高い人は衝突を避けるために本音を言わない、あるいは相手の意見に合わせすぎる。
- 協調性が低い人は論理や成果重視で、率直に意見をぶつける。ハッキリと意見を言うことに慣れていない協調性が高い人は萎縮してしまう。
- 低い人は「なぜ意見を言わないのか」といら立つ。
フィードバック・注意の場面
- 協調性が高い人は相手を傷つけないように遠回しな表現を選ぶ。注意された人は「攻撃された」という感覚が少なく、素直に改善できる。しかし、遠回しすぎて結果として正しく伝わらないことも。
- 協調性が低い人は改善点をストレートに伝えるため、厳しい印象を与えがち。
- 協調性が高い人は低い人の指摘を「怖い」と感じ、協調性が低い人は高い人の指摘を「遠回しすぎて非効率」だと感じる。
チーム運営・マネジメントの場面
- 協調性が高い上司は部下の意見を尊重しすぎて方針がブレることがある。
- 協調性が低い上司は一方的に決定してしまい、チームの納得感を損ねる。
- 高い上司のもとでは方向性が定まらず、低い上司のもとでは反発が生まれやすい。
クレーム対応や交渉の場面
- 協調性が高い人は相手をなだめる方向に動きやすく、譲歩が多くなる。
- 協調性が低い人は「言うべきことは言う」姿勢で、対立を恐れず主張する。
- 高い人は「やさしすぎる」「押しが弱い」、低い人は「強すぎる」と評価されやすい。
勤勉性の違いで生じるコミュニケーションギャップ
勤勉性はビジネス上でもっとも摩擦が起きやすい特性のひとつです。計画的で責任感が強い勤勉性が高い人と、柔軟で感覚的に動く勤勉性が低い人で価値観の衝突が頻発します。
進行管理・スケジュールの取り扱い
- 勤勉性が高い人は、期日を守ることに強い責任感を持ち、スケジュールを綿密に立てて進捗を管理する。
- 勤勉性が低い人は、柔軟に状況を見ながら進めたいタイプで、「まず全体の流れを掴んでから考える」傾向がある。
- そのため、高い人が「進捗どうなってる?」と頻繁に確認すると、低い人は「信頼されていない」と感じ、モチベーションを下げることがある。
完璧主義とスピード感のズレ
- 勤勉性が高い人は、完璧に仕上げてから提出したいタイプ。一方で勤勉性が低い人は、「とりあえず形にしてから修正する」ことでスピードを重視する。
- そのため、低い人から見ると高い人は「細かすぎて遅い」、高い人から見ると低い人は「雑で信用できない」と感じやすい。
互いに「何を優先しているのか」を事前に共有し、緊急度と重要度の基準をそろえておくといいでしょう。成果物が途中でも、フィードバックを得ながら少しずつ完成させるべきときには柔軟なやり方も必要です。
指示の出し方・受け取り方
- 勤勉性が高い上司は、仕事を抜け漏れなく進めるために詳細なタスク指示を出しがち。
- 勤勉性が低い部下は、「自分の判断の余地がない」「全部決められてしまった」と感じ、自主性が下がることがある。
- 逆に低い上司が「大体こんな感じで」と曖昧に指示を出すと、高い部下は「条件が不明確で動けない」と不安になる。
勤勉性が高い上司は「必要最低限の指示+任せる範囲」を明示することを心がけるといいでしょう。低い部下は曖昧な点があるときは面倒くさがらずに質問して確認を徹底しましょう。確認不足で失敗しやすいタイプです。
他者への評価・信頼感
- 勤勉性が高い人は「ルールを守る・締切を守る・報告を怠らない」人を信頼する。
- 勤勉性が低い人は「結果を出す・柔軟に対応する」人を信頼しがち。
- そのため、双方の価値基準がずれると、「あの人は雑」「あの人は堅苦しい」と相互不信になりやすい。
成果・過程のどちらをどの程度重視するかをチーム内で明確にしておきましょう。ときにはルールに従わない勤勉性が低い人から学ぶ意識も重要です。そのルールが本当に必要なものかどうかを検討するいい機会になります。
神経症傾向の違いで生じるコミュニケーションギャップ
神経症傾向の高低によるギャップも、ビジネス上では不安の強さと、確認の度合いなどで起きやすいです。以下に、高低による典型的なシチュエーションをいくつか挙げます。
進捗確認・報告の場面
- 神経症傾向が高い人は、不安から進捗を何度も確認したり、念入りに報告を求める。
- 神経症傾向が低い人からすると「信用されていない」「プレッシャーをかけられている」と感じやすい。
- 結果として、低い人は反発したり、確認を避けるようになることがある。
タスクや期限への取り組み方
- 神経症傾向が高い人は、期限や成果に過度に気を使い、細かい部分まで心配して調整や再確認を繰り返してしまう。
- 神経症傾向が低い人は「そこまで神経質にならなくても良い」と思い、神経症傾向が高い人の行動をお節介や過剰な介入に感じる。
会議・ディスカッションの場面
- 神経症傾向が高い人は、意見や決定に対して不安が強く、後で「あの判断は大丈夫だろうか」と確認したくなることがある。
- 神経症傾向が低い人は、不安や心配が過剰で非効率に見え、焦れったさや苛立ちを覚えることがある。
フィードバックの受け取り方
- 神経症傾向が高い人は些細な指摘でも不安を感じやすく、自己評価を下げたり、必要以上にフォローを求めることがある。
- 神経症傾向が低い人は「大げさに捉えている」と感じ、距離感を取りたくなることがある。
プロジェクト管理やチームワーク
- 神経症傾向が高い人はリスクやミスを過度に心配し、チェックや確認が多くなる。
- 神経症傾向が低い人は、その細かさを「余計な手間」と感じ、逆に指示・連絡を避けてしまうことがある。
開放性の違いで生じるコミュニケーションギャップ
新しいもの好きで変化好きな開放性が高い人と、慣れたやり方を好む安定志向な開放性が低い人では、ビジネス現場では実際に多くのギャップが生まれやすい特性です。
アイデア会議での温度差
- 開放性が高い人は「新しい発想を出すこと」自体を楽しみます。ブレストの場では「とりあえずいろいろ試してみよう」と柔軟に考える。
- 一方で開放性が低い人は「現実的か」「実行可能か」を重視。次々と新案が出ると、「結局どれをやるの?」「現場が混乱する」と感じ、議論についていけなくなる。
開放性が高い人は、アイデアを出した後に「実現性を検討する段階」を区切って設けると良いです。開放性が低い人の安心感につながります。
業務改善・新ツール導入への姿勢
- 開放性が高い人は、新しいツールや仕組みを導入することを前向きにとらえ、「効率化」「トレンド対応」として推進する。
- しかし、開放性が低い人にとっては、「今のやり方に慣れている」「不具合や混乱が怖い」という心理が働き、変化そのものがストレスに。
開放性が低い人に対しては、導入の目的・効果を具体的に伝え、段階的に慣れてもらうことが大切です。「変える」よりも「改善する」という言葉選びも効果的です。
長期ビジョン・戦略会議での方向性
- 開放性が高い人は「未来志向」で、既存の枠を超えた戦略を描きたがる。「この業界の常識を壊そう」といった発想にワクワク。
- 開放性が低い人は「今の強みを伸ばす」「現実を堅実に積み上げる」ことを重視。そのため、ビジョンの議論で「夢物語」「非現実的」と感じてしまう。
開放性が高い人は低い人に対して、「既存の仕組みを踏まえて発展させる」という形で提案するといいです。開放性が低い人は新しいアイデアを一度受け止めた上で、リスクを整理する姿勢が有効です。
人材育成・後輩への接し方
- 開放性が高い上司は「若手にはどんどん新しい挑戦をしてほしい」と思い、新しいプロジェクトや業務を積極的に任せる。
- しかし開放性が低い部下は、まず今の業務を安定的にこなすことを重視し、「急に任された」「準備がない」とプレッシャーを感じやすい。
開放性が高い上司はいきなり任せるより「段階的に挑戦の場を広げる」方が信頼されやすいです。開放性が低い部下は「自分のペースで新しいことに慣れたい」という意思を早めに伝えると良いです。
評価・承認の基準
- 開放性が高い人は「革新性」「独自性」を評価しがちで、「新しいことをやってみた」という行動を高く評価。
- 開放性が低い人は「安定してミスが少ない」「確実に成果を出す」ことを大事にする。
- 高い人からすると「保守的」、低い人からすると「落ち着きがない」と映る。
性格別ビジネス上でのコミュニケーションのポイント
外向性が高い人への指示・接し方ポイント
- 口頭でテンポよく伝える:長いメールよりも、直接話したり短いチャットで伝える方が理解が早い。行動の勢いを止めないように、指示は明確・短文で。
- 目標や成果を対話の中で共有する:人と関わることでモチベーションが上がるため、ミーティングで役割やゴールを言葉で伝えると効果的。
- 自由度を持たせて任せる:行動エネルギーが高く、裁量を与えると活躍しやすい。細かい手順より「成果イメージ」を示す。
- 人と関わるタスクを割り当てる:プレゼン、営業、調整業務など対人要素が多い仕事を任せると力を発揮しやすい。
- フィードバックはその場で短く伝える:形式ばらず、即時的なリアクションで認めると効果がある。「今のやり方良かったよ」の一言が大きな動機づけになる。
- 発言の場を与えるが、他者のペースも考慮させる:会議で話す機会を多く与える一方、他のメンバーにも意見を出させるよう意識づける。
外向性が低い人への指示・接し方ポイント
- 事前に情報を共有する:即答や即行動を求めるより、ミーティング前に資料や質問を送っておくと安心して準備できる。
- 文章・ドキュメントで伝える:口頭指示よりもメールやチャットで整理された内容を伝えると理解がスムーズ。あとで見返せる形式が好ましい。
- 一人で進められる時間を確保する:社交的な場や会話の多い環境では集中しづらいため、静かに作業できる環境を整えると成果が上がる。
- 意見を求める際は時間の余裕を与える:ブレインストーミングの場で即興的な発言を求めるのではなく、「次回までに考えてきて」といった猶予を与える。
- 成果物やデータで評価する:「どれだけ発言したか」ではなく、「どれだけ丁寧に仕上げたか」「どんな工夫をしたか」を見ると、公平感を保てる。
- 報連相は頻度より内容の明確さを重視する:頻繁な報告よりも、まとめて整理したレポートを提出してもらう方が適している。
協調性が高い人への指示・接し方ポイント
- 本音を引き出す声かけをする:「本当に大丈夫か言いにくいかもしれませんが、あなたがどう思っているか教えてください」と気をつかうことを想定した上で、本音を探る。
- 心理的安全性を確保する:波風を立てたくない心理が働くため、事前に「意見を言っても大丈夫」と安心させる言い方が有効。
- 「意見を言うこと=協力」だと示す:「この段階では全員の意見を検討することが大事です。意見があれば言ってください」と伝える。
協調性が低い人への指示・接し方ポイント
- 情報を提示する:懐疑的・合理的な傾向があるため、先に状況やデータを整理して示すと理解がスムーズ。単なる指示や自分の意見押し付けではなく、合理的な背景を示すことで受け入れやすくなる。
- 質問・議論の時間を確保する:協調性が低い人は納得感を重視するので、十分な議論時間があると満足度が上がり、指示通り動きやすくなる。
- 例:「私の側から見た話と何が起きたのかをすべて説明します。その後で意見があれば何でも受け付けます」と伝える。
- 「指摘・反論したい」という気持ちをうまく活かす:協調性が低い人は「すぐに反論してくる」と悪いイメージを持たれがちだが、貴重な意見としてうまく活かせばチームのためになる。
勤勉性が高い人への指示・接し方ポイント
- 明確な基準と締切を示す:「この期日までに」「このレベルまで仕上げて」で安心して動ける。
- 例:細かくなりすぎないように、「何を優先しているのか」を事前に共有し、緊急度と重要度の基準をそろえる。
- 曖昧な表現を避ける:「適当に」「いい感じで」など抽象的な言葉は混乱を招く。
- 信頼を示す:「細かい部分は任せる」「あなたの判断で進めてOK」と伝えると自律的に動ける。努力を認めることで忠誠心が高まる。
- 例:「丁寧な確認ありがとう」と伝える。
勤勉性が低い人への指示・接し方ポイント
- 最初に全体像を見せる:「このプロジェクトのゴールはこれ」「今日はこの部分だけ」と整理して伝える。
- タスクを分割して伝える:いきなり「1から10まで指定」すると面倒に感じて先延ばししがち。タスクを細かく分割して与えて、達成感を積み重ねるとモチベーションを維持しやすい。
- 行動のハードルを下げる:「まずここまででOK」「途中で共有して」で取りかかりやすくする。
神経症傾向が高い人への指示・接し方ポイント
- あらゆる可能性を考慮していることを示す:指示の際、「このプランにはメリットとデメリットがある」「リスクも整理済み」と明示すると安心する。
- 例:「遅れが出た場合の対応」「トラブル時の代替手段」をあらかじめ示す。納期遅延の可能性がある場合、「追加スタッフでカバー」「契約期間延長可能」と伝える。
- 決定を急がせない:不安から焦る傾向があるため、段階を踏む手順を明確にする。
- 過剰な確認には建設的に対応:何度も確認してくる場合は、予めチェックリストやマイルストーンを用意して共有すると効率的。
神経症傾向が低い人への指示・接し方ポイント
- リスク情報は簡潔に伝える:確率の低いリスクを長々と説明するとうんざりされる。
- 例:「想定外の障害もありますが、チームで対応可能です」と簡潔に伝えると、「まあ、何とかなるだろうね」と納得してくれる。
- 分析・調査に基づく事実を示す:可能性よりも実際のデータや事実を重視してリスクを知らせる。「心配し過ぎでは?」と思われず、危機感を持ってくれやすい。
- 例:「調査の結果、この方法で進めるのが最適と判断しました」
開放性が高い人への指示・接し方ポイント
- 自由度を持たせる:「やり方は任せる」「いくつか方法を試してもいい」と伝えるとモチベーションが上がる。
- 目的を共有する:「この仕事の狙い」「背景」を伝えることで、創意工夫の方向性が一致しやすい。
- 制約条件を先に明確にする:枠組みだけは最初に伝えておくと、自由な発想が現実的な範囲に収まる。
- フィードバックは制止より方向づけを意識:「この発想は面白い」「もう少し〇〇の方向で」と肯定的に調整する。
開放性が低い人への指示・接し方ポイント
- 手順・具体例を添える:「まず〇〇をしてから△△」のように段階を示すと安心感を与えられる。
- 変化を最小限にする:新しい取り組みであっても、「これまでの方法をベースに少し改善する」と伝えると受け入れられやすい。
- 準備期間を確保する:新しい方法を導入する場合は、事前に試す時間やサポートを用意すると抵抗が減る。また、「なぜ変えるのか」「どんなメリットがあるのか」を具体的に伝える。
最後に、それぞれの性格の人のコミュニケーションの取り方を表形式でまとめておいたので確認しておきましょう。
| 性格特性 | 高い人への接し方・指示・接し方ポイント | 低い人への接し方・指示・接し方ポイント |
|---|---|---|
| 外向性 | ・ 口頭でテンポよく伝える・ 対人活動や発言の場を用意する・ 目標や成果を対話で共有する・ 自由度を持たせて任せる・ フィードバックは即時に短く | ・ 事前に情報を共有する・ メールや文書で整理された内容を伝える・ 一人で作業できる環境を確保・ 発言の猶予を与える・ 成果で評価する |
| 協調性 | ・ 安心感を与える・ 断りやすい雰囲気を作る・ 優先順位や期待を明確にする・ フィードバックは肯定的+建設的に・ 意見を引き出す工夫をする | ・ 率直に伝える・ 自律性を尊重する・ 目的・背景を共有する・ 議論できる場を用意する・ 成果で評価する |
| 勤勉性 | ・ 明確な基準・期限を示す・ 曖昧な表現を避ける・ 細部にこだわる姿勢を尊重する・ 自律的に判断させる | ・ 全体像を見せる・ 細かすぎる指示は避ける・ 行動ハードルを下げる・ リマインドは伴走の形で行う |
| 神経症傾向 | ・ 予防策・バックアップ計画を示す・ あらゆる点を考慮していることを伝える・ 段階的に進める手順を示す・ 過剰な確認にはチェックリスト等で対応 | ・ 不必要なリスク情報は簡潔に伝える・ 事実・データ・分析に基づいて説明する・ 結論と判断基準を明示する・ 全体像を踏まえて論理的に説得する |
| 開放性 | ・ 自由度を持たせ、裁量を与える・ 目的や背景を共有し創意工夫を促す・ 制約条件を先に明確に伝える・ フィードバックは方向づけ・肯定的に | ・ 手順や具体例を示す・ 新しいことの理由やメリットを説明する・ 変化は最小限にする・ 準備時間を確保する |
まとめ
- ビッグファイブを理解すると、性格の違いから生じるコミュニケーションギャップを防げる。
- 外向性:刺激の好みが異なるため、発言テンポや交流頻度で誤解が生じやすい。
- 協調性:人間関係の調整方法が違うため、頼み方や断り方で摩擦が起きやすい。
- 勤勉性:計画性・柔軟性の差から、進行管理や完璧主義で衝突が生じる。
- 神経症傾向:不安や確認の頻度の違いから、信頼・安心感にギャップが生まれる。
- 開放性:新しい発想への姿勢が異なるため、変化や革新に対する温度差が出やすい。
- 各特性に応じて、指示の伝え方・フィードバック方法を調整することで、信頼関係を強化できる。
参考書籍
この記事はあくまでもビッグファイブのそれぞれの特徴を元にこのようにコミュニケーションをとってはどうかという考察とアイディアです。すべてがビッグファイブを測定し、調べた研究に基づくアプローチではないので注意されてください。
研究結果に基づく内容に則ったコミュニケーションをとるより、実際の会話の中でトライアンドエラーしていく方が効率的だと意図しています。






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