- 難しい作業をやろうとしても、どうしても頭が冴えない
- すべての時間を有効に活用しようとして疲れきってしまう
今回は、自分の体内時計にあった時間帯に重要なタスクを実践しようぜ~というお話です。
【予備知識】
今回の記事は、マイケル・ブレウスさんの「最良の効果を得るタイミング 4つの睡眠タイプから最高の自分になれる瞬間を知る」の書籍を参考にしています。こちらで自分のクロノタイプを診断してみるといいでしょう。
集中力は「クロノタイプ」によって左右される!?
体内時計のタイプのことを「クロノタイプ」と言います。クロノタイプには、朝型・昼型・夜型…などがあります。
体験的に「自分は夜型で朝が弱い」などと自覚している人は多いでしょう。実は、クロノタイプを意識することで自分が一番集中力を発揮できる時間帯を有効に活用できるのです。
2015年に、ベルギーのリエージュ大学やスイスのバーゼル大学らが行った共同研究によると、難解なタスクに取り組んでいるときの集中状態はクロノタイプに左右されることが示されています。
介入
朝型もしくは夜型の被験者に1日2回、次第に難しくなる課題に取り組んでもらう。なお、課題は脳の作業記憶を試すテストになっている
「作業記録を試すテスト」というのは、数字を記憶したり、特定の順番に単語を並べ直すといったテストです。要するに、頭脳を酷使するような課題をやってもらったと思ってください
その際、被験者の脳をfMRIによって観測した
結果
- 最も簡単なテストの場合、被験者はクロノタイプに関係なく、同じ得点を獲得した
- 一方、一番難しいテストの場合、朝型では夜に得点が低くなり、夜型では朝に得点が低くなった
- なお、夜型が夜に困難な課題に取り組んでいる時は視床領域が活発になっていた
- 朝型が朝に困難な課題に取り組んでいる時には、中前頭回が活発になっていた
考察
結果の後半に示した知識を少し補足しておきましょう。
「視床領域」とは、脳の中心にあり覚醒や情報処理を司る領域です。「中前頭回」とは、大脳にあり意思決定や高度な情報を司る領域です。
この研究の結果から、頭をフル活用している時、朝型と夜型では別の脳領域を使っているという面白い発見がされたわけです。クロノタイプが脳の働き自体にも影響するというのは興味深い話です。
【今日のクエスト】クロノタイプに合った時間帯に集中しよう
ステップ1:自分の体内時計を把握しよう
- 朝型:午前8時から正午
- 昼型:午前10時から午後2時
- 夜型:午後5時から午前0時
ステップ2:タスクをピックアップ
頭を使わないとできないような難易度が高いタスクをピックアップしてみましょう。
例:
- 難易度が高い本を読む
- 記事の校正をする
- 小説の構成を考える
- 難しい概念を理解する
- 資格の勉強をする
ステップ3:時間帯を考慮して行動のトリガーを作る
自分が最も冴えている時間帯が、完全にフリーではない場合もあるかもしれません。
例えば、昼型の人は午前10時から午後2時がゴールデンタイムですが、「その時にはまさに仕事をしているんですが…」という場合もあるでしょう。ならば、その中の30分でも1時間でもいいので有効に活用しましょう。
- 昼型の場合:お昼を食べる前に→30分ほど資格の勉強をする
- 夜型の場合:仕事が終わったら→すぐに帰らず図書館に寄って1時間ほど勉強して帰る
- 朝型の場合:朝の通勤時電車に乗ったら→にスマートフォンで学習を進める
【獲得経験値】
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↑体内時計に合わない時間帯は創造的な作業をするといいぜ~というお話をしています。頭が冴える時間は論理的な思考を、冴えていない時間は創造的な思考を働かせるのが合理的です。
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