- 「学校で勉強しても覚えられない」
- 「本で読んだことが頭から抜けてしまう」
そんな風に記憶力の弱さで悩んでる方が多いことでしょう。
そこで今回は技術いらずで誰でもできるチャンキングという記憶術をご紹介します。
記憶術系の本に必ず書いてあるのが「イメージ化」というテクニックですが、イメージ化には少しの訓練や慣れが必要です。
対してチャンキングは誰でも技術いらずで使うことができます。
「チャンキング」とは情報のまとまりを作ること
「チャンク」というのは情報のまとまりを指します。バラバラの情報でもまとまりを作ることによって覚えやすくなるというわけです。
チャンキングの絶大な効果を示すある実験をご紹介します。
- プロのチェスプレイヤーと素人に チェスの試合中の盤面を5秒だけ見せた
- プロのチェスプレイヤーだけが盤面を記憶することができた
これを聞くと「チェスをする人たちは記憶力が強いんだな」「やっぱり頭がいいんだな」という風に捉えてしまいがちです。
実はチェスプレイヤーの驚異的な記憶力にはタネがあるのです。
チェスプレイヤーは膨大なチェスの知識があります。盤面を機械的に覚えるのではなく情報のまとまりとしてとらえているのです。
例えば、チェスの手の一つでフォーク(両取り)という型があります。フォークとは一つの駒が二つ以上のコマを狙える状態を指したものです。
例えば、自分のナイトが相手の三つの駒を同時に攻撃できる状態なら、「ナイトがフォークの状態にある」と言えます。
素人なら四つの駒が並んでいるようにしか見えないものの、チェスプレイヤーは四つのコマを「フォークの状態」というまとまりで捉えることができるので簡単に記憶に残すことができるのです。
その証拠に先程の実験の続きとして、プロのチェスプレイヤーと素人に試合中の盤面ではなく、適当に駒を並べた盤面を覚えてもらったところ、プロと素人の間にほとんど記憶力の差は見られなかったそうです。
チャンキングの凄さが分かっていただけたでしょうか?
チャンキングの実践編
では早速チャンキングを使って記憶力を増強していきましょう。
今回覚えるのは社会心理学者がゲーリーウッドという方が提唱した自己開示に使える10の質問です。
自己開示とは会話で使える心理テクニックで、自分の情報を相手に教えることによって距離を詰めるテクニックです。
(例えば、「私は○○県出身なんですよ」「そうなんですか!私も実はそうなんです」的な)
自己開示に適した10のテーマを覚えておけば、コミュ障の僕たちでも話題がない時に話題を振ることができます。
自己開示に適した10のテーマとは、自分が幸福を感じる出来事・自分がイライラすること・自分の弱点・お金や健康に関する話題・自分が許せないこと・趣味・恥ずかしかった出来事・ユーモアを交えた下ネタ・自分の野望・自分が改善したいことです。
ただ10個のテーマを全て覚えておくのはなかなか骨の折れる作業です。そこでチャンキングを使って情報のまとまりで覚えていきましょう。
僕だったらこういう風に分類します。
- ポジティブ系→幸福を感じること・趣味
- ネガティブ系→イライラすること・恥ずかしかったこと・自分が許せないこと・自分の弱点
- 意識高い系→自分の野望・自分が改善したいこと
- いやらしい系→お金の話・ユーモアを交えた下ネタ
こんな風に情報のまとまりを作れば10個全て覚えなければいけなかったものが、「ポジティブ系・ネガティブ系・意識高い系・いやらしい系」の四つ覚えていれば何となく思い出すことができます。
チャンキングは読書で得た知識を覚えておくのにも役立ちますし、学校で習った知識を覚えるのも役立ちます。
ぜひ情報のまとまりを意識して記憶してみてください。チャンキングを活用するのに最適なマインドマップというノート術も参考にしてみてください。
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