自分に自信を持ちたい
チャレンジ精神を持てるようにしたい
今回はあらゆる分野において重要になる自己効力感についてです。
スキルより大事な成功の要素「自己効力感」
活躍するためには自信を高めることが大事です。
自信といっても他人に「俺すごいでしょ?」と見せびらかすものではありません。「自分にはその目標を達成できる力がある」と信じる力のことです。
このような自信を「自己効力感」と言います。自己効力感という考え方は、社会心理学の分野で大きく貢献したアルバート・バンデューラという研究者によって提唱されました。
今までに行われた何百もの研究によると、自信と将来の成功の相関係数は0.34だという結果が出ています。
※相関係数というのはAとBがどのぐらい関係し合っているかを示します。相関係数は0.0から1.0の間で示されます。
0.34というと、大して関係が無さそうに見えます。しかし、ある仕事の成功とその仕事に必要とされる技能の相関係数は0.19にとどまります。
つまり、自己効力感は技能よりも成功と深く関係しているのです。
理由としては、「自分にはやり遂げることができる!」と信じることができれば、果敢に挑戦するようになりますし、その分チャンスを掴むことができるからでしょう。
自己効力感を構成する4つの要素
自己効力感を高める上で意識したいことは以下の4つです。
- 成功体験
- 他人の体験談
- 周りの励まし
- そのときの気分
この4つを満たすことによって、「自分ならできるさ!」という自信につながります。
成功体験(影響度:高)
自己効力感を高める1つめの要素は自らの成功体験です。
なぜなら、過去に成功体験をたくさん持っていれば、未知の問題に対しても「自分は成功させることができる」という自信を持つことができる からです。
他者の体験から学ぶこと(影響度:高)
他人の経験談から自己効力感につながることもあります。
なぜなら、他人のエピソードを聞くと「この人と同じように自分もやってみよう!」という自信が沸くからです。
例えば、サッカーを習っている子がコーチに「こんな練習をしたらいいよ」「試合ではこんなプレイを心がけるといいよ」と言われると、自信を持ってプレイすることができますよね。
ただし、他者の体験から学ぶときに注意するべきは、他人ができているからといって自分もすぐにできるようになるとは限らないということです。
また、自己啓発書などを読んで参考にするのもいいですが、完全に信じ混むのは危険です。例えば、「自分は生活を朝型にして成功しました!」みたいな本があったとしても自分の体質に合うとは限りませんから。
その点では、他人の経験談だけでなく科学的な知識も参考にするといいです。
例えば、ストレスに直面しているとき「ストレス解消にはこんな手法が効果的!」という知識があれば、乗り越えられる!」という自信につながります。
他者からの励まし(影響度:低)
自己効力感を左右する3つめの要素は他人からの声です。
例えば「あなたなら絶対できる」といったもの。確かに褒められたり、励まされたりしたら自信につながります。
しかし、励ましは自己効力感にそれほど影響はしません。
その時々の気分(影響度:低)
最後の要素は気分です。
自己効力感が高い人もその時々の気分によって低くなってしまう場合もあります。しかし、自分の成功体験や 他者の経験談 に比べては大きな要因ではありません。
自己効力感を高めるには?
自己効力感を構成する4つの要素を見てきました。
なかでも影響度が高いのは「自らの成功体験」と「他者の経験談や知識」でしたね。この2つをしっかり意識していきましょう。
「今日は何を成功させた?」
まずは自分の成功体験を積んでいきましょう。
1日の終わりに「今日自分は何を成功させたかな?」と振り返ってみるのがオススメです。成功体験と言っても、大げさなものでなくていいんです。
例えば、「今日はいつもより集中力を発揮できたな」とか「食べ物の誘惑に負けなかったな」とかいいでしょう。
成功を振り返るときには、能力やセンスではなく努力や工夫にフォーカスすることが大事です。
- 「プロジェクトを成功させることができたな。やっぱり自分は頭がいいんだな」→✕
- 「プロジェクトを成功させることができたな。毎日工夫してモチベーションを保ったのがよかったな」→○
「やっぱり自分って頭がいい」とか「センスがいい」といった成功体験は意味がありません。確かに一時的に気分はよくなります。しかし困難に直面したときに挫折してしまいがちになります。できないことに直面したとき「頭がいいと思っていたけどやっぱり勘違いだったのかな?」と自己不信に陥ってしまうからです。
後者のような努力や工夫に注目する成功体験は自分を助けてくれます。できないことに直面したときにも「あのときみたいに工夫したらできるかもしれない」と考えることができるからです。
すぐに折れてしまう脆い自信ではなく、真の強い自信を持ちましょう。
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