社畜の働き方を今すぐやめたい
生産性を高めたい
将来的な健康を考えたい
今回は脳の神経伝達物質を操り、仕事の生産性を高める手法を解説します。
しかしながら「脳の神経伝達物質」というテーマは堅苦しいですよね。
そこで今回は5つの属性に絡めながら紹介していきたいと思います。
- ドーパミン:雷
- アドレナリン:炎
- セロトニン:光
- ノルアドレナリン:闇
- アセチルコリン:水
ゲームやアニメのキャラクターになりきって、5つの属性を使いこなす術を身に付けていきましょう。
【社畜から卒業】こんな働き方していませんか?
今回の目的は、社畜のような働き方を強いられている状況から、ゲームのように仕事を楽しめる状況に変えていくことです。
ところで皆さんはこんな働き方をしていませんか?
- 仕事がつまらない。ダラダラやっているだけで効率が悪い(→ドーパミン不足)
- 長時間勤務が続いている。最近ミスが増えてきて、気持ち的にも落ち込みやすい(→ノルアドレナリンの枯渇)
- 1日ぶっ続けで仕事するのが気持ちいい。休みなんていらない(→アドレナリン中毒)
- 夜中まで仕事している。夜はなかなか寝つけないし、朝は起きるのが辛い(→セロトニンサイクル崩壊)
- 会議室やデスクを行き来するだけ。新しい発想を出そうとしていない(→アセチルコリンをお忘れでは?)
上記に当てはまるものが多いなら、上手に属性を使えていない証拠です。
5つの属性を活用できるように修行していきましょう!
ドーパミン:雷属性
ビビっとやる気を高めるドーパミン
- 効果:意欲をもたらす。学習能力を高める
- 発動条件:好奇心、期待感
- 異名:「期待物質」
ドーパミンの発動
中脳の腹側被蓋野にある「A10」と呼ばれる神経系があります。腹側被蓋野からドーパミンが分泌されるルートが二つあります。
海馬などの大脳辺縁系と 典型的なつながりがある中脳辺縁系と 前頭葉側頭葉に神経的なつながりがあります。
側坐核は大脳辺縁系にあり、側坐核が刺激されることによってドーパミンが分泌される快感が生まれます。
快感が生まれることによって次の行動へと結びつくモチベーションが生まれるのです。
ドーパミンの効果
やる気をブーストする
ドーパミンは期待感を高め、行動のモチベーションを高めてくれる役割があります。
例えば、目標を立てたときに、「これを達成したら給料がアップするぞ!」と期待すると、脳内でドーパミンが分泌されます。
学習能力を高める
ドーパミンは前頭葉の 前頭連合野のワーキングメモリとも深く関わっています。
つまり、ドーパミンが出ているときにはワーキングメモリがよく働くようになり、処理能力も高まるのです。勉強にしろ仕事にしろ嫌々やるよりも意欲的にやる方が効率よく身につくのは容易に想像できます。
ドーパミン活用術
ドーパミンの天敵はマンネリ化
ドーパミンの分泌は長くは続きません。電光石火のごとく脳内で活性化し、一気に静まります。
新しい物事を始めたときにも、最初のうちは「よしやるぞ!」という気合いが入りますが、そのうちマンネリ化して挫折するというパターンがお決まりになっている人はドーパミンに踊らされている人です。
- 「新しい資格をとろうと決めてテキストを買ったけど数日で挫折してしまった」
- 「新しい趣味で楽器を始めたけど、すぐに飽きてしまった」
など例をあげたらキリがありません。
仕事をゲーム化して目標を立てよう
ドーパミンの天敵はマンネリ化です。
新しいことに対してはビビっと分泌されますが、慣れてしまうと分泌されなくなります。意欲を高めるには目標を分割して達成感を持続させることが大事です。
例えば、僕はブログ記事を書くときに文字数をスコアとして記録するようにしています。すると「昨日より多く書くぞ!」という目標ができます。
スコアを設定してゲーム化すると、チャレンジ欲が沸くのでドーパミンを促すことができます。
ノルアドレナリン:闇
注意力を維持するノルアドレナリン
- 効果:注意力を維持する。
- 発動条件:ストレス
- 異名:「闘争・逃走ホルモン」
ノルアドレナリンの発動
ノルアドレナリンはアミノ酸を原料に生成されるカテコールアミンの一種です。ホルモンとして副腎髄質から血液に放出されます。
また、ノルアドレナリンは 脳 から放出される神経伝達物質でもあります。脳幹にある神経核の一つである「青斑核」というところから 視床下部、大脳辺縁系、大脳皮質に向けて放出されます。
ノルアドレナリンは不安や恐怖などのストレスによってスイッチが入ります。
側頭葉内側の奥に存在する扁桃体という部分が不安やストレスによって活性化されると、ノルアドレナリンを分泌されるように働きかけるのです。
ノルアドレナリンの効果
嫌々仕事でノルアドレナリンが枯渇すると
ノルアドレナリンは仕事をこなすための注意力や集中力を引き出します。
ドーパミンは好奇心をトリガーに短期的な強いモチベーションを引き出します。
対して、ノルアドレナリンは好奇心が沸かないしんどい仕事に対して、持続的なモチベーションを維持するのです。
仕事のためにはどちらのモチベーションも大切です。
しかし、働きすぎたりストレスにさらされ続けることによってノルアドレナリンが枯渇してしまうと、注意力が落ちます。
セロトニン(後述)やノルアドレナリンが枯渇した状態は気分の落ち込みにもつながり、一時期うつ病の原因とも考えられていました。
使いすぎるとメンタルを病む闇属性の脳内物質なのです。
情報処理能力を高める
ノルアドレナリンの分泌はワーキングメモリの働きを助けます。
適度なストレスによって適度なノルアドレナリンが出ている状態では頭の回転も上がりやすいです。確かにだらっとした雰囲気よりも、緊張感がある雰囲気の方が頭も働きそうです。
しかし、過度に分泌されている状態だとワーキングメモリはむしろ働かなくなってしまいます。
たまにめちゃくちゃ厳しい先生とかがいますが、生徒が怖がっているなら逆効果になります。
ノルアドレナリンは扱い注意の闇の物質なのです(笑)
身体のパフォーマンスも向上
ノルアドレナリンは「闘争ホルモン」と呼ばれ、体を活動的にする効果があります。
ノルアドレナリンは心拍数を直接増加させるように交感神経に働きかけ、脂肪をエネルギーに変え筋肉の速さなどを高めます。
ノルアドレナリンの活用術
自分を追い込んで闇属性の力を上手に使おう!
短期的なストレスはノルアドレナリンを適度に分泌させます。
ノルアドレナリンを出したいときには、自分を追い込んで緊張感を出しましょう。
例えば仕事の締め切りを設定して自分を追い込むなどです。
または、信頼できる友だちにお金を1万円ぐらい預けておいて、「いつまでにどれぐらい成果を出すから、もし成果が出たらお金を返して。出せなかったらそのままもらっていいよ」と約束してもいいでしょう。
リフレッシュしてノルアドレナリンをチャージ
長期的なストレスを貯めてしまっている場合は、オフの時間を意識的につくるようにしましょう。
ノルアドレナリンが出しっぱなしになって枯渇してしまうと、心身を蝕んでしまいます。
アドレナリン:炎属性
燃え盛れ!アドレナリン
- 効果:集中力や筋力など心身のパフォーマンスを高める。ノルアドレナリンの兄弟
- 発動条件:ストレス
- 異名:「闘争ホルモン」
アドレナリンの発動
アドレナリンはノルアドレナリンが副腎髄質において変換されます。
ノルアドレナリンは副腎以外に脳の交感神経 端末 からの分泌されますが、アドレナリンは副腎からしか出ません。
ノルアドレナリンとアドレナリンは働きかける場所が異なります。ノルアドレナリンの受容体は主に脳内に存在し、アドレナリンの受容体は主に体や臓器に分布が多いです。アドレナリンは主に心臓や筋肉を舞台に活躍するということです。
アドレナリンの効果
筋力を高める
スポーツ選手などで、「アドレナリンが出てました」とコメントしているのを見かけることがあります。
これは本番のプレッシャーによってアドレナリンが分泌され、筋肉のパフォーマンスが高まっている状態と言えます。
他にも、火事が起きたときに倒れてきたタンスに敷かれた子どもを助けるために母親がタンスを持ち上げた、なんてエピソードもあります。
火事という命の危険を伴う状況によって、アドレナリンが出て普段ではできないことができたのでしょう。文字通り「火事場のバカ力」を発揮した例と言えます。
そんなアドレナリンを象徴するのは、まさに炎属性です。ピンチのときこそ燃える炎属性の力を使いこなしましょう。
心身のパフォーマンスを高める
アドレナリンは筋力を高めるだけでなく、脳のパフォーマンスもアップさせます。
仕事をしているときの興奮や緊張、ストレスでアドレナリンが分泌されると、いつもより集中力がアップするのです。
気をつけなくてはならないのが、アドレナリンにハマってしまうことです。アドレナリンが出ることによっていつも以上に仕事がはかどる感覚にハマってしまうと、いわゆる「仕事中毒」になります。
「仕事が楽しくてしょうがない!」という状態ですね。
アドレナリンの快感にハマってしまうことを「アドレナリン・ジャンキー」とも呼びます。
アドレナリンジャンキーは心臓疾患・脳卒中・糖尿病など体の病気だけでな、うつ病などのメンタルの病気にもつながります。
炎属性の力は強力ですが、自分の体が燃え尽きてしまう恐れもあるということです。
アドレナリンの活用術
ストレスホルモンは昼間にドバっと出して、夜間はストップ
アドレナリンやコルチゾール(※)といったストレスホルモンは昼間にドバっと出して夜間はストップさせることが鉄則です。
※コルチゾールというのは、アドレナリンと同じストレスに対して分泌される物質です。
アドレナリンジャンキーに陥っている人や、24時間計らきっぱなしの人は、アドレナリンやコルチゾールが分泌され続けている状態になります。
コルチゾールには免疫抑制作用があります。夜までコルチゾールが出続けていると、体の中の免疫作用が低下し感染への防御力が弱くなります。またコルチゾールはインスリンの作用を抑制するため 長期的に続くと太りやすくなります。
ストレスホルモンは昼間に分泌されると活動力を高めてくれますからうまく使えば効果的です。
日中にはバリバリ働いていいですが、仕事が終わったら仕事のことは忘れてリラックスしましょう。
寝る前のお風呂はぬるめで。
夜間に神経を興奮させないようにお風呂はぬるま湯にしましょう。
40度を超える熱いお湯 を浴びてしまうと、交感神経優位になります。対して40°未満のぬるいお湯を浴びると副交感神経優位になるといいます。
ですので、寝る前にはぬるめのお湯に浸かるか、熱いお風呂に入りたい場合は就寝2時間前までに済ましておきましょう。
ちなみに朝にシャワーを浴びるときには40度以上の熱いお湯を浴びることによって、交感神経のスイッチが入り活動しやすくなります。
ここでも「昼間はドバっと」が鉄則です。
夜に激しい運動はしない
激しい有酸素運動や筋肉トレーニングなどは就寝2時間前には終わらせておくべきです。
遅い時間に体を動かして交感神経がオンになった状態だと、なかなか寝付けなくなります。
セロトニン:光属性
安らぎと安定のセロトニン
- 効果:精神的な安定をもたらす。覚醒から睡眠までの1日のリズムをつくる
- 発動条件:日光、リズム運動
- 異名:「安らぎホルモン」「幸せホルモン」
セロトニンの発動
セロトニン神経系は、延髄の「縫線核」というところから脳のあらゆる領域に神経的なつながりがあります。
セロトニンは太陽(2500ルクス以上)の光によって合成されます。まさに光属性の物質です。
セロトニンの効果
仏メンタルを保つ光のホルモン
セロトニンは「安らぎホルモン」という異名を持ち、精神的なリラックスをもたらしてくれます。
夜は「メラトニン」に変身し、睡眠のリズムをつくる
セロトニンは日中には活発に作られますが、 睡眠中はほとんど分泌されなくなります。まさに光のもとでしか作られない物質なのです。
日中に合成されたセロトニンは、夜になると「メラトニン」というホルモンに変わります。
メラトニンは睡眠促進物質です。メラトニンが分泌されることによって夜はぐっすり眠ることができます。
過労死の原因はメラトニンの不足!?
また、メラトニンは細胞修復効果も持っています。実際に、メラトニンが老化防止効果や抗腫瘍効果があることが分かっていいます。
メラトニンによる回復がうまくいかず体に限界が訪れると最悪の場合過労死に至ります。
過労死の原因となる心筋梗塞や脳卒中 などの発症率は、睡眠の短さと関係していると研究されています。
過労死は、夜も働きっぱなしでメラトニンが分泌されなくなっているのも原因の一つと言えます。
セロトニン活用法
朝日を浴びる
朝日を浴びることによって1日の体内時計のリズムをつくることができます。
なぜなら、セロトニンは光によって合成が始まるからです。
まず日の光を浴びることによってセロトニンが合成され自然と目が覚めます。そして日中に作られたセロトニンは夜にはメラトニンに変わって睡眠を促進してくれるので自然と眠れるようになります。
朝日を浴びることで無理なく起床・就寝のリズムが整うのです。
朝起きてなかなか目が覚めないなぁというときには、外に出て朝日を浴びるようにしてみましょう。
夜は光を浴びない
セロトニンを扱うときにもメリハリが大切です。
セロトニンは光によって分泌されますが、メラトニンは光を浴びると分泌が抑制されます。
夜遅くまでパソコンで仕事していると、ブルーライトを浴び続けることになります。するとメラトニンが十分に分泌されていない状態で眠ることになるので、なかなか寝付くことができなくなります。
体調を崩したり、過労死に至らないようにするためにも夜は電子機器をシャットダウンしてしっかり休みましょう。
アセチルコリン:水属性
脳のパフォーマンスを高めるアセチルコリン
- 効果:形にとらわれない発想力を高めてくれる
- 発動条件:リラックス、気分転換、新鮮さ
アセチルコリンの効果
副交感神経を活性化
アセチルコリンは副交感神経の活性化と、交感神経の抑制の役割を担っています。
交感神経が興奮するとアドレナリンが分泌されますが、アセチルコリンはそれを抑制します。アドレナリンとアセチルコリンが自律神経のバランスをとっているわけです。
そんなクールな神経伝達物質であるアセチルコリンは水属性の脳内物質と言えます。
アセチルコリンの活用術
シータ派を発生
アセチルコリンは海馬を刺激して「シータ波」を出す役割があります。
シータ波とは4ヘルツから7ヘルツの周波数のゆったりとした脳波です。シータ波は睡眠に入る前のウトウトとした状態や、深い瞑想状態で出てきます。
シータ波が出ると神経と神経の結合が起きやすくなります。記憶に定着しやすくなったり、奇抜なアイデアが出るようになります。
つまり、アセチルコリンを出してシータ派の脳波を発生させれば、発想力を高めることができるのです。
メモを持って外に出掛けよう
アセチルコリンは、気分転換して新しい刺激を受けたときに分泌されやすいです。
会議室でディスカッションをしているだけではアイデアは生まれてきません。
むしろシャワーを浴びているとき、布団のなかに入ったとき、ボーッとしているとき、外に散歩に出掛けたときなどにフッと思い付くものです。
アルキメデスがアルキメデスの原理を発見したのもお風呂に浸かっている時でした。
仕事の合間にはうまくリフレッシュしましょう。
【今日のクエスト】5つの属性を使いこなす習慣を実践しよう
- 仕事は目的を決めてゲーム化しよう(→ドーパミンの使い手)
- 仕事には困難やプレッシャーを設けて自分を追い込もう。(→ノルアドレナリンの使い手)
- 仕事終わりには緊張から解放されよう(→アドレナリンの使い手)
- 朝起きたら朝日を浴びながら散歩しよう(→セロトニンの使い手)
- 頭が固まったら外に出て新鮮な空気を吸おう(→アセチルコリンの使い手)
【獲得経験値】
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