一部の子育て本には「子供をたくさん褒めろ!」みたいなことが書いてあります。しかし子供のレベルに合わせて褒めるのって健康面倒くさいですよね。
しかし実は、むやみに子どもを褒めることは逆効果だったりします。そこで今回は感情表現が苦手な親御さんでも無理しなくて済む子供の褒めについて科学的に正しい手法を解説していきます。
褒めるのは大げさじゃなくてもいい!科学的に正しい褒め方
好きでやってることに称賛はいらない
第一に押さえておきたいのは子供が好きでやっていることにはそもそも褒める必要がありません。
例えば「子供が好きで絵を描いている」「好きで図鑑を読んで動物の名前を暗記した」というケース。
親としては「凄い!」とか「よくやったね」なんて言いたくもなりますが、言う必要はありません。なぜなら好きでやっていることを褒めてしまうと逆に意欲が下がってしまうからです。これは心理学で「アンダーマイニング効果」と呼ばれる減少です。
理由としては、好きでやっているのにご褒美を与えられると「これは大人にとって都合がいいことなんだ」と認識するので、やらされてる感が出て意欲を削いでしまうからです。
ですから子供が夢中になっているときには見守ってあげましょう。
ご褒美は「やりたくないけど頑張りたいとき」にあげよう
褒めたりご褒美を挙げたりするのが有効なのは、子供がやりたがらないけど頑張りたいときです。
例えば水泳を始めたけどだんだんプールが嫌になってきて「行きたくない」と言い始めたというケース。親としてはせっかく始めたんだから行かせたいなぁなんて思うものです。こういうときほどご褒美を使いましょう。
ご褒美は「成果」ではなく「努力」に対して
褒めたりご褒美をあげたりする際には結果ではなく努力に対してあげることが大事です。
ハーバード大学の経済学者ローランド・フライヤー テストの実験では、子供たちに2つのパターンの褒め方を試しました。
- 「テストでいい点を取ったらご褒美をあげる」(成果に対してご褒美)
- 「本を一冊読んだらご褒美をあげる」(努力に対してご褒美)
その結果成績が上がったのは②の「本を一冊読んだらご褒美あげる」と言われたほうでした。
ですので、週の習い事にちゃんと通ったり、勉強を達成したときに「頑張ったね」と声をかけてあげましょう。習い事などを子どもが「やめたい」と言ったときにも、「~月までは頑張ってみようよ」と声をかけ、目標をつくってあげるといいでしょう。
すぐに辞めさせると、子どもは粘り強さが育ちませんし、辞める手続きも面倒ですからね。
親子で目標達成をしよう
定着させたい習慣があるときには親子で一緒に目標達成してみましょう。子供が頑張りたいことをやっている間、親も自分がやりたいことに挑戦してみるのです。
例えば、子供が水泳クラブでプールに行っている間、自分もフィットネスのクラスで体を動かす、図書館に行っておいて勉強をするといった感じ。
実際に、教育心理学者のベンジャミン・ブルーム博士が世界トップクラスのスポーツ選手や芸術家を対象に行なった研究によると、何かに打ち込んでいる人は親が子ども達の手本となっていることが分かっています。
頑張った後は親子でご褒美を楽しみましょう。「今日も頑張った」と言いながら自分と子供にご褒美を上げてください。
ご褒美にはお金をかける必要はありません。例えば、紙に日付を書いておき目標の習慣が達成できたらシールを貼るみたいなスタンプラリー形式でもいいでしょう。子供はシールが大好きです。大人でも達成感を感じられるので続きやすいです。
ちなみに、シカゴ大学の社会経済学者スティーヴン・レヴィットによると、子供へのご褒美は賞状やトロフィーメダルなどが効果的である とのこと。
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子供は何歳からぐらいからやるべき?
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【今日のクエスト】親子一緒に頑張りたいことを決めよう!
- 子供なら「週に1回習い事に行くこと」「20分勉強をすること」などといった目標を立てる。親は「ダイエットのために週に1回ジムに行く」「資格をとるための勉強をする」といった目標を立てて、一緒に実践する
- ご褒美を上げる:100均のシールを使ったり、晩ごはんを豪華にしたりなどのご褒美をあげる。子供には「4回続いたらトロフィーや賞状」といったランクアップしたご褒美をあげるのもグッド。
- 生み出した成果ではなく一つのことを続けたことに対して自分を褒める
【獲得経験値】
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