今回は、オープンモニタリング瞑想でくよくよ悩む癖を根本から変えられるぜ~ というお話です。
30分のオープンモニタリング瞑想で不安感・後悔が減少
「オープンモニタリング瞑想」とは、浮かんできた考えをただただ観察し続ける瞑想の方法です。
ステップ1:意識を向ける対象は用意せず座る
ステップ2:頭の中で思考が湧いてきたらそれを観察する
例:
- 「足が痒いな」→今自分は足が痒いなと思ったな
- 「こんなこと続けて意味あるんだろうか」→こんなこと続けて意味あるんだろうかと思ったな
- 「昨日失敗したプレゼンは大丈夫だっただろうか」→昨日のプレゼンのことを考えているな
ステップ3:浮かんできた考えを判断はしない
「昨日失敗したプレゼンは大丈夫だっただろうか。いつまでもこんなことで悩んでいる自分はダメだ」→おっと今「ダメだ」と判断したな。
このように浮かんでくる思考に「いい・悪い」は判断せず、実況中継のように観察していきます。もしも「ダメだ」と判断してしまったら、「今ダメだと判断したな」とその思考自体も観察すればOKです。
実際に、マックスプランク研究所の研究によると、1日30分、3ヶ月の間オープンモニタリング瞑想に取り組むことで以下の効能が得られることが示されています。
- 不安感が減少
- 過去の後悔にとらわれる傾向が少なくなる
- 客観性のレベルが上がる
ありがたい効果ですが、1日30分というのがなかなかハードなところ。スキマ時間を使って小分けで実践するといいでしょう。
実験の考察:くよくよ悩む人は「ミーセンター」が働きすぎ
オープンモニタリングが有効な理由としては、頭の中で生まれる考えをあたかも他人の立場で観察することによって何でも自分のせいにして気に病む(=自分ごと化)傾向が減るのだと考えられます。
人間の脳には自分のことについて処理する「後部帯状回」という領域が存在します。ここは、過去に起こった出来事や未来の不安など様々な自分に関することを処理しているために「ミーセンター」とも呼ばれます。
くよくよ悩んでしまう人はミーセンターが活発すぎることが原因です。
なぜなら、ミーセンターが活発だと頭の中に入ってきた情報をすべて自分と結びつけ、いちいち気に病んでしまうからです。
例えば…
- 上司に呼び出されている→「何か怒られるのだろうか」
- 誰かから声をかけられる→「自分が何かミスをしただろうか」
- 同僚が不機嫌そうな顔をしている→「何か自分が機嫌を損ねるようなことをしただろうか?」
このように入ってくる情報を全て自分ごととして処理してしまえばメンタルを病むのも当然といえます。
オープンモニタリング瞑想は 浮かんでくる考えをただ観察し続けるトレーニングなので、「自分のせいだ!」と判断してしまう癖を直すのに役立ちます。
自分ごと化の例
- 「食事習慣を改善してもうなかなか肌が治らないなあ」→「きっと休みの日に大食いしてしまうからだ。自制心のない自分はダメだなぁ。それとももともと食生活が良くないから治らないのではないか?親がきちんと食生活を教えてくれなかったからだ!」
- 「自分はこのままぶらぶらしていていいんだろうか」→「今自分がやっていることは意味がないのではないか。学生の時にもう少しちゃんと将来を考えればよかったなあ。でももう取り返しがつかないし…自分がもうだめだ」
主観で考え続けると気分が落ち込んできますが、ひとつひとつの思考を「こんなことを考えているのね」と客観的に観察するだけで、心に余裕が生まれます。
観察するだけで不思議とメンタルに響かなくなり、まるで「頭はいろんな思考を生み出す機械で、本来の自分とは関係ないんだな」という感覚になるのです。
【獲得経験値】
☑️じっと座って頭のなかに沸いてくる思考を観察する
☑️判断せず5分間観察し続けた
【関連記事】
以前、オープンモニタリング瞑想で創造性もアップするぜ~というお話をしました。こちらも読んで意識しておくと2つの経験値を得ることができます。
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