自分が不登校になったのは○○のせいだ」と環境のせいにしてしまう
自分が落ちこぼれたように感じている
今回は挫折を成長に変えるための内容です。
「成長するには『認知の歪み』を解消していく必要があるんだよ~」というお話をしていきます。
ストレスを生んでいるのは自分自身
「人間関係がストレス」「上司がストレス」といった言葉をよく耳にします。
しかし、ストレスを感じるのはあくまで自分自身(自分の脳)に過ぎません。
実際に、同じ環境であってもストレスを感じる人とストレスを感じない人がいますよね。
ストレスの根本原因は、自分の受け取りかた(認知)にあります。
例えば、「通りかかった人に挨拶をしたら無視された」という状況で考えてみましょう。
- 歪んだ認知:今日は機嫌が悪いんだろうか?自分は嫌われているのか?
- バランスのとれた認知:声が聞こえなかっただけかな?急いでいたのかな?
1のような受け取りかたをしてしまう人にとってはストレスになりますが、2のような人にとってはストレスになりません。
もし相手が無視したつもりがなく単に聞こえていなかっただけなら、無駄な心配をしたことになりますよね。
嫌われる理由がないのに「嫌われたかも」と思うのは認知の歪みです。認知の歪みは無駄なストレスを増やしてしまいます。
つまり、ストレスの根本原因は認知の歪みなのです。
自分を守るための認知の歪み
自分の非を人のせいにして自分を守ろうとする認知の歪みもあります。
例えば、「自分がこうなったのは親の育て方が悪かったせいだ!」という考え方などです。
こうした考え方は自分の成長を止めてしまいます。なぜなら素直に自分の失敗を認めることができなければ、それを改善することもできないからです。
伝説的なバスケットボールコーチであるジョン・ウドゥンは、このような名言を残しています。「失敗を何かのせいにしない限り、その人は失敗者ではない」と。
失敗を人のせいにしてしまったらその時点で本当の失敗者です。
しかし、失敗を踏まえて「これからどうするか?」と考えれば、失敗は失敗ではなく成功の途中経過となってくれます。
よくある認知の歪み
認知の歪みは人ぞれぞれですが、ある程度パターンがあります。認知の歪みに気づくことによって、ストレスを減らし成長に変えていくことができます。
結論の飛躍
結びつくはずのないものを結びつけてしまい間違った結論を生む認知の歪みです。
例えば、
- 「中学生の時に担任の先生が心無い発言をしたせいで自分の性格がこうなってしまったんだ」など
- 「親の育て方が悪かったから自分は落ちこぼれてしまったんだ」
などです。
確かに親や教師の影響でトラウマに残ってしまうことはあります。しかし、今からでも自分を変えることはできるはずです。
過去に目を向けて言い訳を探すよりも、未来に目を向けた方が賢いですよね。
否定的側面の拡大
ポジティブなことが起きているのに、ネガティブな部分ばかりに注目してしまう認知の歪みです。
例えば、
- 人から「優しいね」と褒められたのに、「ただお人好しなだけだよ」「ただ優柔不断なだけだ」と考える
- 異性から好意を向けられているのに、「自分をからかっているだけだ」と考える
- 長所はたくさんあるのに短所ばかり注目してしまう(自分にも他人にも)
もともと人間の脳はネガティブな面に注目するように初期設定されています。
認知心理学の理論に基づいた「プロスペクト理論」によると、 人間は利得よりも損失の方を2.25倍重要視すると言われています。
人間の脳はポジティブな面に注目するのが苦手なのです。
その分、いいところに注目できればハッピーになれると思いませんか?
全か無か思考
「0か100か」という極端な判断をしまう認知の歪みです。
- 自分は有能な人間なのか、それとも無能な人間なのか
- 東京大学以外は大学じゃない。それ以外の大学に行く価値はない
- いい大学・いい会社に行けなかった自分は落ちこぼれだ
二分化思考が強い人は基本的に見切りが早いです。
例えば、「あの人とは仲良くなれない」とバッサリ切ってしまうこともあります。周りからは 「芯がある人」という印象を与えます。
しかし、実際には強気な態度や発言を取る人は臆病な人が多いのです。
極端な考えに陥ってしまったときには、「もっとちょうどいい考え方はないかな?」と立ち止まってみるといいです。
他人の才能を過大評価・他人の努力を過小評価
自分と他人を比較して「自分はダメだ」と考える認知の歪みです。
- 周りの子は理解できる授業なのに自分は理解できない
- スポーツができるあの子はきっと才能に恵まれているんだろう
他人が自分にできないことをやっているのを見ると、「あの子は才能があるんだろうな」と考えがちです。
しかし、実際には生まれつきの才能や頭のよさだけで決まるわけではありません。成績を残している人は努力もしているはずです。
優れている人を見たときには、「自分と違って才能があるんだな」と考えるのではなく、「自分もあのぐらい努力するぞ」と考えましょう。
どうせなら堕ちるところまで堕ちたい
人間は落ちこぼれたときに「どうせなら堕ちるところまで堕ちたい」と考える癖があります。
言うなれば「悲劇のヒロインになりたい」と考える癖があるのです。
例えば「親が反対するから進路を諦めた」という判断をしてしまう人がいます。この人には「後々の言い訳を作りたい」という意識が隠れています。
もし自分の人生が失敗しても「あのとき親が学校に行かせてくれなかったからだ」と人のせいにできるからです。
また、「自分はこんなにも不幸なんですよ」と周囲にアピールして注目してほしい気持ちもあるのでしょう。
悲劇のヒロインになる癖に気づいて、断ち切っていきましょう。
自分が不登校になったことを人のせいにしない限り、あなたは落ちこぼれではない
皆さんが不登校になってしまった原因にはいろんなものがあると思います。
- 「学校の先生がヒドいことを言ったから」
- 「親がレベルの高すぎる学校に行かせたから」
など、思うところはあるでしょう。
しかし、失敗を人のせいにしたら学びはありません。代わりに失敗を成長の機会として捉えるようにしてみましょう。
- 「先生に言われたぐらいで落ち込んでしまったのは自分の芯がなかったからかもしれない。もう一度自分を見つめ直そう」
- 「周りのレベルが高くて自分に自信がなくなってしまったのは周りと比べてしまったからだな。自分の成長に目を向けるようにしよう」
ちなみに僕も今絶賛ニートになっております。
「一応フリーターでやっていたけど会社がつぶれちゃったから」「本当は学校に行きたかったけど家が貧乏だったから」など、いろいろ言い訳は見つかります。
しかし、そこで言い訳に頼らないようにしています。「ニートになったからこそ社会に溶け込めず悩んでいる人に寄り添えるんじゃないか?」と発想を変えて、今この記事を書いています。
家でゆっくり自分を見つめ直そう
僕は「不登校なんて言い訳だから四の五の言わずに学校行け!」と言っているわけではありません。
学校に疲れたなら家で充電期間を設けてもいいと思います。
その代わり、人のせいにしてばかりいると逆にストレスが溜まり続けるだけです。これでは充電になっていませんよね。
「自分が変わるためにはどうしたらいいか?」と考えてみましょう。
まずできることは自分が落ち込んでしまっている原因の究明でしょう。
- 学校で他の人と成績に差がついたことで劣等感を感じてしまったのか、
- コミュニケーションを図るのが難しいからなのか、
- 生きる意味や勉強する意味が分からなくなってしまったからなのか、
自分のモヤモヤがハッキリするだけでも気分が楽になります。
認知の歪みに気づいたらメモ!
認知の歪みを直すためには、まずは認知の歪みが生じたことに気づくことが大事です。
というのも、人間は無数の考えを繰り返しますが、ほとんどは無意識に流れていくからです。
それを意識的にキャッチしていくのです。
例えば、「今自分は人と比較して落ち込んでしまったな」と気づくことができれば、第一歩はクリアです。
認知の歪みに気づいたときにはノートや紙にメモしてみましょう。
【今日のクエスト】無意識に浮かんでくる認知の歪みに気づこう
- 「また自分の失敗を母親のせいにしているな」
- 「『自分の家は貧乏だったからしょうがない』と、また悲劇のヒロインになってしまっているな」
など気づくたびにメモしていきましょう。
【獲得経験値】
コメント