- 勉強法をコロコロ変えてしまう
- 誰かの「~~勉強法」「~~ノート術」に影響されることが多い
- 「ベストな方法で勉強したい!」という完璧主義に陥ってしまう
今回は「『~~ノート術』っていくつもあるけど、結局ノートを取る上で重要な部分って何なの?」というお話です。
○○ノート術をそっくり真似る必要はない
ノート術には様々なものがあります。新しいノート術をあっちこっち取り入れて、ノート術を変えるたびにノートを「引っ越し」するようなことをしていませんか?
僕は「このノートの取り方じゃないとダメだ!」とは考えません。代わりに良さそうな勉強術を知ったときには「すでに自分がやっている勉強法に取り入れられないかな?」と考えるようにします。
というのも、勉強法やノート術をコロコロ変えると自分の知識が蓄積していかないからです。例えば、せっかく1つのノートアプリにメモしていたのに、「こっちのアプリの方が良さそう!」と考えて引っ越そうとすると今までのデータをすべて移す必要が出てきますよね。
勉強法をコロコロ変えるのは、言わばゲームアプリを毎回インストールして初期化するようなもの。新しくゲームを始めるワクワク感はありますがいつまで経っても成長できないのです。
新しい勉強法を取り入れたいなら今の方法にプラスするだけでいいのです。言わばすでに自分が使っているアプリを更新して新しい機能を追加するようなイメージ。
新しいノート術に変えたくなったときには?
例えば、「コーネルノート」というノート術があります。コーネルノートとはコーネル大学のウォルターパークが考案したノートの取り方です。
コーネルノートの最大の特徴はノートの1ページを仕切って使うところ。右側をノートエリア、左側をキーワードエリアとして使うらしいです。
- ノートエリアには講義で聞いた内容などをどんどんメモしていく
- キーワードエリアにノートエリアの重要なポイントだけをまとめる
復習するときにはノートエリアを隠してキーワードエリアだけで思い出せるかどうか試せば効率的に復習することができます。
「なんだかオシャレ!」「効率良さそう!」と思いました?しかし、今まで自分がやってきたノートを放棄して新しいノートでコーネル式に引っ越しする必要はないのです。
新しいノート術に惹かれたときには、そっくり真似るのではなくエッセンスだけを抽出して自分が今やっている方法に組み込んでみましょう。
例えば、コーネルノートの使い方のポイントとしては以下の点が挙げられます。
- いきなりまとめようとせず ノートエリアにどんどん書いていきキーワードエリアにまとめ直す
- 少ないヒントだけで詳細な内容をもうと思い出す学習をする
逆にコーネルノートのメソッドをそっくり真似したものでなくてもこの2点を意識していれば、他の方法でもわけです。
これだけ押さえればOK!ノート術のたった2点のポイント
- 知識を「配置」して理解を促す
- 知識を「思い出して」記憶を促す
この2点が重要な理由について考察しましょう。
知識を配置する
まずは 知識の配置という点について。ノートのまとめ直しがなぜ重要なのかと言うと自分の知識の配置を決めることができるからです。
文章で書いてあることをキーワードだけピックアップしてノートの上に配置することによって、「何が結論なのか」「その結論を支える理由や根拠は何なのか」「具体的にどのようなことをすればいいのか」…といったことが明確になります。
思い出して記憶する
そして二つ目のポイントはノートの内容を思い出しやすい形を作るということ。 例えば、コーネル大学のようにノートの左1/3にキーワードを書いておけば右側2/3を隠した状態で 思い出すという学習ができます。
思い出す学習をしやすいようにノートを作ることはとても大事です。
なぜなら、ノートをただ書くときよりもノートの内容を見ずに思い出すことによって初めて記憶に定着するからです。ノートから思い出す学習はぶっちゃけノートをまとめること自体よりも大事です。実際に、研究(※)でもノートの内容を見ずに思い出す学習の方が、分かりやすくノートをまとめる学習より効果が高いという結果になっています。
ですので、自分のノート術を見直すときには「『思い出す』という要素が入っているか?」という点をまず先にチェックしましょう。
【実践】自分のノート術を「更新」しよう
自分の勉強法に「まとめ直し」の要素を加えてみよう
「まとめ直して知識を配置する」「思い出しやすい形にする」という2点を押さえていさえすれば、誰かのノート術をそっくりそのまま真似る必要はないのです。
例えば、コーネルノートを今の自分のノートの取り方に組み込んでみましょう。コーネルノートは仕切りを使うことで、メモのスペースとまとめ直しのスペースを分けることでしたね。まとめ直しを実践するには他にもいろんな工夫をすることができます。
- 見開きの左側にノートエリアにして 右側にキーワードエリアにする。左側には講義の内容をなぐり書きしていき、右側にキーワードだけでシンプルにまとめ直す
- 詳細な知識はメモアプリに音声入力して、紙のノートでまとめ直す
- なお、まとめ直すときには写すのではなく、できるだけ自分の頭だけで思い出す
「コーネルノート術が良さそうだから新しくノートを買って真似してみよう」と考えると今まで積み重ねてきた勉強法が無駄になってしまいます。
自分の勉強法に「思い出す」の要素を加えてみよう
思い出す学習は勉強する上で最大のポイントです。ノートをつくるときにも「内容を見ないで思い出す」という要素を加えてみましょう。
コーネル式ノートのように右側を隠して左側のキーワードだけで思い出すといった形を取ってもいいでしょう。他にも工夫することができます。
例えば、「吹き出し」を使ったノートはどうでしょう。ノートの前のページに次のページを思い出すためのヒントをちょっとだけ書いておくのです。例えばこんな感じ。↓前のページにヒントを書いて…
次のページに知識まとめたページ。↓
僕は吹き出しノート術と呼んでいます。
吹き出しノート術は今までノートまとめを頑張ってきた人はすぐに取り入れることができます。わざわざコーネル式に書き直さなくても見ないで思い出す学習をしやすくなります。
勉強法は「インストール」ではなく「更新」せよ
自分がやってきた勉強法を大きく変えようとはせず 重要なポイントだけを取り入れるようにしてみてください。
単語カードやAnkiDroidを活用している人なら…
新しく「知識の全体像をまとめなおす」という要素を自分の勉強法に組み込んでみましょう。
例:マインドマップアプリを使う、紙のノートにまとめよう…など。
今までノートのまとめなおしを重視してきた人なら…
思い出す作業を組み込んでみましょう。
例:今まできれいにまとめてきたノートに吹き出しをつける…など。
まとめ
ノートまとめのポイント。
- キーワードだけで知識を配置する
- 後から見て思い出す学習をしやすくする(例:吹き出しノート術など)
【今日のクエスト】自分のノート術に「思い出す」要素を加えてみよう
✓テキストを写すのではなく、1ブロックごとに覚えてからノートにまとめた
【獲得経験値】
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