- 複雑な概念を理解することができない
- 仕事や勉強において集中力を維持することができない
今回は勉強に行き詰まった時集中力を取り戻すための習慣についてのお話です。
10分のHIITで実行機能がアップ!
集中力が切れたときに取り組んでほしい習慣は運動です。
短時間の負荷が高い運動をすることによって脳の「実行機能」が高まることが分かっています。
実行機能とは複雑な物事を処理する脳の働きのこと。例えば、新しい概念を理解するとき(数学の難問を解く、プログラミングの複雑な手順を学ぶ…など)に働きてくれます。実行機能がきちんと動いていないと、「いくら読んでも理解できない」という状態になってしまいます。
具体的な運動法としてはHIIT(High Intensity Interval Training)がおすすめ。HIITとは短時間一気に運動する→休憩するを繰り返す手法のことです。
2018年の研究(※)ではHIITによって脳の実行機能が高まったぞ~という結果になっています。
介入
運動不足の25人の若者を被験者としてストループ課題(※)を行ってもらう。課題の合間に休憩をとってもらうが、その際被験者を2つのグループに分けて比較。
- 課題の合間にHIIT を10分+休憩を15分行ってもらう
- 課題の合間に25分間何もせずに休憩してもらう
なお、被験者がストループ課題に取り組んでいるときの脳の活動をfNIRS(機能的近赤外線分光法)という装置で計測。
結果
- グループ1はグループ2と比べて、ストループ課題において反応速度が早くなった。
- fNIRSによる脳の計測では、実行機能に関係する左背外側前頭前野が活発になっていたことが分かった。
なお、この実験で行われた10分間のエクササイズの内訳は以下のとおり。
- 2分間のウォーミングアップ(エアロバイクを1分間に60回転ぐらいのリズムでゆったり漕ぐ)
- 30秒間のエアロバイクを速く漕ぐ運動(1分間に100回転ぐらいのリズム)+30秒間の休憩を1セット。
- 8セット行う
10分で終わるなら勉強や在宅ワークの合間に取り入れることもできます。なお、強度としてもそこまでハードルが高いものではありません。激しく体を動かしている時間はたったの4分間(240秒=30秒×8)だからです。
60分集中して→10分間HIITというサイクルを組めば集中力を途切れさせずに取り組むことができるでしょう。もっと手軽に行いたいならHIITのインターバルを20秒運動→10秒休憩にすれば、4セットで2分・8セットでもたった4分で終わります。
【実践】手軽に、なおかつ自分を追い込める運動法を用意しておこう
研究で行われたのはエアロバイクを使ったサイクリング運動でしたが、全力で体を動かす運動なら何でも構わないと思います。例えばこんな方法↓
- ステッパーをガンガン踏む
- アパートの階段をダッシュする
- 部屋でスクワットする
- 庭で高速縄跳びをする
自宅にエアロバイクなどの本格的な運動器具がある方はなかなかいないと思います。僕がオススメするのは「ステッパー」という運動器具です。
部屋にも場所をそれほどとらずに置いておくことができます。上に乗って歩くだけなので準備も必要ありません。ただし安いものだとカタカタ音がなるものもあります。アパートに住んでいる方や同居者がいる方は周りに注意してくださいませ。
僕は家庭用のエアロバイクを置いていた頃もあるんですが、めちゃくちゃ場所をとるし圧迫感があるのでオススメしません。また、「またぐ」のが面倒くさいですし、椅子が固くてお尻が痛い。
神経質に思えるかもしれませんが運動を習慣化する上では少しの不快感も取り除くことが大事です。自分なりに違和感がなくすぐに取り組める運動法を見つけてみましょう。
【今日のクエスト】集中の合間にHIITを実践しよう
【獲得経験値】
✓20秒間息が上がるぐらいの運動を実践できる環境を整えた(例:書斎でスクワットを実践する、ステッパーを買って置いてみる…など)
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