- 講義の全体像を掴むのが苦手
- 自分自身や子供が学習障害で学ぶのが苦手
今回はノートをとるときの戦略を知っておこうぜ~というお話です。
テンプル大式戦略的ノート術戻る
テンプル式戦略的ノート術とは、その名の通り戦略的に授業のノートをとっていく手法です。戦略的ノート術では講義の前・講義の最中・講義の後それぞれに以下のような質問を投げかけます。
- 講義の前:「今日習うトピックは何か」「そのトピックで既に自分が知っていることはないか」
- 講義の最中:「今習っているトピックは何か」「大事なポイントを3個から6個抜き出すなら」「新しい単語やキーワードは出たか」
- 講義の後:重要だったところは何か
簡潔にまとめると、講義の前にはどんな内容だろうという推測、講義を受けている最中にはキーワードをつかむぞという意識を持ち、講義の後には重要だったところを振り返る…という流れです。
ケーススタディ:メソポタミア文明の民族について学ぶ場合
言葉で説明するだけでは分かりにくいので、実際にケーススタディとしてトピックをあげてみましょう。世界史のメソポタミア文明についての内容です。
少々長くなりますんで、文章で読むのダルいよ~という方は、動画でご覧ください。
ノートをとる前
楔形文字で判明した民族のうち最も古いものがメソポタミア文明が誕生してから1000年ほど経った頃に現れたとされる「シュメール人」である。シュメール人は「ウル」や「ウルク」と呼ばれる町に住んでおり、都市国家(ひとつの都市とその周辺を一つのまとまりとした小さい国家)を形成していた。
土木技術が高く20mにも及ぶ「ジックラト」と信仰のための聖塔を立てていた。また、町の姿を正確に記した地図も残されている
ノートをとっている最中に意識することは、トピックを今一度確認しつつ重要なポイントを押さえることです。
今回の場合なら…
- 今回はメソポタミア文明のシュメール人って民族の話なんだなぁ
- 楔型文字のおかげで昔のことがいろいろ分かったんだなぁ
- 町の名前であるウルクというワードも重要そうだ
- ジッグラトという建物の名前もテストに出そうだなぁ
- シュメール人は都市国家をつくって、比較的狭い範囲で支配していたんだなぁ
ポイントを押さえるときには、「これはセットで覚えると覚えやすいな」という流れをつかむのがコツです。例えば、「『ジッグラトという建物をつくった』という内容と、『正確な地図をつくっていた』という内容は土地関係の知識なのでセットで覚えておこう」という感じ。
ノートをとった後
ノートをとった後には、今回の内容で重要だったポイントはどこだろうか?と振り返りましょう。コツは「つくったノート1ページ分を一言でまとめるとどんなフレーズでまとめられるか?」と考えることです。
今回の場合なら、シュメール人とはメソポタミア文明の民族で、都市国家による「点」の支配をした民族」という言葉でまとめてみました。
その一言で芋づる式にノート全体を思い出せるような総括のフレーズを考えるつもりで振り返ってみましょう。
ある研究では、学習障害者でもテンプル大式の戦略的なノート術を使うことによって理解しやすくなったぞ~という結果が出ています。
実験の介入
学習障害を持つ被験者に講義を受けてもらう。その際、被験者をランダムに二つのグループに分け、それぞれのノート術を実践してもらう
- 自分なりにノートをまとめるグループ
- テンプル大式戦略的なノート術を実践してもらうグループ
実験の結果
グループ2の戦略的ノート術を使ったグループは、グループ1と比べ理解力や記憶度合いが10%から20%高かった
【今日のクエスト】戦略的にノートを1ページつくってみよう
ステップ1:ノートをとるトピックを用意しよう
積ん読になっていた本や、勉強のテキストを用意しましょう。
ステップ2:そのトピックで自分が知っていることは?
目次を読んだり、小見出しを確認して、トピックを確認しましょう。
ステップ3:ポイントは何か?
関連する知識はセットでまとめながら、ポイントを押さえましょう。ノート1ページなら3つぐらいがいいかと思います。
ステップ4:ノート1ページ分の要約は?
まるっと総括する一言で締めましょう。
【獲得経験値】
☑️ノートをとるトピックを用意した
☑️戦略的にポイントを押さえながらノートをとった
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