- 人から褒められたり、評価されるために努力をしてしまう
- 嫌々ではなく、前向きに仕事や勉強に取り組みたい
名誉のための努力は続かない
物事を始めるときには、「これを達成したら、きっと周りからチヤホヤされるぞ」という承認欲求が芽生えてしまうものです。
しかし、そうした名誉のための努力では意欲が長続きしないことが分かっています。
実際に、ニューヨーク大学のカップスとエッティンゲンという心理学者が行った複数の研究によると、報酬を意識することによって逆に意欲が下がってしまうということが示されています。
介入
50人の学生にエッセイを書いてもらう。その際、賞を受賞することを想像させてから書かせた場合、そうでない場合よりも、執筆意欲が逆に下がってしまった
また別の実験では、課題をやり終えたところを想像してもらった場合、執筆意欲が低下し達成度合いも低かった
つまり、評価のために努力をすると意欲が下がってしまうということです。
では、どんな意識で努力を重ねるべきなのでしょうか。それは「仕事自体が楽しい!」と思えるようにすることがです。
心理学者のロバート・バレランドによると、情熱を2種類に分けています。
- 調和的な情熱:仕事が好きだから取り組む
- 強迫的な情熱:「社会に認められたい」「自分の自信にしたい」という理由で取り組む
強迫的な情熱の場合、仕事でうまくいかないことが自分自身の否定にもつながってしまうので、常に不安と戦う必要があります。それに対して調和的な努力ができる人は自分の目標に対して前向きに取り組むことができるのです。
名誉のための努力は失敗する
失敗例として、僕が名誉のためにやっていたことをピックアップしてみたいと思います。
- 社会的地位のために「法律家になってやろう!」「大学を出ずに独学で司法試験を受けたらすごいんじゃね?」と意気込んで、まだ高校生なのに法律関係のテキストを書き込んで結局挫折した
- 「理転しないまま理系の大学を受けて受かったらすごくね?」と思って、授業で取っていない理系のテキストを買い込んで、勝手に模試を受けた
ここまで迷走した痛々しい過去を持っている人は少ないでしょうが、名誉のために物事を始めてあっけなく挫折した経験は誰にでもあると思います。
心当たりがある人は、「周りからの評価のために目標を設定していないか?」と自問してみた方がいいでしょう。
「周りから褒められたい」「賞をとりたい」…という気持ちがあってはダメというわけではありません。しかし、それがメインになるべきではないのです。「楽しいからやってるだけだけど、あはよくば評価されればいいな~」ぐらいのモチベーションがちょうどいいのではないでしょうか。
【今日のクエスト】自分がやりたいことを発掘しよう
周りからの報酬をご褒美とするのではなく、自分がやりたいことに注目してみることが重要です。
ステップ1:周りのために行っていることを挙げてみる
例:
- 周りから褒められたいから資格取得の勉強をしている
- 親から期待されているから勉強を頑張っている
- 賞をとるために作品を作っている
ステップ2:本当に自分がやりたくてやっているのか考える
ステップ3:自分が「やりたい!」と思える動機を見つける
- 英語の資格取得の勉強をして、洋書が読めるようになりたい
- 自分が大学で学びたいことがあるので、勉強を頑張っている
- 作品を完成させるプロセスを楽しみながら創作をしよう
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