北海道の海に住んでいた「陰キャ」古生物

モササウルスの仲間は白亜紀に登場し、一気に海の王者となりました。「モササウルス」と聞いて一番に思うかべるのは大きい体とデッカイ顎でしょう。アイツは「モササウルス・ホフマニ」という種になります。

しかし、モササウルスはホフマニくんだけではありません。多種多様なモササウルス類が存在するのです。

白亜紀の陰キャ。フォスフォロサウルス・ポンペテレガンス

まず最初に紹介するのは、「フォスフォロサウルス・ポンペテレガンス」です。

ポンペテレガンスという学名はアイヌ語で「清流」という意味をなします。北海道で発見され、半三日月状の尻尾を持っていました。半三日月状の尻尾は、イルカやサメのような三日月状の尻尾が半分かけたような形です。

つまり、尻尾はまだ完成形とは言えず、推進力はそこそこです。全長はイルカと同じぐらいの3 M 程度です。

 

暗き海をさまよう

フォスフォロサウルス・ポンペテレガンスは夜間の活動が 可能だったとされています。

というのもフォスフォロサウルスは暗視性能に優れていたからです。暗い海のなかでも活動することができたのです。

また、モササウルスの仲間では珍しく「立体視」することができたと言います。「立体視」とは左右の視覚を合わせることによって立体的にものを見ることができることです。暗い海のなかでも目が利き、適切な距離感で獲物を仕留めていたんですね。

 

同時代・同地域にはより大型の「モササウルス・ホベツエンシス」の化石が見つかっています。

なのでフォスフォロサウルスは大型の種と活動時間をずらすことによって棲み分けを行っていたと考えられています。でっかいやつと同じ時間帯にいたら食料も独占されてしまいますし、自分が食われるかもしれませんしね。

まるで陽キャにビビってクラスで端っこに追いやられている陰キャのように、フォスフォロサウルスも暗い海の中をひっそりと生きていたみたいです。何だか親近感が芽生えるというか、応援したくなるモササウルス類です。

 

貝好きの「グロビデンス」

「グロビデンス」というモササウルス類も異質な存在です。グロビデンスとは「球体の歯」を意味します。その名の通り丸っこい歯を持っているのです。

多くのモササウルスは鋭い歯を持っており、滑りやすい魚やイカなどに突き刺して食っていました。それに対してグロビデンスは丸っこい歯で貝の殻などを砕いて食べていたと考えられます

「モササウルス界の貝愛好会会長」として熱心に活動していたことがうかがえます。

 

パンノニアサウルス・イネクスペクタトゥス

パンノニアサウルス」はハンガリーの白亜紀後期の地層から化石が見つかっているモササウルスの仲間です。

名前が結構読みづらいですね。「inexpectatus(イネクスペクタトゥス)」は「想定外」という意味です。

 

何が想定外だったのか。それはパンノニアサウルスが淡水域の地層から見つかったからことです。モササウルスは海だけに生息しているグループだと考えられていたんです。

名前にまで反映されるということは、「あんた川に住んでるの!?」という驚きがよっぽど大きかったんでしょう。

 

陰キャとして学ぶこと

今回はマイナーなモササウルス類をまとめてみました。

モササウルス・ホフマニなどの巨大なモササウルスがブイブイ言わせていたなかで、自分なりの特技を見つけて生きる術を身につけていたんですね。モササウルス・ホフマニは映画に登場して一躍有名になり、ますます調子に乗っているところがあります。

しかし、他の陰キャモササウルスだって充分魅力的なのです。僕も彼らのように強く生きていきたいと思いました。

コメント

ららららら

あららららら

あああかかかささ

 

popupだよ。

tigerだよ。