ちょっと知識が増えてきて調子に乗っている人が身につけておきたい「オープンマインド思考」

クリエイティブな働き方コース
この記事はこんな方にオススメ
「思い込みが激しい」「すぐに他人に影響されて考えを変えてしまう」「自己啓発書を信じ込んでしまう」

素人の教育批判・犯罪者批判・人類滅亡信者…などなど「イタい思想」を持つ人

いくら学歴が高かったり、知識が豊富な人でも「イタい思想」にとらわれてしまう場合があります。

例えば、

  • 「日本の義務教育はダメだ」という一部の意見に影響されて、知識がないくせに教育を批判する
  • 一部の残忍な犯罪者を見ただけで、「犯罪者なんて全員死刑でいいんだ!」という危険思想を持つ
  • 人間が捨てたゴミによって動物が苦しんでいることを知って、「人間なんて地球にとっては迷惑でしかない!人類滅亡してしまえ!」という極端な思想を持つ

このような穏やかでないことを割りと本気で言っている人がいます。

端から見るとただのイタい人なのですが、本人は「自分は優れた思想を持っているだろ?」と言わんばかりな場合もあります。

 

今回はこのようなイタい人にならないためにはどのようなことに気をつければいいかね?というお話です。

 

イタい思想に陥らないために大切な「オープンマインド思想」

オープンマインド思考とは他人の考え方についてオープンな姿勢を持つことです。

つまり、自分の意見に固執せず他人の意見を聞き入れることが大事だよってこと。

 

オープンマインド思考を持つためには以下の2つの要素が大事です。

  1. 知的謙遜
  2. 自己距離化

 

知的謙遜

オープンマインド思考を持つためには「知的謙遜」が大事です。

知的謙遜とは知的に謙虚であること。つまり自分の知識を過信せず、他人の話を聞くことです。

 

2013年に「Journal of experimental サイコロジー」 に掲載された論文によると、知的謙虚さのスコアが高い人ほど人生において幸福度が高く鬱になる可能性が低く人間関係にも満足する傾向がみられると言います。

確かに自分の知識をひけらかす人や傲慢で人の意見を聞かない人は周りの人を遠ざけてしまいがちですね。ウンチク野郎は女子からもウケが悪そうです。

 

知的謙遜に優れた人は、自分のなかの常識を疑うことができるので、他人の意見を頭から否定せず柔軟な考え方ができるのです。

 

自己距離化

オープンマインド思考に大事な2つ目の要素は「自己距離化」です。

自己距離化とは、議題に関して自分の事情から距離を置いて客観的に見ることです。

 

例えば、「犯罪者なんてみんな死んでしまえ!」といった極論に陥るのを回避するのにも自分の事情と距離を置くことが大事です。

というのも、極端な思想に陥るのは自分の感情が強く突き動かされているからです。

例えば「残忍な手口で人を殺した犯罪者をニュースで見た」とか「身内が犯罪の被害者になった」などのきっかけがあってのことでしょう。

 

しかし、自分に起きた出来事だけで世の中に対する意見を持つのは危険です。

犯罪者のなかには、「生活に困窮して金品を盗むしかなかった」とか「襲われて身を守るために防衛としての攻撃をしたが過剰防衛と判断されてしまった」という場合だってあるでしょう。確かにこれらも犯罪には違いないのですが、人を何人も殺したような犯罪と同じように裁くのはどう考えても不公平ですよね。つまり「犯罪者はすべて死刑でいいんだよ」というのは大間違いだと分かります。

 

「人は情報を見てから判断するのではなく、判断してから情報を見る傾向がある」とはよく言われることです。自分の事情だけではなく、他の視点から物事を見ることが大事です。

 

イタい思想に陥ってしまったときは?

12歳の子供に説明するところを想像しよう

自分が極端な思想に陥りそうになってしまったときには、12歳の子供に説明するところを想像してみましょう。

まだ小さい子供を思い浮かべることによって、「子供に悪影響を及ぼすような思想を植え付けるのはよくない」といった制限が働きます。すると自分の思想を冷静な視点で見直すことができるのです。

例えば、僕自信「内向性信者」であり「外向的な人間なんて信用ならんし、すぐ調子に乗るし、考えが浅いし、劣等人種だ!」と、ふと思うときがあります。

そんなときには子供を思い浮かべて自分の考えを考え直した方がよさそうです。

 

道徳の授業はオープンマインド思考を養う!?

小学校のときに道徳の授業ってありましたよね?

「道徳の授業って意味あるの?」「科学的な効果はあるの?」と気になる方もいるでしょう。

 

実は日本の道徳の授業こそ、オープンマインド思考(=他人の意見に対してオープンな姿勢でいること)を鍛える効果があるのです。

 

 

根拠となる研究

エマニュエル・マナロが行った研究

  • 日本の沖縄と京都、ニュージーランドのオークランドの学生を対象にした実験
  • 大学での学びに最も大事と思われるオープンマインドの思考力を調べた
  • 結果、特に日本の学生は自己距離化とよく似ていた手法に言及していたことが分かった 。(「第三者の視点で考えることが大事」」反対意見に基づいて柔軟に考えることが大事」など。)

この結果に関して、「日本では小学校の教科書を開けば人生の意味を他者との関わりの中で考えたり、知的謙虚さを持った人物の物語が描かれているからだ」と考察されています。

つまり、日本の教育は自分の意見だけに固執せず他人の意見をオープンに取り入れることを鍛える役割があるようです。

 

 

素人の教育批判を生むのもオープンマインドの欠落

よく「日本の教育はダメだ」「詰め込み型教育だけで思考力や創造力を養えていない」みたいな話をよく聞きますよね?

しかしこうした話を鵜呑みにして学校教育を否定するのは、まさにオープンマインド思考に欠けた「イタい思想」です。

 

「専門家が日本の教育はソウゾウセイを殺してるって言ってた」という浅はかな知識だけで、「日本の教育全部がダメだ」という思考は、知的謙遜ができていません。

「自分は学校教育が嫌いだったから、学校教育を否定している意見に賛成だ」という下心があるなら、自分の事情と切り離す自己距離化もできていません。

 

さて、これから先はもっと情報が交錯していく時代です。オープンマインド思考を持たないと情報にいちいち流されイタい思想に陥ることになります。

ぜひ気をつけてください。

 

【今日のクエスト】12歳の子供に説明するつもりで自分がこだわっている思想を考え直してみよう

【獲得経験値】

 

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