学校の勉強についていけていない
落ち着きがないと評価される
学校の居心地が悪くて不登校に…
学校で落ち着いて授業を受けることができない、指示を聞いて行動することができないといった子どもは、ADHD(注意欠如多動症)の可能性があります。
ADHD の児童は活発すぎて落ち着きがないと判断されがちです。小刻みに体を動かしたり、飛び跳ねたり、叫んだりしやすくなります。
ADHDは「ワーキングメモリ」で解決!?
ADHDは、ワーキングメモリと関係していると考えられています。
「ワーキングメモリ」とは、一旦脇に置いて覚えておく能力のことです。
一旦覚えておいたこと記憶を他の作業をしている間にも保っておき、必要に応じて取り出すときに使います。ワーキングメモリは以下のような場面で活用されます。
- 暗算をしているとき
- 文章を理解するとき
- 先生の話を聞いて指示通りに行動するとき
- 遊びたい気持ちを我慢して集中して取り組むとき
このような行動には「いったん脇に置いて覚えておく」プロセスが必要になるからです。
例えば暗算しているときには、繰り上がった数をいったん覚えておいて他の計算をしたりしますよね。
「いったん覚えておく」のは、何かに集中するときにも必要です。
例えば「算数のテストを受けてください」と言われたときには、「算数の問題を解く!」という目標を頭のなかでいったん覚えておきながら、問題を解いていく必要があるからです。
ADHDの児童の場合、このワーキングメモリの能力が低いために、落ち着いて行動をとることができないと考えられます。
ADHD の障害を持つ児童と持たない児童のワーキングメモリを比較した調査では、ADHD の児童の大半はワーキングメモリが低スコアだったことが分かっています。
実際に、脳の画像でもADHD は前頭皮質 という脳の領域が比較的小さい傾向があるんだとか。「前頭皮質」とはワーキングメモリを司る領域です。
逆に、ワーキングメモリを鍛えることによって、ADHDが改善する可能性があります。では、ワーキングメモリを鍛えるためにはどうしたらいいでしょうか?
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