自分がそこそこ知識がある分野の本を読んでいると、「この知識は前の本でも読んだな」と思い当たる箇所が出てきます。
すでに知っている箇所であれば読み飛ばしてしまってもいいわけですが、「もしかしたら自分が知らないことも書いてあるかも」と思うと読み飛ばすのが怖くなってしまいますよね。
そこで今回は読み飛ばす箇所の見極め方について解説します。
そもそも読み飛ばすのはどういうとき?
読み飛ばすときというのは、
- 自分がすでに知っている知識が出てくる部分
- 本筋と直接関連しない部分
- 興味がない部分
の3つです。
2の本筋と直接関連しないというのは、筆者による具体例や説得力を高めるための研究の記述など、すぐに読む必要がない箇所です。まずは本の大筋だけを捉えるために結論だけを追っていくという読み方をお勧めします。詳しくは↓
3の「興味がないから読み飛ばす」というのも全然ありだと思います。というのも、興味がないときに頑張って読むよりも、興味が沸いたときに読む方が記憶にも残りやすいからです。
今回の本題は、自分がすでに知っている知識を読み飛ばす見極め方です。
同じジャンルの本を読んでいると、「他の本でも読んだな」という知識が登場するときがあります。
すでに知っていることをまた読む必要はありませんから、読み飛ばしてしまいましょう。
逆に言うと、自分が知らないことに関しては時間がかかってもじっくり読むべきです。うさんくさい速読を教える本のなかには、「分からない箇所があってもどんどん読み飛ばそう!」といったことが書いてありますが、分からないのにページをめくってしまうとただの指の運動になってしまいます。
同じジャンルの本の読み方
読む前に関係がありそうな知識を出しつくす
すでにある程度の知識がある本を読むときには、読む前に自分が知っている情報を出しつくしてみましょう。
おすすめは目次をヒントにしながら関連しそうな知識を思い出してみることです。
この時点で正確に知識を思い出すことができているのなら、その箇所は再度読まなくてもすでに知っているということです。パラパラッとめくってみて自分が予想していた内容と一致しているなら読み飛ばしましょう。
- 自分が予想した展開とは違った
- 知っていたんだけど正確に思い出すことができなかった
という場合は、その箇所を読むべきです。
最初に関連知識を出しておくと、自分の知識のどこに穴があるのかがハッキリしてから読み始められるので効率的に読むことができます。
関連事項を思い出しておくと読む本の理解度がアップ
関連事項を思い出しておくと、読み飛ばしていい箇所がハッキリするだけではなく、読んだ内容を効率よく理解することができます。
というのも、知識をいちから理解するのではなく自分がすでに知っていることに結びつけることができるからです。
言うならば、既存の知識を育てるようなイメージですね。
- 被験者を集めて、学習をさせる実験。
- 読む前に「勉強の内容に関わりがありそうなことで自分が既に知っている知識は何だろうか」と考えてもらい、思いついたことを全て書き出してみる
- その結果、学習効果が高まった
実践例
例えば、「新説恐竜学」という本で試してみましょう。
ステップ1.目次を見てみる
- ティラノサウルスのさまざまな秘密
- 史上最大の肉食恐竜スピノサウルスの実態
- 卵泥棒の汚名を着せられたオヴィラプトル
といった項目が並んでいます。
ステップ2.目次を参考に関連しそうな知識を思い出す
- ティラノサウルスのさまざまな秘密→映画で見たティラノサウルスは「動くものに反応する」って言っていた
- 史上最大の肉食恐竜スピノサウルスの実態→最近の研究で完全水棲だったと話題になっていたな。なんで水棲だと分かったんだろう
- 卵泥棒の汚名を着せられたオヴィラプトル→図鑑で読んだ内容によると実際は卵を守っていたって書いてあったな
ステップ3.内容を読んでみる
読んだあとは読む前に書き出した内容と結びつけて理解することができるので、学習が楽になります。
- 「ティラノサウルスは動くものだけを追うって思ってたけど実際には嗅覚が優れていた」
- 「スピノサウルスの近縁種の胃の部分から魚の鱗の化石が見つかっていて水中での活動が考えられているんだなぁ。だから昔から水棲説があったんだ」
- 「卵を守っていた近縁種のシティパティから本当の生態が分かったんだな」
みたいな感じ。
【今日のクエスト】本を読むときには目次を見て関連がありそうな内容をリストアップしてみよう
【獲得経験値】
コメント