この記事はこんな方にオススメ
- 人前で緊張していつも通りのパフォーマンスを出せない
- 緊張を抑えようとしても逆に緊張が高まってしまう
- 試験・面接・スピーチ…などの人前でのパフォーマンスが苦手
「緊張」ではなく「ワクワク」と捉え直す
面接やスピーチなど人前でパフォーマンスをするのは誰でも苦手なことですよね。緊張する場面でメンタルをコントロールする手法としておすすめなのが「リアプレイザル(Reappraisal)」です。
リアプレイザルとは、今の感情を再評価し新たな意味づけをすることです。例えば、緊張しているときに「緊張で心臓がバクバクする…」と考える代わりに「ワクワクして胸が高鳴ってきたぞ!」と捉え直してみるのです。
根拠となる研究
2014年のハーバードビジネススクールの研究によると、不安な感情の解釈を変えることで緊張や不安に強くなることが示されています。
Get excited: reappraising pre-performance anxiety as excitement - PubMed
Individuals often feel anxious in anticipation of tasks such as speaking in public or meeting with a boss. I find that an overwhelming majority of people believ...
介入
- 被験者:300人。
- 介入:人前で緊張するような3つの課題を与え、緊張の捉え方によってパフォーマンスがどのように変化するかを調べた
被験者に以下の3つの課題を出す
- 採点付きのカラオケ
- 人前で2分以上のスピーチ
- 難しい数学のテスト
その際、課題に取り組む被験者には以下の言葉のうちのどれかを課題の前に口に出してもらった。
- 「私は不安を感じている」→不安な感情をそのままとらえるグループ
- 「私は興奮している」→不安を興奮として捉え直すグループ
- 「私は落ち着いている」→不安を抑制するグループ
- 「私は怒っている」→関係のない感情のことを考えるグループ
- 「私は悲しい」→関係のない感情のことを考えるグループ
結果
不安を「興奮」だと捉え直したグループ2において最もパフォーマンスが高かった。具体的には各課題で以下の傾向が見られた
- カラオケの正確性が高い
- スピーチでは自信を持っているように見え、積極的で能力が高いと評価された
- 数学では好成績を収めた
考察
つまり、プレッシャーがかかるようないかなる場面においても緊張を興奮だと捉え直すことでパフォーマンスを発揮することができるということです。
理由としては、緊張であっても興奮であっても生理学的な反応は変わらないからでしょう。確かにどちらの感情であっても、手汗をかいてきたり心臓が高なったりといった体の変化が起こるでしょう。「私はワクワクしているのだ!」と捉え直すことで脳をだますことができるのです。
コメント