子供が小さい時に離婚すれば一生の傷となってしまうのではないか
子供の事に気を使って離婚に踏み出すことができない
実は、両親の離婚が幼い子供に対して、マイナスの影響ばかりを与えるわけではないことが判明しました。
幼少期の困難は子供のレジリエンスを高める
「子供が小さい頃に子供のメンタルを傷つけてはいけない」という考えは一概に正しいとは言えません。
研究では、小さい頃に親との決別を味わった子供は、脳の前頭前皮質 の容積が大きくなり、ティーンエイジャーになった時に自制心が高く、怖気付かず行動に移すこともできると言われています。
最近は子供の自尊心を重視する自尊心教育ブームですが、子供が挫折やトラウマから復活する力(レジリエンス)を強化するのも、重要な教育の一つなのです。
実際、僕も小さいときに両親が離婚していますが、僕も兄弟も「忍耐強い性格に育ったんじゃないかな」と自負しております。特別コンプレックスに思ったことはないですね。
問題が出るケースもあるけど、出ないことの方が多い
全国規模の研究報告によると、両親の離婚後、約20~25%の子供達が抑うつや不安・攻撃性・反抗・成績低下などの問題が見られることが分かっています。
これに対して両親が離婚してない家庭の場合はその確率は10%程度でした。
その一方で、離婚家庭の子供の約75~80%の子供達は問題なく過ごしています。
確かに他の子どもより問題が生じるリスクが高いけど、問題が出ない場合の方が多いようです。
離婚家庭で育つ子どもが考えること
離婚家庭で育った人たちは、以下のようなことを考えています。
- 自分の家族についての否定的な感情や考え方を持つ傾向にある
- 両親が自分が愛してくれていたかどうかを一般家庭で育った人よりも疑問に感じる傾向が高い
- 楽観的にに物事を見ることができない
- 「両親が離婚しなければ今の自分はどんな風になっていただろう」と思い返す
- 無邪気に遊ぶことができなくなった
確かに、離婚によって子供が自分を責めたり、片方の親がいないことをコンプレックスに思ったりするかもしれません。
ただし、他の人は経験していない一つの困難を乗り越えたという経験は子供にとって貴重なものでもあります。
大事なのは離婚するかどうかではなく、「離婚した後にどう接していくか?」ではないでしょうか。
まとめ
ということで、離婚という決定をする時には一つ参考にしていただきたい知識でした。
まとめると「離婚すると子どもに悪影響が及ぶこともたまにあるけど、世間が思っているほどではない」といったところでしょうか。
しかし、問題はメンタル面だけではなく、離婚によって子供に投資できるお金が減り、子供の学歴に影響したり、質の高い教育が出来なくなったりする可能性はあるので総合的に判断するのが賢明です。
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