【耳が痛い】大学生になってから勉強する気が起きなくなる心理学的理由

誘惑に負けない目標達成コース
この記事はこんな方にオススメ
  • 受験生のときはめっちゃ勉強していたのに大学生になってから勉強しなくなった
  • 「勉強は受験のためにするものだ!」と教えられてきた

今回は受験のためだけの勉強をしている人はちょっと注意だよ~という話をします。

 

「大学に落ちるのが嫌だから勉強する」で本当にいいのか?

受験のために勉強するのは素晴らしいことです。しかし勉強するモチベーションが「受験のため」というだけで本当にいいのでしょうか。

 

熱心だった受験生が大学に入って勉強しなくなる理由

僕は大学に行ったことがないのでよく分かりませんが、「受験のときは死にものぐるいで勉強していたのに大学に入ってから勉強する気がなくなってしまった」という方は多いらしいです。

その理由は心理学の超古典的な知識で説明することができるんです。ズバリ、勉強しないことによって起きる嫌なこと(=負の強化)がなくなったからです。

 

高校生までは勉強をきちんとしないと嫌なことがたくさん起きていましたよね。例えば、

  • 勉強しないと親に叱られる
  • 勉強しないと先生に怒られる
  • 勉強しないと志望校に落ちる・浪人する

「~するのが嫌だから」という動機で行動を起こすことを「負の強化」と呼びます。それに対して「学ぶのが楽しいから」「いい結果が出せたから」という動機で行動することを「正の強化」と呼びます。

高校生までの教育では正の強化によって勉強をする機会よりも、負の強化によって勉強をする機会の方が圧倒的に多いです。しかし大学に入ると一変します。

  • 大学の教授は高校の先生と違って勉強しなくても叱らない
  • 一人暮らしを始めると「勉強しろ!」という親もいない
  • 勉強しなくても志望校に落ちることはない。最低限の単位だけとっていればいい

今まで渋々やっていた条件がほとんどなくなるのですから、そりゃあ勉強をサボるようになります。

 

こんなシンプルなことに親も教師もまったく気づかず「大学まで行かせれば一安心」と高をくくっているのが現在の教育なのです。例えば、

  1. 宿題をしない生徒を大声で叱って「明日までに出してこい!」と無理を言う
  2. 生徒は「怒られるのが嫌だから」という動機で宿題を丸写しする
  3. もう怒られないからそれ以上勉強はしない

こんなことを繰り返していたら、晴れて自由の身となったとき勉強を続ける生徒はほとんどいないでしょう。

 

また、勉強する目的が受験のためだけになっていると受験に受かった後は勉強する目的が無くなってしまいます。本来は大学に入ってからこそ学んでいくべきなのに。とてももったいないことですよね。

 

勉強するモチベーションを見つけよう!

「教育の仕方が問題!」という風にこれまで生徒側の肩を持ってきましたが、だからといって教育が変わってくれるのを待つわけではありません。

自分の能力を高めるのがコンセプトの心トレジムとしては、他人が変えてくれるのを期待するのではなく自分自身が人事を尽くしていきたいところ。そこで今回の心トレの出番です。

 

自分の勉強が「どう役に立つか?」を考えよう

心トレ信頼度:★★★☆

明日から勉強のやる気がぐんぐん湧いてくる魔法のメソッドは残念ながらありません。しかし地味な方法ながら科学で裏打ちされたものならあります。

 

その方法とは社会貢献への意識です。自分が取り組んでいる勉強が社会にどんなふうに役立つかを考えることでモチベーションをアップさせることができるのです。

根拠となる研究

デイヴィッド・イェーガーとデイブ・パウネスクの実験では、高校生たちに「今やっている勉強がどんなことに役立つか?」と考えさせることで勉強時間が増加したことが示されています。

介入:世の中に役立てるには?

高校生を2つのグループに分け、片方のグループに2つの質問を行う。

「どうしたら世の中はもっと良くなると思うか?」「今学校で習っていることの中でそのために役立ちそうなことはあるか?」

結果
  • 質問を受けた生徒たちは受けていない生徒たちと比べて、試験勉強の時間が2倍に増えた
  • 「エンタメ映像を見るか、それとも数学の問題を解くか?」という2つの行動を選択させたところ、「数学の問題を解く」と答える割合が高かった

「社会貢献の意識を持とう!」なんて言うと仰々しいですが、ようするに普段感じる不満や課題点を勉強のモチベーションにしようぜってことです。

例えば、「大学生って勉強が本業のはずなのに金がなくてバイトで忙しくなるのっておかしいんじゃない?」という不満を抱いたとします。

そこで「だったら自分が今勉強していることが問題解決につながらないかな?」と考えてみるのです。

  • 「大学生がお金に困らないように副業・起業・投資などのビジネスに取り組める仕組みを作ったらいいんじゃないか?」→「そのために経済学を学ぼう」「今学んでいる高校の経済を頑張ろう」
  • 「お金が無くても節約しながら栄養をバッチリとれる食事ってないかな?」→「そのために栄養学を学ぼう」「今学んでいる高校の生物を頑張ろう」

みたいな感じ。

 

【今日のクエスト】自分の勉強がどんな役に立つか?を考えよう

以下の手順で実践してみましょう。

  1. 「どうしたら世の中はもっと良くなると思うか」「世の中に対する不満は?」と考える
  2. 「今学校で習っていることの中でそのために役立ちそうなことはあるか?」と考える

「世の中を良くするには?」なんて言うと壮大なことのような気がしますが、普段何となく感じる不満でいいのです。

例えば、「一人暮らしすると部屋が狭いんだよな。もっと空間を上手に使える部屋って作れないのかな?」→「大学では建築について学んでみよう。そのため高校の数学を頑張ろう」みたいな感じでOK。

【獲得経験値】

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