前回のSMARTの記事では、目標を達成するためにはまず自分の目標を具体的にするといいぜ~というお話をしました。
今回はその実践編。目標を具体的にするためのちょっとしたテクニックをご紹介しますのでお試しあれ。
ビジョンを頭に焼きつけろ!
抱負は文字ではなくイラストで。
自分のビジョンを明確にするためにはイラストを活用するといいです。
というのも、人間は視覚の情報が脳に残りやすいからです。実際人間の大脳のうち聴覚に関係するのは10%に過ぎませんが、視覚に関係するのはなんと50%。脳の活動の半分は視覚の処理に回されているのです。ですから、自分が達成したい目標はイラストにしておくのが合理的かと。
例えば、「プログラミングを学んで学習アプリをつくりたい」という目標を立てたとします。イラストにしてみるとこんな感じ。↓
自分のビジョンが明確になるので、より達成したいモチベーションが沸いてくるのではないでしょうか。
目標を3つのブロックに分けよう
目標を具体的にするときには、大きく3つのブロックに分けてみるのがいいかと思います。
例えば、「学習アプリをつくりたい」という目標だったら以下のようなブロックに分かれるかもしれません。
- 新しいノートをつくる処理を実装する
- ノートのなかからランダムに出題してくれる処理を実装する
- 復習のタイミングを通知してくれる処理を実装する
という3つの小ゴールができます。
このように自分のゴールを分解すると、やるべきことがハッキリしてきます。
まだ分かりづらければ、小ゴールをさらに3つに分解するのもいいでしょう。例えば、「新しいノートをつくる処理を実装する」という小ゴールなら、
- +ボタンを押したら画面が遷移する処理を実装する
- ユーザーが文字を入力できるようにする処理を実装する
- 入力された情報が保存されるようにする処理を実装する
ぐらいに分けてもいいかと。「+ボタンを押したら画面が遷移する処理を実装する」というゴールを1週間以内にできるようになるぞ!と計画を立てることができます。
ですので、「目標を計画する際には3ブロックに分ける。さらに3ブロックに分けてもいい」というのが基本となります。
それ以上分けてしまうと小ゴールが増えすぎてしまって何からやっていいのか分からなくなってしまいます。やるべきことが3つぐらいに絞られていると行動も伴いやすいと思います。
【ケーススタディ】「モンスターのイラストを描けるようになりたい!」というゴール
目標設定のもう1つ例を出します。「モンスターのイラストを描けるようになりたい!」と考える場合を考えてみます。
まずはセオリー通り、目標を3つに分けてみます。
- モンスターを書くために動物の描き方を学ぶ
- モンスターを操る人物を描くためにキャラクターの描き方を学ぶ
- 着色するために塗る技術を学ぶ
というブロックに分けてみました。だいぶやるべきことがハッキリしましたね。
目標のビジョンをよりハッキリさせるためにイラストにするテクニックも使ってみましょう。こんな感じ↓
「具体的にする」の効力
目標を具体的にするメソッドには多くのメリットがあります。
初心者ほど基礎を学ぶモチベーションが保てない
自分が達成したいビジョンを明確にしておけば、スキル習得のモチベーションになります。
特に創作系のスキルをマスターする時には、いきなり自分が作りたいものを作れるわけではなくある程度の下積みが必要になります。
- 例えば、「モンスターのイラストを描けるようになりたい」 というビジョンがあったとしましょう。それなのにイラストの上達法などをネットや本で探しても 萌え系の女の子のイラストを書くテクニックしか解説されていない
- 「面白いゲームを作りたい」というビジョンがあったとしましょう。それなのにプログラミングの 教材には退屈な演算の処理などいまいち使い方がピンとこないものしか解説されていない
といったことはよくあります。
初心者の段階では学んでいることがどう役に立つのか?をイメージしづらいためモチベーションが続かないのです。
例えば、プログラミングにおいて「ランダムに数字を生成する」という処理があります。がむしゃらにコードを書いているうちに「自分は何でこんなことをやっているんだろう…」という気持ちになります(笑)しかし、「ランダムに数字を生成する処理」が後々「ゲームで経験値を出す」といったアイデアに繋がってくると考えれば学習するモチベーションが湧くでしょう。
つまり、具体的にビジョンを思い描いておくことで、「初心者ほど基礎の大切さが分からない」というジレンマを埋めることができるのです。
分解することでプランB・プランCができる
目標を設定しても途中で挫折してしまう原因の1つが「飽き」です。
例えば、「絵を勉強するぞ!」と意気込んで解説書を買ってみたものの途中で飽きてしまった…なんてことはよくあります。(ありました)
ここでも、目標を具体的にするメソッドが活きます。例えば、「絵をマスターする」という目標でも、「モンスターを描くために動物の描き方を習得する」「人物の描き方を習得する」「着色を習得する」という小ゴールに分けておけば、1つで行き詰まってしまったときにも別の小ゴールにシフトして気分転換することができます。例えば、「動物の骨格の理解が思ったより難しいぞ!」と思ったときには、「いったん置いておいて人物画から勉強してみよう」とか「先に着色の勉強からしてみよう」といった感じにシフトできます。3つ程度の小ゴールを同時進行する方が飽きが来にくいのです。
ただし、小ゴールを4つ以上に分解してしまうと何をやっていいか迷いが生じます。前述したとおり小ゴールは3つまで分解するぐらいがいいでしょう。
達成具合を記録しよう
記録はやる気を保つ上で強力な武器になります。
例えば、こんな感じ↓
達成基準として「小ゴールに近づいたらチェックをつける」と決めて記録してみるといいでしょう。例えば、「モンスターを繰り出す人物を描けるようになる」という小ゴールなら、「今日は人物の顔の配置について学んだからチェックを入れよう!」みたいな感じ。スキルを習得するたびにチェックを入れれば、自分のビジョンにだんだん近づいている気がしてモチベーションが上がりやすくなるはずです。
【今日のクエスト】具体的なビジョンに描き起こしてみよう
☑️自分の目標をイラストに書き起こしてみた
☑️ゴールを3つのブロックに分けてみた
【獲得経験値】
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