- 自分はあまり知能は高くないが仕事で成功したい
- 芸術に関心を持ちたいがどのように学べばいいかがわからない
今回は、仕事で大きい成果を上げたいなら美的好奇心が重要だぜ~というお話です。
「美的好奇心」は知能よりも重要!?
「芸術の鑑賞や空想は趣味としてはいいかもしれないけど、仕事の役には立たない」と考えていないでしょうか。実は美的なものに触れる習慣こそ、仕事を成功に導いてくれます。
実際に、ある研究によると好奇心があるかどうかは認知的能力が高いか低いかよりも仕事の質に影響を与えているということが言われています。
まず、研究では好奇心には3つの種類があるとされました。
- 知的好奇心:真実の追求、問題解決への情熱、「考えに没頭したい」という衝動
- 情動的好奇心:心の奥底にある感情の探求。「自分の直感や思いやりによって意思決定をしたい」と考える
- 美的好奇心:空想や芸術の世界を探求したいという衝動。美しいものに没頭しやすい
そして、中でも美的好奇心が高い人は特に優れた仕事を成し遂げる傾向が高いと分かったのです。
つまり、美術は仕事で成果を上げるための武器として活用することができるということです。
美的好奇心が仕事に有利な3つの理由
空想の習慣がアイデアを増やす
美的好奇心が高い人は空想を好みます。ですので、新しいものを作り出したり、想像を広げるのが好きという点がクリエイティブな仕事に影響するのでしょう。
例えば、小説を書くのを趣味にしている人なら、創作のなかで「人の心にどう訴えかけるか?」と常に意識して執筆するでしょう。そうした視点は、ビジネスで商品を売るときにもユーザーの目線に立って営業をするときや、Web記事を書くときにも活用できますよね。
グローバルビジネスにおいて、強力な教養&コミュニケーションツールとなる
2つ目の点は、美術はグローバル化するビジネスの世界での共通認識となる点です。ビジネスのエリートは「自分のルーツの国の美術の話ができないと恥ずかしい」という意識を持っている人ばかりです。特に、欧米では美術というジャンルは、政治や宗教といったジャンルよりも無難な話題となります。
よって、グローバルな人材として働く人の中でも、ただ英語ができる人より美術という共通の話題がある人の方が有利に振る舞えるのは想像に難くありません。
また、美術を学ぶことによって、様々な国の宗教・政治・思想・経済・国民性といった幅広い教養が身につきます。
美術史からイノベーションの心得が学べる
2つめに挙げた理由では、「自分は日本で働いているから関係のない話だ」と思う人もいるでしょう。
しかし、欧米の人とコミュニケーションを取る機会が少ない場合でも、美術を学ぶことはビジネスで有利な発想をもたらしてくれます。
なぜなら、美術史を学ぶことでビジネスに新しい風を吹かせるイノベーションのマインドを養うことができると思うからです。
例えば、印象派の画家についての美術史を少し覗いてみましょう。印象派の画家は、それまでフランス絵画で大事にされてきた「対象物を正確に美しく書く」という価値観と逆行していた人たちです。印象派では、対象物よりも自分が見えたものを描くことが大事にされていました。技法的にも、従来の絵画では筆の後を残さずに滑らかな仕上がりにしていたのに対し、筆のタッチをあえて残す表現をしていたのです。
このような美術史におけるエピソードは、ビジネスでイノベーションを起こしていくためにも必要な行動力を養ってくれます。それもそのはずで、美術史とは芸術家というクリエイティブな人たちが破壊と創造の歴史だと言えるからです。
前提として、これからのビジネスの世界では既存のものを疑って新しいものを生み出していくことが重要になります。
しかし、世の中と反対のことをするのは勇気が必要なことです。ですので、美術史を学んで、「こんな風に新しいことをして道を切り開いてきた人たちがいるのだな」という勇気にしてみるといいでしょう。
【今日のクエスト】美術の入門書を読んでみよう
ステップ1:美術の入門書をチョイス
入門者にも分かりやすいおすすめはこちら↓
世界のビジネスエリートが身につける教養「西洋美術史」
大学4年間の西洋美術史が10時間でざっと学べる
最近では、美術を経済の視点から読みといたり、ビジネスで活かすことを前提にした本も多いです。「美術 ビジネス」などと検索して、探してみるといいでしょう。
世界のビジネスエリートは知っている ルーヴルに学ぶ美術の教養
ビジネスの限界はアートで超えろ!
美術の経済 “名画”を生み出すお金の話 (できるビジネスシリーズ)
ステップ2:「ビジネスで活かすには?」という視点で読んでいく
漠然と読んでも活かせる知識にならないと思いますので、以下の点に注目してみるといいでしょう。
例:
- 国の宗教・政治・思想・経済・国民性に注目して読んでみる
- 「なぜこの絵にこれほどの価値がついたのか?」などビジネスの視点で解説されている箇所に注目して読んでみる
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