- 成功者には朝型が多い
- 早起きは三文の得
なんてことが言われ、朝型の人間には大きなアドバンテージがあるように思えます。しかし、実は意外にも夜型の人の方が色んな面でスペックが高いことが分かっています。
夜型人間の得1.創造力が高い
夜型の人間の1つ目のメリットは、創造性が高いということです。
サクロ・クオーレ・カトリック大学の研究者らによる調査を見てみましょう。
- 幅広い年齢層の男女120人を対象にした調査
- 全員の起床・就寝時刻や「より元気な時間帯は朝か夜か」などをアンケート
- そのうえで、創造的思考力を測るテストを行う
- 結果、生活が夜型の人の方が発想力・柔軟性・独創性が高いと判断された
つまり、夜型人間の方が創造力が高く斬新なアイデアを出すのが得意だということです。芸術的な方面や新規のビジネスを起業することに向いていると言えそうです。
夜型人間の得2.記憶力・情報処理能力が高い
シドニー大学の研究者らによる420人の新兵を対象にした実験では、夜型の人は朝型の人に比べて記憶力や情報処理の成績が高く出るそうです。しかもテストを午前中に行っても夜型の方が好成績だといいます。
また、ベルギーのリエージュ大学の研究では、夜型の人は夕方から夜にかけての脳の働きが活発だと言うことを示しています。
- 16人の極端な朝型の人と15人の極端な夜型の人を対象にした実験
- 起床後の1時間と10時間半後にそれぞれの脳の動きを観測
- 結果、起床から1時間の段階では両者の生産性に違いはなかったものの、起床から10時間半の段階では6%ほど夜型の人の反応が早かった
つまり、朝型の人は夕方を過ぎると頭がぼんやりとしてしまうのに対して、夜型の人は夕方からエンジンがかかり始めるのです。
これらの研究を総合すると、夜型の人は夕方から夜にかけては朝型の人よりも生産性が高く、午前中も朝型と同じかそれ以上に脳が働いていると言えるわけです。
夜型人間の得3.朝型の方が悪いストレスが多い
最後は夜型の得というより朝型の損についての話です。実はあまりにも早く起きてしまうと慢性的なストレスを感じる危険性があります。
ある実験を見てみましょう。
- 2日間に渡って様々な生活リズムを持つ42人の協力者を対象にした実験
- 協力者の唾液を採取してストレスホルモンであるコルチゾールの値を1日8回計測
- 結果、朝早く起床する人の方がコルチゾールの値が大きかった
この実験が示しているのは、1日を総合して見てみると朝型の人のほうがコルチゾールが多い(ストレスを感じている)という事実です。
ただ、気をつけてほしいポイントとしてはコルチゾール自体が悪いのではないというところです。起床してから朝日を浴びるとコルチゾールが分泌されるようになっています。朝のコルチゾールによって脳が正常に動き出すわけです。
しかし、あまりにも早く起きてしまうと充分な朝日を浴びることができずに朝のコルチゾールの分泌も不十分になります。
午前中のコルチゾールの分泌が不十分だと体内時計のズレが生じるようになり、ストレスや不安が大きくなってしまいます。(ストレスによって1日の総合的なコルチゾールが増えます。)
「結局コルチゾールっていいものなの?悪いものなの?」って感じで分かりづらいと思うのでまとめておきます。
要は起きてすぐドバっと増えるコルチゾールは良い影響を、1日のなかのストレスでジワジワ増えるコルチゾールは悪い影響を及ぼしてしまうというわけです。
朝型の人は朝のコルチゾールの分泌が不十分になるので、エンジンがかかりにくくストレスを溜めやすいといえます。
結局は自分の生活スタイルを確立させることが大事
朝型にしろ、夜型にしろ自分の生活のリズムを確立しておくことが大事です。例えば、朝が得意な人なら大事な作業は朝に終わらせたほうがいいでしょう。逆に夕方から夜にかけては集中力が下がるので無理をせずにリラックスタイムにするほうが賢明です。
夜型の人は夕方から夜にかけて集中力が高まるので、大事な作業は夕方にして一般的に集中力がもっとも下がると言われている昼間は頭を使わない作業をしましょう。
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