昔の思い出を忘れないためのトレーニング「エンゲージメント」とは?

スーパー老人コース

 

この記事はこんな方にオススメ

年をとってから記憶が衰えているなと感じることが多い

記憶力を鍛える方法を知りたい

認知症と老化による記憶力の低下は何が違うの?

今回は老化による記憶力の低下についてのお話です。

 

「朝ごはんに何を食べたか思い出せない」は「エピソード記憶」の衰え

「朝ごはんに何を食べたか思い出せない」「昔の思い出があやふやになってきた」…など、高齢者の物忘れの原因はエピソード記憶の低下にあります。

 

認知症でなくても年をとると記憶は衰えていきますが、衰えやすい記憶と衰えにくい記憶があります。

  1. 意味記憶:語彙、知識などの記憶。年をとっても衰えづらい。
  2. エピソード記憶:ストーリー性のある記憶。年をとると衰えやすい

年をとってからも衰えない記憶は「意味記憶」です。意味記憶とは、言葉の意味や人の名前に関する記憶です。

語彙力は意味記憶に含まれますが、年をとっても衰えず、むしろ年をとるにつれて増えていきます。「孫の顔を忘れてしまった」というのは単なる加齢ではなく、認知症なのでその場合は例外です。

 

問題なのは「エピソード記憶」です。エピソード記憶とは「子供の頃に~~で遊んだ」とか「仕事で~~をした」といったストーリー性のある記憶のことです。

年をとってからエピソード記憶が衰えてしまうと、少し前に起こったことでも思い出せなくなってきたり、大切な思い出を忘れてしまったりします。

研究によると、エピソード記憶の能力は20歳頃をピークにして、70代までには33%ほど下がってしまいます

 

海馬とデフォルトモードネットワークの衰え

エピソード記憶には脳の中の海馬デフォルトモードネットワークが関わっています。

「海馬」とは記憶を司っている脳の領域です。

「デフォルトモードネットワーク」は意識的に思考していないときや空想にふけっている時に活動する領域です。空想というのもエピソード性があるものなのでエピソード記憶 と同じ領域が関わっているのは当然のことです 。

デフォルトモードネットワークを無駄に疲弊させないためには、マインドフルネスに取り組んでみるといいです。

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生産的エンゲージメントでエピソード記憶を大幅に強化

高齢者が衰えがちなエピソード記憶を鍛える効果的な方法は新しいことを学び続けることです。

 

エピソード記憶を鍛えるためのトレーニングには2種類があります。エンゲージメントという心理学の概念に基づくものです 。

  1. 受動的エンゲージメント:馴染みのある知識領域を深く学ぶ。
  2. 生産的エンゲージメント:馴染みのない知識領域を新しく学ぶ。自分とは意見の異なる人と議論する

「受動的エンゲージメント」はすでに 馴染みのある知識領域を学ぶことによって高齢者の記憶力を改善するものです。

もっと効果が高いのが「生産的エンゲージメント」です。生産的エンゲージメントとは自分にとって未知の領域を新しく学んだり、自分とは意見が異なる人と議論したりすることです。

 

研究によると、どちらのエンゲージメントも高齢者のエピソード記憶を改善する効果がありますが、特に効果が高いのが生産的エンゲージメントです。

根拠となる研究

テキサス大学ダラス校の研究者たちは、「シナプスプロジェクト」というプロジェクトを実施しました。

  • 被験者として高齢者の人に協力してもらい、3ヶ月に渡って週に15時間ほど 生産的エンゲージメント(デジタル写真について学ぶなど)もしくは受動的エンゲージメントに取り組んでもらいました
  • 3ヶ月後どちらのグループでもエピソード記憶が上昇していましたが、生産的エンゲージメントのグループは特に 大幅な改善が見られました

この他にも、小学生に対して読み書きや図書館利用教室での適切な行いなどを教えた高齢者は 記憶力に大幅な改善が見られた、という研究もあります。

 

つまり、学び続けること(特に、新しいことを学ぶこと)は高齢者の認知機能を保つ上で効果が高いようです。

僕のオススメは新しいことを学び、SNSで発信することです。インターネットを活用することによって普段は馴染みのないデジタルデバイスに触れるキッカケにもなります。また、ネットを通じて若い人との交流をすることもできるため、新しい刺激になるでしょう。

 

高齢者のための学び方

ここからは記憶力の強化に特に効果が高い学習方法をご紹介します。「新しいことを学び続けろって言われても何をすればいいか分からない」という方は、ぜひ参考にしてください。

 

記憶力を高める習慣1.外国語を学ぶ

外国語を学ぶことで記憶力や認知機能を高めることができます。

実際に、バイリンガル(二言語を使える人)はモノリンガルに比べて認知テストの成績が高くなることが分かっています。 何歳でその言語を学んだか は関係せず、外国語を学んでいる人はワーキングメモリや記憶力に改善が見られます。

 

記憶力を高める習慣2.音楽について学ぶ

2つ目のオススメは音楽です。

研究によると、音楽について学ぶことによって記憶力や幸福度がアップする効果があります

根拠となる研究
  • ある実験では音楽に疎い高齢者に4か月の音楽訓練プログラムを実施しました 。(ピアノ演奏を学んだり音楽理論について学んだりする)
  • その結果、ワーキングメモリを含め実行機能のテストが大幅に向上しました。またうつ病や精神的なストレスを測る「クオリティ・オブ・ライフ」の評価では高齢者の幸福度が上がっていました

 

【今日のクエスト】新しいことを学んで発信してみよう

自分が興味のあることがなければ、英語や音楽などがおすすめです。

【獲得経験値】

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