今回は食べ過ぎで悩んでいる人に向けた内容です。
- ストレスがたまると、甘いものやジャンクフードが無性に食べたくなる。
- お腹がいっぱいで苦しいのに食べるのが止まらないことがある。
- テレビやYouTube、Netflixを見ながら食べていると、いつの間にかお皿や袋が空になっている。
- 食べ終わった後に、「また食べ過ぎてしまった……」と後悔や自己嫌悪を感じる。
実は、過食を改善するには食べないように我慢するのではなく、どのように食べているかに注目する方が有効です。
マインドフル・イーティングを実践するためのチェックリスト
「マインドフルネス」とは、「今ここ」に集中する手法です。例えば呼吸に集中するマインドフルネスでは、自分が吸う息や吐く息に集中することでメンタルを落ち着かせる効果があります。メンタルケアや、仕事のパフォーマンスを上げるテクニックとして聞いたことがあるかもしれません。
「マインドフル・イーティング」は自分が食事をしている時の感覚・味覚・感情などに注目する食事法です。食事をより楽しめるようになり、満腹感を感じるようになります。
例えば、満腹感を意識的に感じたり、味や香りを丁寧に味わったりします。「ストレスだから食べたい」という感情自体にもしっかり向き合います。
2014年にインディアナ州立大学などの研究者が発表した論文によると、マインドフル・イーティングに取り組むことで過食が軽減されたようです。また、食べ過ぎたことでネガティブな気持ちになってしまうことも少なくなりました。

内容
150人の肥満の人(平均年齢46.6歳)たちを対象。多くの人は過食症という診断を受けていた。被験者を3つのグループに分けて比較。
- マインドフル・イーティングプログラムに取り組むグループ
- 認知行動療法をベースにしたプログラムに取り組むグループ
- 何もしないグループ(対照グループ)
それぞれ3ヶ月の間取り組んでもらい、以下の項目を評価。
- 月に何日過食したか
- 過食がどれぐらいひどかったか
- 抑うつ的な気分を感じたか
- 過食症の診断基準を満たすか
- マインドフルネスをどれぐらい実践したか
- 実際の体重の変化
結果
- 対照グループと比べて、マインドフル・イーティングのグループと認知行動療法のグループは過食日数や過食の程度、抑うつ的な気分に改善が見られた。
- 特にマインドフル・イーティングのグループは過食症の改善が大きかった。
- マインドフル・イーティングのグループ:被験者の95%が過食症の診断基準を満たさなくなった。
- 認知行動療法のグループ:76%が基準を満たさなくなった。
- マインドフルネスをよく実践した人ほど改善の度合いが大きかった。
注意点
- かなり肥満な人達を対象にしているので、普通の体重の人にそのまま当てはまるとは限らない。
- 追跡の期間は3ヶ月なので、1年などのより長期的な期間でも当てはまるとは限らない。
- 体重減少そのものは大きく見られなかった。
自分がマインドフルに食べられているかどうかを確認するためには、後述のチェックリストを使っていきましょう。全部で26項目のリストがあり、食事と向き合っているかどうかを客観的にチェックすることができます。
【実践】マインドフル・イーティングのチェックリストを活用しよう!
ステップ1:チェックリストをテンプレ保存しよう
増やすべきマインドフルな行動や考え方
- 身体的に空腹な時が分かった
- 心地よい満足感を抱き始めたところで食べるのをやめた
- それほど食事を味わっていないことに気づいたところで食べるのをやめた
- 一口一口味わいながらゆっくりとマインドフルに食べた
- 甘味や油っこさ塩味が強すぎたので食べるのをやめた
- 食欲をそそる食べ物を、他の時にいつでも食べられると考えて食べるのをやめた
- とても好きなものを食べたが食べ過ぎることはなかった
- 食事の時、風味や食感などの全てを心から楽しみ味わうようにした
- 食事会や宴会などの社交の場でほどほどに食べた
- 普段の食事に、より健康的な食品を加えた
- 普段の食事から不健康な食品の量を減らした
- もう十分満足していたのでおかわりしなかった
減らすべきマインドレスな行動や考え方
- 何かモヤモヤイライラしたと感じた時に過食した
- 「もう食べちゃったから」と考えて、その後も食べ続けた
- 何か別のことを先延ばしするために食べた
- すでにお腹がいっぱいになったか確認せず、お皿に上にあるものを全部食べた
- 退屈だったから食べた
- 間食や食事の大半を食事に集中せずに食べた
- カロリーを確認すると不安になるので確認を避けた
- 体重や見た目、食べることについて心配することに多くの時間を費やした
- 心配や気がかり、不安から体重を測った
増やすべきマインドフルな生活習慣
研究ではマインドフルネスをより実践するほど効果が高いことが示されました。食事とは関係ありませんが余裕があれば以下もやってみましょう。
- 少なくとも10分間瞑想を実践した
- 20分間瞑想を実践した
- 監視するためだけでなく、自分にただ知らせるために体重を測った
- 意図的に日中の活動を増やした
- 運動をしている時に自分の体ができないことではなく、できることを評価した
筆者がチェックリストのテンプレを作ってみました。以下のノートをコピー&ペーストして自分のノートアプリなどに貼り付けておきましょう。UpNoteやNotionなどがおすすめです。
筆者はUpNoteにテンプレートで保存しています。読み込むだけで項目を簡単に複製できるのでおすすめです。
ステップ2:食事を評価してみよう
論文では、1週間に1回その週を振り返って5段階評価を用いていました。しかし、1週間分を振り返るのは記憶が曖昧になってしまう部分もあります。また、5段階評価で数値を付けるのは少し面倒に感じる人もいるでしょう。
そこで、今回は数日に1回程度のペースでチェックリストを使う形式で実践してみましょう。
基準
- 増やすべきマインドフルな行動はなるべく多くチェックが入るようにしましょう。
- 減らすべきマインドレスな行動はチェックがなるべく入らないようにしてみましょう。
ステップ3:完璧主義にならず、一歩ずつ過食を改善しよう
チェックリストのメリットは、一歩ずつ着実に過食を改善することができる点です。
過食を軽減していくためには食生活を徐々に変えていく必要があります。ところが、過食に陥ってしまう人は両極端な考えに陥りがちなので注意が必要です。
例えば、
- 「全ての食事を味わって食べる!」よりも「1食でも味わって食べる」
- 「不健康な食品を全く食べない!」よりも「ジャンクフードやスイーツは半分ほどに抑える」
前述のチェックリストを使って「今日は~個達成できたぞ!」と思えれば、客観的に評価できます。ハードルを高く設定しすぎず、毎日やっていた悪い習慣が1週間に数回に減ったぐらいでも大きな成果だと捉えるようにしましょう。
ステップ4:習慣化しよう!
今回の内容を「◯◯したら、~~する」という一言にまとめましょう。毎日の習慣にする際の行動のきっかけになります。
例:
- 箸やスプーンを最初に持ったら→最初の一口は30回ほど噛み、味や香り、食感に意識を向ける。
- 最初の一口を食べたら→次の一口を運ぶ前に「どんな味だった?」と1つ答える。
- 「おかわりしようかな」と思ったら→「本当にお腹が空いているか」を確認し、今の満腹度を10点満点で評価する。
- お菓子の袋を開けたら→最初の3口だけはスマホやテレビを見ずに味わって食べる。
- コンビニで商品を手に取ったら→「空腹だから買うのか、気分転換だから買うのか」を1回考える。
- 食事を終えて「ごちそうさま」をしたら→「満腹度は10点満点で何点だった?」を1回だけ確認する。
- 食器を片付けたら→今日のチェックリストを記録する。
【まとめ】
- マインドフル・イーティングは、食べることに意識を向けることで過食の改善を目指す方法。
- 研究では、過食日数や抑うつ的な気分が改善し、マインドフルネスを多く実践した人ほど効果が高い傾向が見られた。
- チェックリストを使って食べ方を振り返り、小さな改善を積み重ねることで習慣化しやすくなる。
過食を改善するためには、「食べないように我慢する」のではなく、自分がどのように食べているかに気づくことが大切です。一度に完璧を目指すのではなく、「今日は一つできた」という小さな成功を積み重ねていきましょう。
.png)
コメント