- 自分の体内時計的に集中できない時間帯はどんなことに活かせばいいの?
- 論理的な縛りから離れられず創造的なアイデアが出せない
今回は、頭が冴えない時間帯は創作的な作業に費やすといいぜ~というお話です。
体内時計に合わない時間が最も創造的だった
知的生産性を上げようと熱心な人は、1日中頑張ろうとしてしまいます。しかし実際には、集中できる時間とそうでない時間帯で、時間の使い方を変えてみた方がいいのです。
実際に、2011年に行われたアルビオン大学の研究によると、自分の体内時計で集中力が落ち込む時間帯が創造性に適しているという結果が出ています。
介入
428人の大学生の体内時計を調べて、朝型・夜型・中間型に分ける。洞察と分析がそれぞれ必要とされる3つの課題(※)を解いてもらった。その際、テストを朝と午後の2回行った。なお、それぞれの課題を解く時間は4分で設定。
結果
- それぞれの体内時計に最適な時間において、分析の問題を正しく解くことができた
- 一方、最適ではない時間帯において、洞察の問題をより多く正解することができた
実験で使われた洞察の課題と分析の課題はそれぞれ以下のようなものでした。
A:洞察の課題の例
1人の囚人が塔から逃げる計画を立てています。独房の中で塔から地上までの距離のおよそ半分の長さのロープを見つけました。どうやって脱獄できたのでしょうか?
B:分析の課題の例
ボブの父親はボブの3倍の年齢です。2人とも10月に生まれました。4年前、ボブの父親はボブよりも4倍年上でした。さて、ボブと彼の父親はそれぞれ何歳でしょうか
- Aの答え:ロープを縦に裂き、端と端を結んで1本にした
- Bの答え:ボブは12歳で父親は36歳。4年前ならボブは8歳で父親は32歳
考察
頭が冴えていない時間の方が洞察のタスクをうまくこなせる理由は、集中力が下がっている時ほど創造性が上がるからだと考えられます。
そもそもひらめきが必要なタスクは、何か1点に集中するのではなく、たくさんのアイデアを頭の中に広げる必要があります。なので、頭が冴えていないぐらいの方が創造的になれるのです。確かに体験的にも、頭が疲れていて思考が明晰ではない夜中の方がアイデアが湧いてきやすいですよね。自作の小説や想い人にあてた情熱的なラブレターなども、夜中に書いた方が創造的で、なおかつ後から見た時に恥ずかしい内容になった経験は誰にでもあるでしょう。
ただし、夜型で夜の方が頭が冴えるという人はこの傾向が逆転します。
【今日のクエスト】夜型なら午前中、朝型なら午後の時間に創造的な作業をしよう
ステップ1:自分が取り組むタスクを、洞察タスクと分析タスクに分ける
洞察のタスク:ひらめきや創り出すことが必要な作業
- ブログのアイディアを出す、執筆をする
- 小説のアイデアを出す、執筆をする
- イラストを書く
- 新しい料理のレシピを考える
- 企画書を書く
- ラブレターを書く
分析のタスク:集中力や注意力が必要な作業
- 書いたブログを推敲する書いた
- 小説を推敲する
- 企画書をまとめる
- ビジネス文書を書く
- 複雑な理論を勉強する
- ラブレターを推敲する
ステップ2:自分の体内時計を把握する
マイケル・ブレウスさんの4つの睡眠タイプが詳しくて参考になります。朝の方が頭が冴える人は朝型、夜の方が頭が冴える人は夜型、午前中に頭が冴える人は昼型のスケジュールを参考にしてください。↓
ライオン型(朝型)
- 分析のタスク:午前10時から正午
- 洞察のタスク:午後1時から午後5時
クマ型(昼型)
- 分析のタスク:午前10時から正午
- 洞察のタスク:午後8時から午後10時
オオカミ型(夜型)
- 洞察のタスク:午前7時から午前7時半
- 分析のタスク:午後4時15分から午後6時
最良の効果を得るタイミング4つの睡眠タイプから最高の自分になれる瞬間を知る(フェニックスシリーズ)
↑参考にした体内時計の分類やタイムスケジュールはこちらの本から。
ステップ3:スケジュールとして組み込む
ステップ2で見た理想スケジュールをもとに、自分の生活に合うようにスケジュールを組んでみましょう。ここで設定するべきは、分析のタスクに取り組む時間帯と、洞察のタスクに取り組む時間帯の2つです。
例:夜型の場合
- ブログのアイデア出し:午前8時から8時半までの仕事に向かうバスのなかでノートにアイデアを出す作業をする
- ブログの執筆と推敲:午後8時から9時までにブログを書こう
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