挫折しない進路選びの心理学

子どもと自分を鍛えるコース

 

この記事はこんな方にオススメ

子供にどんな学校に行かせるべきかわからない

無理してレベルが高すぎる進路を選ぼうとしている

 

今回は進路選択をする時に意識しておきたいポイントを解説します。今回のキーワードは「有能感」です。

 

あまりにも高いレベルの学校には入らせない

学校選びで大事なのは子供の学力と学校のレベルがマッチしているかどうかをしっかりと見極めることです。

 

あまりにも周りのレベルが高いと子供の学力は低下してしまうことが分かっています。

ポイントは、「有能感」です。有能感とは「自分ができる!有能だ」という感覚のことです。

 

有能感が高いほど、学業において成績が高くなります。それもそのはずです。「自分なんてダメだ」と思っているより、「自分ならできるぞ!」と思っている方が勉強も頑張れることは想像できます。

しかし、あまりにもレベルが高い学校に行ってしまい、自分よりも周りができすぎていると、「自分なんて努力してもダメだ」と感じてしまい、何事にもやる気がなくなってしまうのです。

 

根拠となる研究

心理学者のオマージュが行った44校の高校生 7727名を対象にした調査 では、同じ能力の高校生において所属している高校の偏差値が高くなればなるほどその人の有能感が低くなることが示されています

また、有能感が低くなるほど 勉強や職業に関するやる気が低くなり、勉強に対する努力をしなくなり、実際にテストの成績が悪くなることが示されています。

 

「底辺から大逆転!」「負けているからこそ燃える!」みたいなのはドラマのなかだけであって、実際はそうはいかないようです。

進路を選ぶときには、自分が中の上ぐらいに位置できる環境がベストなのかもしれません。

 

周りと比べるのが効果的なのは「有能感」が育ってから

「レベルが高い学校に行かせて高い意識をもってほしい」というお気持ちも分かります。

確かに研究でも、意図的に自分よりも少しレベルが高い人と比較することによって向上心に繋がり、実際にパフォーマンスが向上しやすいという結果も得られています 。

ただし、他人との比較によってパフォーマンスを向上するのは、自分の有能感が確立されているかどうかにかかっています 。自分の有能感が低い場合は、自分よりもレベルが高い人と比べてしまうと自信をなくしモチベーションは逆に低下してしまうことが示されています。

 

つまり自分の有能感を確保した上で、自分よりも少しレベルが高い人と競い合うという環境がベストです。

 

【今日のクエスト】子供に高すぎるレベルの進路を選ばせていないかチェックしよう

高いレベルの環境で切磋琢磨してほしいという場合には、子供がすでに有能感を確立させているかに注目してみてください。

  1. 子供が「クラスの他の人に負けない」と思える特技を持っているか
  2. 「最初はできなくても成長すればできるようになる」というマインドを持っているか
  3. 「この学校だと周りのみんな優秀で、へこんじゃうかもしれないけど大丈夫?」と確認してみる

【子どもの獲得経験値】

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