今回は趣味として小説を読むことに挑戦したい人に向けた内容です。
- 読書を趣味にしたいと思って本を買ったのに、最初の数ページで挫折してしまう。
- テレビや配信を見て楽しかったはずなのに、どこか時間を無駄にしたような気持ちになる。
- 何かに没頭するような体験をしたい。
「読書は退屈」という印象が強い趣味ですが、実はベスト難易度のものを選べば没頭しやすい趣味なのです。
能動的娯楽を増やそう!
趣味には受動的娯楽と能動的娯楽があります。
- 受動的娯楽:積極的な姿勢が必要のない趣味。テレビを見る、ぼーっとゲームをする、YouTubeやネットフリックスを見るなど。
- 能動的娯楽:積極的な姿勢で取り組む趣味。絵を描く、楽器を演奏する、読書をするなど。
受動的娯楽は手軽に楽しめますが、満足感は低いです。実際に、1981年のミハイ・チクセントミハイたちの研究では、テレビ視聴はリラックス感を与える一方で、読書やスポーツのような能動的娯楽と比べると、没頭感や挑戦感が少なく、眠気にもつながりやすいと報告されています。
ゆっくりテレビを楽しむ時間も大切です。ただ、「休日もテレビばかりで時間を無駄にしている気がする…」という人は能動的娯楽を増やしてみるのがいいでしょう。
「能動的娯楽」でフロー体験を起こそう!
能動的娯楽はちょっと手を出しにくいですが、満足度が高い趣味です。楽しいという感情だけでなく、「自分が成長した」「上達した!」という感情が湧いてきます。
また、能動的娯楽は「フロー」を引き起こします。フローとは、目の前のことに完全に没頭し、集中を発揮している活動状態のことです。心理学者のミハイ・チクセントミハイによって提唱されました。スポーツの分野ではゾーンとも呼ばれます。
フロー体験でよく研究されるのはスポーツや創作活動、ゲームといった分野です。確かに、ゲームをしている間は他のことが気にならなくなるぐらい没頭したという体験は誰にでもあるでしょう。パズルゲームのテトリスなどは特に没頭できますよね。
しかし、実は小説を読むときにもフローに入ることができるのです。
ベスト難易度の小説ならフローに入れる!
小説を読むときにも、ポイントを押さえればフローを体験することができます。
2018年にドイツの研究機関である「マックス・プランク経験美学研究所(Max Planck Institute for Empirical Aesthetics)の研究者が発表した論文によると、小説を読むことでフロー体験ができるそうです。また、その際には自分にとって難易度が適切な小説を選ぶことが重要なようです。

内容
229人の被験者を対象。自分で選んだ小説を20分読んでもらった。その後、没頭感・読みやすさ・楽しさ・自己効力感・登場人物への感情移入などを測定した。
結果
- 読書中でもフローの状態は起こっていた。
- 難しすぎず簡単すぎない本でフローが起きやすい。
結論
- 小説でも「読んでいて時間を忘れる」という没頭体験ができる。
- 本を選ぶときにはその難易度が重要。
つい見栄を張って自分の能力よりも難しい本を選んでしまいがちですが、趣味として読書を楽しむためには最適な難易度のものが重要なのです。
【実践】フロー読書を体験してみよう!
実践の手順
- 図書館や書店を訪れてみる
- 難易度チェックをする
- 集中できる環境で読む
難易度のチェックでは、本を開いて以下のポイントを確認してみてください。
- 文字が小さすぎないか
- わからない漢字や表現が多すぎないか
- 1ページ読むのが苦痛ではないか
- 内容にまったく興味が持てないものではないか
少し背伸びするぐらいはOKですが、「読むだけで疲れる」と感じる本は後回しにしましょう。また、内容に興味が持てないと思うものは控えましょう。読んでいて後から面白くなってくる作品も確かにありますが、初心者は1ページ目から勢いのある作品の方が読みやすいです。
例:
夏目漱石は難しかったので、まずは東野圭吾から始めてみる。
習慣化の例
- 夜にスマホを充電器につないだら → 小説を1ページ読む
- 本屋に入ったら → 気になった本の最初の1ページだけ読む
- お茶やコーヒーを入れたら → 飲み終わるまで小説を読む
まとめ
- 趣味には「受動的娯楽」と「能動的娯楽」がある
- 読書は能動的娯楽の一つで、フロー体験を引き起こしやすい
- フローを体験するには自分に合った難易度の本選びが重要
読書は「退屈な趣味」ではなく、自分に合った難易度の本を選ぶことでフロー体験を味わえる趣味です。特にテレビや動画視聴が中心になりがちな人にとっては、より高い没頭感や達成感を得られる可能性があります。
まずは気軽に読めそうな作品を選び、1ページだけでも読む習慣から始めてみましょう。
.png)
コメント