- 仕事が退屈で価値を感じない
- 仕事のモチベーションを上げたい
- 学生の傍らバイトもしているが、自分の勉強に活かすことはできないだろうか?
今回は、ジョブクラフティングによって仕事に対して前向きになれるぜ~というお話です。
【予備知識】
↑今回は自分の価値観を活用します。こちらの記事のワークに取り組んで、「自分が人生で重視する価値観とは何なのか?」を先に把握しておくと読み進めやすいです。
「ジョブクラフティング」とは?
ジョブクラフティングとは、自分の仕事を価値を見いだせるように捉え直すことを指します。
例として、アメリカの病院を対象にしたジョブクラフティングの介入を紹介しましょう。仕事のやる気にかけていた病院の清掃スタッフに、「清掃の仕事は治療のプロセスの1つであり、あなたたちは病院のアンバサダーなのだ」と助言したところ、仕事に集中して取り組み始めるようになったのです。
このようにジョブクラフティングをすることによって、仕事のやりがいを高めることができます。
実際に、セントルイス大学による2017年のメタ分析では、ジョブクラフティングが仕事へのやりがいを高めたという結果を出しています。
分析
計3万5670人の被験者のデータを分析対象。ジョブクラフティングが仕事に与える影響を調べた。
結果
- 前向きな行動の増加:相関係数0.509
- 周囲の問題を積極的に解決する姿勢の増加:相関係数0.543
- 主体的に仕事に取り組む感情の増加:相関係数0.450
考察
仕事では働いている人を1つの型に閉じ込めてしまいがちです。仕事自体をそれぞれの得意分野が活かせるようにデザインできればいいのですが、多くの職場では敵わないでしょう。
しかし、各々が仕事を捉え直すことで価値を見いだし、モチベーションを上げることができます。
自分の「価値観」を軸にすると肩書きをつけやすい
前述の内容で、病院の清掃の仕事を「病院のアンバサダー」だと捉え直す例を紹介しました。これに習い、今回のゴールは自分の仕事にモチベーションの上がる肩書きをつけることです。
しかし、いきなり肩書きをつけろと言っても難しいでしょう。そこで自分が大切にしている価値観を軸にしてみましょう。
例えば、「知識」という価値観を持っているなら、仕事を通して「知識」の価値観に沿うような行動をとってみるのです。
→「ただ監視しているだけの退屈な仕事だなぁ」
→「知識」の価値観に沿う行動を増やすなら?
例えばスイミングスクールでバイトをしていた僕も、「今日もバイト行くのめんどくさいなあ」と思ったことも多かったです。そこで、「知識」という価値観をベースに自分の働き方を変えてみました。
…など様々な知識を集めるような工夫をしていました。すると、「今日も何か1つ学びがあるかもしれない!」と捉え直せて、仕事に行くモチベーションも上がっていたのです。
【今日の課題】仕事に肩書きをつけよう!
ステップ1:自分の価値観を把握しよう
例:創造・知識・成長・情熱…など
特に仕事のなかで活用できそうな価値観をチョイスするように。「孤独」とかはちょっと使いづらそう。
ステップ2:自分が価値を感じないタスクを具体的にピックアップする
ここでは、具体例として職業をいくつか想定してシミュレーションしてみたいと思います。
例:
- 皿を洗うだけの誰でもできそうなアルバイト
- 飲食店で夜遅くまで働かないといけない飲食店のスタッフ
子どもを指導するスポーツのコーチ
- 子どもが言うことを聞いてくれない保育士
- 職場で人と話すのが面倒
ステップ3:ステップ1の価値観を軸に仕事を捉え直す
例:知識・創造・成長を軸に仕事を捉え直す場合
- 知識:様々な人が訪れるのを見て人間観察をするどの時間帯にどんな職業の人が多いかを見てマーケティングの勉強にする
- 創造:飲食店でどのような問題点が生じやすいか従業員がどのような不満を感じやすいかといったニーズを理解して新しいビジネスのアイディアにする
- 成長:積極的に人と話してコミュニケーション能力を鍛える
- 知識:より科学的で合理的な泳法について学んでそれを指導する
- 創造:子供が面白がってくれるような練習方法を考える
- 成長:リーダーシップをとる能力を成長させる訓練だと考える
- 知識:教育学や心理学などについて学んで子供が何を考えているのかを理論的にも実践的にも学んでいく
- 創造:子どもと一緒の時間を過ごすことで遊び心を取り戻し、趣味の創作活動に活かす
- 成長:イライラしたときにも心を落ち着かせ、仏の対応をすることで精神力を鍛える
- 知識:お皿洗いしながら読書の内容を思い出す
- 創造:皿を洗う雑用をアイデアを寝かせる時間だと捉え直す
- 成長:お皿洗いに集中することでマインドフルネス効果を得て、ストレス解消効果や創造性アップの効果を得る
- 知識:会話でどのようなネタが盛り上がるのか、どんな話し方をしたら好印象なのか…などを調べ実践の場と捉える
- 創造:アイデアのネタ探しのための取材だと捉え直す
- 成長:コミュ力を成長させる訓練だと捉える
ステップ4:自分の仕事に肩書きをつけ、メモ帳やカードに記入しよう
最後の仕上げとして、カッコいい肩書きを考えましょう。肩書きとしてワンフレーズに収めておくことによって、後々思い出す時にも便利です。
例:
- 皿を洗うだけの誰でもできそうなアルバイト→皿洗いしながらアイデアを夢想しているクリエイター
- 飲食店で夜遅くまで働かないといけない飲食店のスタッフ→実地でビジネスの勘を研ぎ澄ませるビジネスビギナー
- 子どもを指導するスポーツのコーチ→理論と科学で泳法を教えるエビデンスベースドスイミングコーチ
- 子どもが言うことを聞いてくれない保育士→保育士の傍ら創作もしている、子ども心を忘れないピカソ保育士
- 職場で人と話すのが面倒→仲良く話ながら情報収集するスパイ
【獲得経験値】
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面倒ごとにも意義を見いだせるようになる知識をいくつか紹介します。
↑考えの途中で雑用を挟むことで、よりいいアイデアを出すことができるぜ~という記事です。退屈な雑用の前には考えるべきアイデアを見直し、雑用の間に寝かせておけばアイデアの熟成期間として有効に使うことができます。
↑皿洗いや掃除などの雑事はマインドフルネスの練習だと捉えれば、メンタル改善の効果が期待できます。
↑ちょこっと面倒な習慣を続けると意思力がアップします。「これ何の意味があるんだろう?」という面倒な作業も、「意思力を鍛えるためだ!」と捉え直してみるといいでしょう。
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