今回は「BCDE理論」という性格の理論に基づいた子どものやる気に火をつける方法をご紹介します。
BCDE理論とは「外向性」と「情緒安定性」の2つのスケールから、子どもの性格を分析する手法です。
人の性格は遺伝子によって50%決まる!?
人の性格は遺伝子によって約50%決まっていると言います。ある程度は環境に左右されますが、生まれ持った根本的な性格はほぼ変わらないわけです。
ですので子どもの性格を見極めることはとても重要です。なぜなら、性格的にできないことはできないからです。
例えば、内向的な子に「周りにもっと合わせるようにしろ!」とか、外向的な子に「考えてから動きなさい!」というのは、「遺伝子を書き換えなさい!」と言うのと同じことです。
スケール1.内向的?外向的?
さっそく子どもの性格を分析してみましょう。まずは外向性に関してです。内向的か外向的かという基準は性格分析なら必ずと言っていいほど出てきます。
内向的な性格は暗い、1人が好き、引っ込み思案などのイメージがあるかと思います。逆に外向的な性格というと活発で社交的、話すのが好きといったイメージでしょうか。
正確にいうと、外向性は次のような定義になります。
- 内向的:内に関心が向いている
- 外向的:外に関心が向いている
例えば、内向的な人は自分の世界があり、自分の好きなことに没頭するタイプです。外向的な人は外の世界に意識が向いているので人と話したり動き回るのが好きです。
スケール2.情緒安定?情緒不安定?
2つ目の分析は情緒安定性です。情緒安定タイプか情緒不安定タイプかの基準は以下の通りになります。
- 情緒安定:悩み事や曖昧なことでもそのままにできる
- 情緒不安定:曖昧なことを放って置けずに白黒つけたがる
子どもの性格はたった10秒で89.9%診断可能
ではさっそく2つのスケールから子どもさんの性格を分析してみましょう。精密な性格分析をしたいなら遺伝子検査をする必要があります。
ですが、遺伝子まで調べるのは骨が折れるので親から見た直感で判断しましょう。
「直感ってそんなアバウトでいいの?」と不安になられるかと思いますが大丈夫です。実際にイギリスの研究では親から見て子どもの遊び方や物事への取り組み方から、「外向的か内向的か」「情緒安定か情緒不安定か」と推測するだけで、89.9%の正解率に達するといいます。
ですから子どもの性格は遺伝子検査とあまり変わらないレベルで判断することができるのです。
BCDE理論で遺伝子レベルで子どものやる気を加速せよ
さて、子どもさんの性格が分かったところで、子どもさんの性格タイプを診断してみましょう。性格タイプは外向性と情緒安定性を組み合わせた4つのタイプで診断できます。
BCDE理論
内向的 | 外向的 | |
情緒安定 | 穏やか(Calm) | リーダー(Director) |
情緒不安定 | 風変わり(Eccentric) | 冒険心(Blacklist) |
Calm(穏やか)タイプはマイペースに
まずは内向的で情緒が安定しているCalmタイプです。このタイプはのんびりと自分のペースで取り組むことを好みます。
ですから親御さんが「早く勉強をしなさい!」とか「そんなやり方じゃダメでしょ!」とペースを乱させるような言葉を欠けるとやる気が下がってしまいます。
ですので本人がやりたいペースで見守るのがいいでしょう。
Eccentric(風変わり)タイプは平均値を求めるな
続いて内向的で情緒が不安定なEccentricタイプです。内向的なマイペースさに加え、曖昧なことを嫌うため一つのことに没頭するタイプと言えます。
何かが気になったら解決しないと気がすまないので凝り性とも言えます。その分自分の関心事には情熱を注ぐのですが、関心のないことはあまり得意ではありません。
「理科はすごく得意だけど、算数と国語は全然ダメ」といった感じです。
親としては「算数も国語もやってみようよ」と言いたくなりますよね。ただしEccentricタイプに平均値を求めるのはダメです。「なんでもそこそこできること」よりも「誰にも負けない得意なこと」を大事にしてあげましょう。
得意なことを極めれば他の能力も自然と身についていくものです。例えば、「大きくなって大学で昆虫についてもっと学びたい!」と思うようになれば、大学に行くために勉強も頑張るようになります。
Director(リーダー)タイプは自分で決めさせる
続いては外向的で情緒が安定しているDirectタイプです。社交的で気分も安定しているので親分気質と言えます。人をまとめたり、その場を仕切ったりするのが好きです。
Directorタイプのやる気を出させるには、自分で決めた感を出してあげることです。
親の方から「これをやってみようよ」と指図されると、やる気が落ちてしまいます。ですので「○○ちゃんは何になりたいの?」とか「サッカーと野球ならどっちがやりたい?」などと子ども自身に決めさせることが大切です。
Blacklist(冒険心)タイプ
最後は外向的で情緒が不安定なBlacklistタイプです。活動的で白黒つけたいタイプですので、留学など外の世界で旅して何かを勉強することが向いています。
「規則正しく」というのを教え込むよりも、新しい世界に連れ出すことが大事です。様々な体験をあせてあげることで自分が気になる分野を見つけられます。
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