今回は初対面でのコミュニケーションの壁を打ち破りたい人に向けた内容です。
- 初対面の人と話すと、天気や仕事の話ばかりで会話が浅いまま終わってしまう。
- 相手にどう思われるか気になって、本音や自分の話がほとんどできない。
- 初対面の場ではキャラを作ってしまい、素の自分を出せない。
初対面ではいい印象を与えようとしてしまい、時にはから回ってしまうものですよね。実は、自分の弱みをオープンにすることによってコミュニケーションを円滑にすることができます。
恥ずかしさを見せることが好感度を高める
2018年にマンハイム大学の研究者が発表した論文によると、恥ずかしさを見せることは他人からはポジティブに捉えられることがわかっています。

内容
被験者は主に大学生。恥ずかしさを感じる場面を想像させる複数の実験を行った。(愛の告白をする、ミスを謝る、助けを求める、即興で歌う、恥ずかしい秘密を打ち明けるなど)
その際、それらの場面を以下の2つの視点で評価してもらった。
- 自己条件:自分がその状況に置かれた場合にどう見えるかを評価
- 他者条件:他人が同じ行動をした場合にどう見えるかを評価
結果
- 自己評価と他者評価にはギャップが見られた。
- 自分の恥ずかしい場面を想定する場合、弱さや失敗に注目しネガティブに評価した。
- 他人の恥ずかしい場面を想定する場合、「勇気や人間味がある」とポジティブに評価した。
考察
研究のポイントを簡単にまとめると以下のようになります。
- 恥ずかしさを見せることは自分的にはものすごく抵抗がある。
- 他人の恥ずかしい場面は「人間味がある」とポジティブに捉えられる。
つまり、人間は他人が弱みを見せてくれると「好感が持てる!」と思う一方で、自分はあまり弱みを見せようとはしないということです。
この効果は、論文の中では「美しい混乱効果(Beautiful mess effect)」と名付けられました。美しい混乱効果とは、自分にとっては「みっともない混乱」に感じることも、他人にとっては「美しく人間的」な行動に見えるという効果です。
ですので、自分が弱みをさらけ出せるときは積極的に弱みを伝えてみましょう。
【実践】弱みを小さく見せる自己開示で初対面の壁を和らげよう!
恥ずかしい一面を見せていくには自己開示のテクニックが使えます。「自己開示」とは自分のことを積極的に伝えるテクニックです。
ステップ1:小さな弱みをひとつ準備する
会話でさらっと出せる「軽い弱点」や「ちょっとした苦手」を1つ考えておきましょう。あらかじめ準備しておくと、初対面の場で自然に言えるようになります。
例:
- 初めてオンライン会議に出たとき、マイクがミュートのままで必死にしゃべっていた。
- 朝が弱くてアラームを3回は止めないと起きられない。
- 方向音痴で地図アプリが必須。
- 人の名前を覚えるのが苦手で、よく聞き直してしまう。
- 緊張すると声が早口になる。
- 字があまりきれいじゃない。
- 新しいカフェで注文に迷って時間がかかる。
- 写真を撮られるとぎこちない表情になる。
- 実は小さい虫が苦手。(蚊ですら怖いとか)
- 「これやろう」と思ったのに部屋を移動すると忘れる。
ステップ2:会話のきっかけで軽く自己開示しよう
ステップ1で用意した弱みをそのまま話してもいいですが、きっかけがあるとより話しやすいでしょう。具体的な会話のきっかけには以下のような場面が挙げられるでしょう。
場の状況から拾う
- 地図を見ているとき→「私、方向音痴でアプリがないと絶対迷っちゃうんですよ」
- エレベーターで沈黙しているとき→「こういう沈黙、けっこう気まずくないですか?」
- レストランでメニューを迷っているとき→「優柔不断で、なかなか決められないんです」
- 暑い日に屋外にいるとき→「暑さに弱くてすぐバテちゃうんです」
- 初めて行くお店で→「新しいお店入るの、ちょっと緊張しちゃうんですよね」
- 雨の日に傘を持っていないとき→「いつも天気予報チェックし忘れちゃって…」
- 「結局、上司に『声が聞こえないよ』ってチャットで突っ込まれて、めちゃくちゃ恥ずかしかったです(笑)」
エレベーターの例で、「こういう沈黙、けっこう気まずくないですか?」とそのまま言ってしまうのはハードルが高いように感じるかもしれませんが、すごく有効な方法です。
なぜなら、お互いが思っていることを隠さず伝えていいのだという雰囲気を作れるからです。また、「◯◯さんは沈黙でもそこまで気にならない人ですか?」といったように、相手のパーソナリティについて聞いていけば充分話題になります。
自分の行動から派生させる
- 飲み物をこぼしそうになる→「私ほんとドジでよくやるんです」
- 人の名前を間違えそうになった→「人の名前覚えるのがほんと苦手で…」
- 緊張して声が裏返る→「緊張するとすぐ声が変になっちゃうんです」
- 写真を撮ろうとして指が映り込む→「カメラ下手で、よくやらかすんですよ」
- 会話の途中で言葉をかみそうになる→「噛みやすくて、自分の口が信用できないんですよ」
話題が途切れたときのつなぎ
- ふと目に入ったものから展開→「あ、そういえば今日電車乗り間違えそうになって…」
- 間が空いたこと自体を話題にする →「こういうときに会話をリードできるとカッコいいなと思うんですけど、2人きりだと緊張してしまって、なかなか難しいんですよね」
ステップ3:相手の話を聞こう
自分が開示した弱みに対して、相手も「実は私も…」と話しやすくなります。自己開示が終わったら、相手にも同じ話題で問いかけてみましょう。
- 「実は方向音痴で、地図アプリないと絶対迷うんです」
→「◯◯さんは道に迷ったりしない方ですか?」 - 「緊張するとすぐ早口になっちゃうんですよね」
→「◯◯さんも、人前で緊張することあります?」 - 「実は虫が苦手で、蚊でも大騒ぎしちゃうんです」
→「◯◯さんは虫って平気なタイプですか?」 - 「忘れ物しやすくて、今日も危うく定期を忘れるところでした」
→「◯◯さんは忘れ物しない方ですか?」
また、どんな話題でも相手に話題を振れるようにテンプレのセリフを用意しておくと良いでしょう。
- 「◯◯さんも似た経験あります?」
- 「◯◯さんはどうなんですか?」
- 「逆に◯◯さんは得意な方ですか?」
- 「◯◯さんならどうします?」
- 「◯◯さんもそんなことあったりします?」
おすすめの習慣プラン
- エレベーターで沈黙になったときには
- →「こういう沈黙、ちょっと苦手でつい何か話したくなっちゃうんですよね」と弱みを開示する
- 注文に迷って時間がかかっているときには
- →「優柔不断で、こういうときすぐ迷っちゃうんですよ」と弱みを開示する
まとめ
- 恥ずかしさや弱みを見せることは、他人からポジティブに評価されやすい
- 自分はネガティブに感じても、他人からは「人間味」や「勇気」として見られる
- 小さな自己開示をきっかけにすると、初対面でも自然に会話が広がる
人は自分の弱みを過剰にネガティブに捉えがちですが、他人から見るとそれはむしろ魅力として映ることが多いです。小さな自己開示をうまく使うことで、相手との心理的距離を縮めることができます。
初対面の場では、軽い弱みをきっかけに会話を広げていくことが有効です。
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