恥の感情はマイナスにしかならない
「恥」という感情は行動を改善するのにまったく役に立たず、むしろ逆効果であるということが分かっています。
根拠となる研究
恥の感情が行動の改善につながるかどうかを調べた研究があります。アルコール依存者を対象にした実験です
- 被験者であるアルコール依存者に行動の反省を促す実験。
- 被験者に「最後に飲まない誓いを破ってアルコールを飲んだときどういった気持ちだったか」などの質問を行う
- 結果、質問の最中に恥の意識が見られた被験者ほど、その後のアルコール摂取量が増えていた
一般的なイメージで言うと、恥の感情を味わえば反省して行動が改善されそうな気がしますが、そうはなりません。
理由としては恥を感じることによって、不安や孤独感が増し、現実逃避が増えてしまうからです。
例えば「自分は学校に行けないから恥ずかしい」と思っていても、孤独感が強くなるだけでいっそう気持ちが落ち込んでしまうでしょう。
「人格否定」は恥を増幅させるだけ
人格否定は子どもの恥の感情を増幅させてしまいます。
親の役目は学校に行けない子どもの人格を否定することではなく、正しい行動に導くためのものです。
人格否定は気をつけていないと意外とやってしまいがちです。例えば、「根性がない」「性格が暗いから」「子育てを間違えてしまった」「親として恥ずかしいから学校に行ってくれ」…などの発言は子どもに恥の意識を生じさせるだけです。
「根性がない」と言われても、子どもは具体的な解決策が分かりませんよね。
子どもに促すべきはあくまでも、「行動」の改善であって「人格」を否定しても何も変わらないということを肝に命じておきましょう。
不登校は開き直ってしまおう!回り道して得られるものもある
「自分は不登校だから恥ずかしい」とか「情けない子どもを持ってお母さんにとっては恥だろうな」という感情を保つ必要はありません。
恥を感じてしまったときには不登校である自分を受け入れて、開き直ってしまいましょう。
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