今回はアイデアを考える前に取り組んでおくといいテクニックについて解説します
「エピソディック・スペシフィティ・インダクション」とは?
クリエイティブな思考をする際には「エピソディック・スペシフィティ・インダクション」に取り組むといいです。
これはアイデアを考える前に、自分の過去のエピソードを詳細に思い出すというテクニック。
「それだけ?」って感じですね。有効な理由としては自分の過去の体験談について思い出すことでエピソード記憶が刺激されるからです。
エピソード記憶は創造性と関わってます。というのも、自分の過去の様々な感情や記録が混ざり合うことがクリエイティブな発想に関わっているからです。
2015年に行われた研究(※)では、過去を回想するだけでクリエイティブになれるぜ~ということが示されています。
介入
被験者にクリエイティビティ(=発想の柔軟さ)の度合いを測るテストを受けてもらう。その際、被験者を2つのグループに分けて比較。
- 過去にあった出来事を具体的に聞いた後クリエイティブテストを受けてもらった
- 何もせずに普通にクリエイティブテストを受けてもらった(対照群)
結果
グループ2の過去を回想した被験者の方が成績がよかった
【今日のクエスト】アイデアを考える前に過去を回想しよう
ステップ1:アイデアを考えるテーマを決めよう
例えば…
- 仕事の企画を立てたい
- 創作小説を書きたい
- 画期的な発明をしたい
…などなど。
ステップ2:過去を回想しよう
アイデアを考える前に自分の過去を回想し、発想の種となるエピソード記憶を起動しましょう。ただ、いきなり「過去を回想して」と言われても難しいと思うので、ヒントとなるようなアイテムを使いましょう。例えば…
- 毎日つけている日記を眺める
- アルバムを見ながら過去の自分について回想する
- 昔を思い出すような思い出の品を置いておく
- 出汁メモを眺めて過去の記録を振り替える(※後で詳しく解説します)
…などなど。
ステップ3:テーマについて考えよう
回想して思い出した情報が思いもよらない形でアイデアに結びつくこともあるかもしれません。
【獲得経験値】
☑️自分が考えたいテーマを設定した
☑️5分間だけ過去を回想した
☑️アイデアを出す作業にとりかかろう
【クエスト②】出汁メモを活用せよ!
ステップ1:メモの習慣をつけよう
普段から気づいたことをメモする習慣をつけるといいでしょう。メモの内容は何でも構いません。
例えば、
- GOD EATER(アクションゲーム)をやってたらウロボロス(もともとは自分の尻尾を加えている蛇みたいなモンスター)が出た。超でかい。
- 散歩するときに音楽を聴くとテンションが上がって散歩がはかどるな~
- 久々にいただきストリート(すごろく的なゲーム)をプレイした。自分のマスに他の人が止まって大金を落とすのがめっちゃ快感!
…など何でもいいです。こういった気づきをメモしておくと、エピソディックスペシフィティインダクションで使うことができます。
ステップ2:アイデアを考えるテーマを決めよう
例えば…
ステップ3:過去のメモを見ながらアイデアとして使えそうなものをピックアップしてみよう
例えば、
メモを見ながらヒントにする:
- GOD EATER(アクションゲーム)をやってたらウロボロスが出た。→ウロボロスのようにぐねんと曲がってお尻と頭がくっつくペンを作ったらどうか?使わないときは腕輪みたいにつけておける
- 音楽を聴くとテンションが上がって散歩がはかどるな~→万歩計をつけたペン?
- 久々にいただきストリートをプレイした。自分のマスに他の人が止まって大金を落とすのがめっちゃ快感!→書いているとポイントが貯まっていき、たまにボーナス的なイベントが発生するペン
…といったようにメモの内容を参考にアイデアをつくっていきます。過去にメモした自分の些細なエピソードでも、アイデアの種になることが実感できるでしょう。
日常のメモはアイデアを出すときの出汁のように使うことができるので、勝手に「出汁メモ」と読んでいます。
【獲得経験値】
☑️自分が考えたいテーマを設定した
☑️出汁メモを見ながらアイデアを考えた
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