今回はマーケティングの担当者や自分の商品を売り込みたい人に向けて、効果的に行動を起こさせる方法を解説します。
「商品に魅力が足りないのだろうか…」「キャッチコピーの言い回しがダメなのだろうか?」と商品を売り込むことばかり考えていませんか?
行動を起こしてもらうためには、具体的に何をすればいいのかという手順を示す(ロードマップを示す)のが圧倒的に重要です。商品を売り込むことに時間を浪費せず、効果的に行動をしてもらうことができます。
「売り込む」よりも「ロードマップ」が9倍効果的!
商品を売りたいときには、「恐怖訴求」を利用しつつ、具体的にどうすればいいかという行動手順を示してあげるのがベストです。
「恐怖訴求(フィアアピール)」とは、ユーザーの危機感や不安感に訴えることでアピールすることです。相手に恐怖や不安を抱かせ、その恐怖を取り除く解決策として商品やサービスの利用を促す手法です。
例えば、死亡保険や害虫駆除、ビジネスマナーなどの広告で恐怖訴求のテクニックが使われています。
例:ビジネスマナーだったら…
- 「大事な契約を破棄されるかも!こんなミスをしていませんか?」
- この記事を読めば社会人に必要なビジネスマナーがすべて身につきます!
しかし、1965年にラトガース大学の研究者が発表した論文によると、恐怖を煽るだけでは不十分で、具体的な行動を示すことの重要性が示されています。
https://www.researchgate.net/publication/9270073_Effects_of_fear_and_specificity_of_recommendation_upon_attitudes_and_behavior
内容
破傷風の予防接種を奨励するキャンペーンを行う際、以下の2つのパターンで比較。
- 病気のリスクや危険行動の恐怖を喚起する内容
- 1の内容+何をすれば危険を回避できるかを明確に指示する内容
結果
- 高い恐怖と具体的な行動の組み合わせが最も効果的。受け取った人の28%が破傷風の予防接種を受けに行った。
- 高い恐怖でも具体的な行動が無い場合、予防接種を受ける気になった人はわずか3%程度だった。
考察
つまり、行動を促したい時には行動を起こす具体的な手順を教えた方がいいということです。
研究では、破傷風のワクチンを促すパンフレットに、以下のような工夫をしました。
- 破傷風の予防接種が受けられる地元の診療所を目立たせた地図を示す
- 診療所に立ち寄れそうな時間帯をその週のスケジュールの中から見つけられるように可視化
この研究はマーケティングにも生かすことができます。商品について知ってもらい、消費者に行動を起こさせるためには、具体的に何をすればいいのかというロードマップを示すのが有効でしょう。
【実践】恐怖訴求を使いつつ、ロードマップを示して行動を刺激しよう!
メッセージ設計の全体像
- 問題やリスクを簡潔に提示(恐怖訴求)
- そのリスクを回避するロードマップを提示(自社商品やサービスをアクションに落とし込む)
ステップ0:恐怖訴求と相性のいいコンテンツを見極めよう
健康・安全系
- 病気、事故、防犯、防災など。
- 「放置すると危険が高まる」シナリオが描きやすい。
キャリア・スキル系
- 就活、転職、資格、コミュニケーション能力など。
- 「準備不足だと失敗する」「自信がないと評価が下がる」など社会的リスクが恐怖訴求につながる。
経済・生活系
-
節約、投資、老後資金、時間管理。
-
「行動しないと損をする」という機会損失型の恐怖。
デジタル・情報管理系
-
セキュリティ、データ漏洩、パスワード管理。
-
「怠ると被害を受ける」系のストーリーが作りやすい。
ステップ1:問題やリスクを簡潔に提示しよう
例
- 睡眠の質改善アプリ:「睡眠不足が続くと、集中力低下や生活習慣病リスクが高まります。」
- コミュニケーション商材:「会話が苦手なままだと、人間関係や仕事の評価に悪影響を及ぼしてしまいます。」
- セキュリティ対策ソフト:弱いパスワードのまま放置すると、SNSや銀行口座が乗っ取られる危険があります。
恐怖やリスクを伝える場合は過度にならないことがポイントです。なぜなら、「危険すぎる」「怖すぎる」と感じさせると、消費者は現実から目を背けて行動に起こさなくなるからです。
ステップ2:顧客が取るべき具体行動を明示しよう
商品購入やサービス利用を「何をどうすればいいか」まで示してみましょう。見るだけですぐに行動をとることができるレベルがベストです。
健康習慣アプリ
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アプリをインストール
-
寝る時間を設定 → 自動でリマインド通知
-
1週間の睡眠スコアを可視化しましょう。
セキュリティ対策ソフト
- サイトからソフトをダウンロード
- インストール後、ワンクリックで診断
- 安全なパスワード候補を自動生成し、登録を推奨
コミュニケーション商材
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スマホに無料アプリ「Anki」をインストール
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提供される会話テンプレートファイルをダウンロード
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Ankiにインポートしてアプリで表示
-
1日5分、移動時間にカードを確認。実際の会話で自然に使えるように練習
まとめ:
恐怖訴求は相手の注意を引くために有効ですが、それだけでは行動にはつながりにくいとわかりました。
大切なのは「恐怖による必然性」と「具体的な行動手順(ロードマップ)」を組み合わせることです。マーケティングでも、「不安を提示する」だけでなく「解決のための明確なステップ」を示すことが成果につながるカギになります。

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