年をとってからでも新しいことを学べるの?
最近記憶が衰えてきた…。学んだことをしっかり身につける勉強法が知りたい
今回は40歳からの勉強法を解説します。
40~50歳は新しいことを学ぶチャンス!?
年をとったら脳はどんどん衰えていくというのが世間一般の認識です。確かに一部の能力は年をとるごとに衰えていきます。
しかし、ある研究では「逆に年をとってから伸びる能力もあるぞ!」ということが示されています。
- 統合的な処理能力と記憶力は18~25歳ぐらいがピーク
- 作業に対する集中力は43歳がピーク
- 新しい情報を学び理解する能力は50歳がピーク
- 語彙力は67歳がピーク
若い人は記憶力が高いですし、頭が柔らかく応用力が高いです。若者に記憶力で勝負しようとすると勝てないでしょう。
しかし、集中力や理解力で比べると40歳以降の人は若いときより高いのです。
年をとってからも能力が成長するのは、神経ネットワークが年を重ねるごとに密になっていくためだと考えられています。
ですから、年をとってもすべての能力が衰えるわけではないということを理解しておきましょう。
40歳以降に学ぶメリット
判断力がアップする
様々な知識を学んでいる人ほど判断力が高いです。
判断力を使う場面
- 今の仕事の仕方が本当に効率的か考える。変えるべきところがあったら変える
- 感情的に叱るか?冷静に諭すか?という判断をする…などなど
学ぶことで判断力が高まる理由は、知識や経験を積み重ねることによって 頭のなかの判断材料が豊かになるからです。
年をとって上の立場になると大きな判断が求められますからとても重要です。
認知症の予防
勉強を通して考えたり判断したりなど知的な活動をすることによって脳に適度な刺激を与え、加齢による認知能力の低下を防ぐ効果があります。
やる気を保ちやすくなる
勉強をすることによって、脳の「線条体」という部分が活性化します。
線条体は意欲を司る脳の領域です。学び続けることで、若々しくやる気に溢れた脳を維持することができます。
大人に合った学習法は「体験型」
何かを学ぶときには、ただ本を読んだり講義を聞いたりするよりも、実際に体験した方が身につけやすくなります。
体験すれば90%記憶!エドガー・デールの学習ピラミッド
「エドガー・デールの学習記憶ピラミッド」という考えを見てみましょう。これは学習方法ごとの記憶の割合を図式化したものです。
様々な学習方法を6つに分けて、2週間後に覚えている割合を比べると以下のようになります。
- 読む:10%
- 聞く:20%
- 見る:30%
- 見聞きする:50%
- 話す:70%
- 体験する:90%
読む→読んだ内容の10%
教科書やテキストを読むだけだと、2週間後に覚えている割合は10%ほどです。
確かに一度読んだだけではあやふやな知識しか手に入りませんね。
言葉を聞く→聞いた内容の20%
講義を受けたり、耳から聞いたりすると20%ほどです。読むだけよりは記憶に残りやすいですがまだまだです。
見る→見た内容の30%
絵や写真を見れば2週間後も30%ほど記憶できます。
例えば、世界史の教科書を読むだけでは記憶に残りにくいかもしれませんが、世界史のマンガを読めば記憶に残りやすくなりますよね。
見聞きする→見て聞いた内容の50%
見聞きするとは、映画を見る・展示を見る・実演を見る・行われていることをその場でみる…などです。
例えば、教科書で化学反応式とにらめっこしているよりも、実際に実験した方が記憶に残りやすいですね。
聞かせる(話す)→話した内容の70%
話す学習法としては、議論に参加する・言葉で説明してみる…などの学習法です。
話した内容の70%を2週間後も記憶できます。ただ本を読むよりも、声に出して自分の言葉で説明する練習をしてみるといいでしょう。
体験する→行った内容の90%
体験型の学習とは、身振り手振りを使って発表する・現実の出来事として模擬体験する・実際に行う…などの学習法が当てはまります。
実際に体験することで、より記憶に残りやすくなります。
実践!体験する学習法
学んだことを身につけたいなら、体験型の学習法がオススメです。
具体例として、様々な知識の実践案を挙げてみました。
- 「バナナには抗酸化力が高く整腸作用もある」という知識→実際にバナナを食べる
- 「『カーニアン階多雨事象』とはペルム紀の大量絶滅から2000万年頃が経過した頃に雨が降り続けた現象」という知識→カードゲームのカード効果にするなら?と考えてみる
- 「カエサルは親子同然の関係であったブルータスに裏切られ、暗殺されるに至った」という知識→現代のドラマで言うとどのドラマのどんな場面?と考えてみる
なかには一見体験するのが難しそうな知識もあります。
例えば、世界史や地球史の知識を「体験する」のは難しいですよね。
しかし、そういうときこそ頭を捻りましょう。いかに自分の体験談と結びつけられるかが重要です。
どうしても体験が難しい知識は?
どうしても体験するのが難しい知識は、話す学習法を使ってみましょう。
例えば、本を黙々と読んだり、ノートに書いたりするだけではなく、一度ノートを閉じて自分が書いたことを口で説明できるか試してみるのです。
ちなみに僕は、「これはですね、~という話なんですよ」のように、あたかも人に説明するような口調で知識を復習しています。
端から見ると一人で喋っている怖い人なのですが、おかげで記憶には残りやすいです。
子どもさんがいるなら子どもに説明してみるのもオススメです。
自分の知識が深まるだけでなく、子どもの知的好奇心も刺激できます。
【今日のクエスト】新しいことを学ぼう!
自分が興味のある本や資格のテキストを手に取って勉強してみましょう。
勉強するときには本やノートの上だけではなく体験型で!
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