徹夜によって60%不安になりやすい
徹夜することによってネガティブな感情に支配されやすくなることが分かっています。
カリフォルニア大学バークレー校のマシュー・ウォーカー の研究によると、睡眠不足によって否定的な感情に影響されやすくなることが分かっている 。
35時間断眠の状態にある学生たちの脳の MRI 画像を分析したところ、正常な睡眠をとっている人に比べてネガティブに刺激に対する扁桃体の反応が60%も高まってしまうことがわかった。
気分の変動が激しかったり、すぐに不安になってしまう場合は日々の睡眠不足が原因かもしれません。
慢性的な睡眠不足は徹夜と一緒!?
睡眠不足が続くと注意力が下がり、ミスが多くなってしまいます。
ペンシルバニア大学の研究によると、慢性的に睡眠時間が不足すると、注意力が徹夜しているときと同じレベルまで下がってしまうことが示されています。
ペンシルバニア大学の研究。
普段の睡眠時間が8時間の大人たちを集めて 、睡眠時間をコントロールして単純作業でのミスの多さを比較。被験者の睡眠時間は、それぞれ8時間・6時間・4時間・徹夜に設定。
その結果、6時間睡眠が10日、もしくは4時間睡眠が一週間続くと、徹夜明けと同じぐらいミスの回数が増えた。
また、徹夜をしているときの脳はアルコールを摂取してる時と同じぐらいの認識脳に下がるという研究結果もあります。つまり徹夜して働いている人は酔いながら仕事しているのと同じなのです。
仕事を早く切り上げて帰ることに罪悪感を感じる人もいるでしょう。「自分がやらないと会社に迷惑がかかってしまう」と。
しかし、実際には睡眠時間が減ってミスを連発する方がよっぽど迷惑です。ですから睡眠を削るという発想は根本的に間違っています。
徹夜で試験勉強はマジで意味ない
社会人に限らず、学生の方でも徹夜で勉強する、睡眠時間を削って勉強しているという方がいるかもしれません。
しかし残念ながら睡眠をとらずに勉強をするのは、ざるで水をすくうようなもの。睡眠をしっかりとらないと学んだことは頭に定着しないのです。
というのも、人間の脳は寝ている間に記憶を形成するからです。
死亡率が5.6倍アップ!?
睡眠不足になっている人は死亡率が5.6倍も上がると言われています 。
睡眠不足に陥っている人は癌にかかるリスクが6倍、心筋梗塞にかかるリスクが4倍、脳梗塞にかかるリスクが4倍 、心筋梗塞・糖尿病にかかるリスクが3倍、高血圧が2倍と豪勢なラインナップになっています。
「睡眠時間を削って頑張る」には何の価値もない
世の中では「睡眠時間を削って頑張ること」が美化されているように感じます。
正直、活動している1日の時間のなかで処理しきれないほど仕事を抱え込んでいる人は、「がんばり屋」ではなく、ただの「うぬぼれ屋」です。
「自分なら何とかなる」という根拠のない自信に頼っているのではないでしょうか。
どちらにしろ睡眠不足の脳では適切な判断はできません。まずは寝てください。そしてクリアな頭になったら、「もし友だちが自分のような生活をしていたら何とアドバイスするか?」と自問してみてください。
人間は自分のこととして考えるよりも他人のこととして考えた方が合理的な判断ができます。
【今日のクエスト】とりあえず寝ろ。話はそれから。
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