- 夜に寝つけないことが多い
- 運動したいけど時間がとれない
今回は、有酸素運動をすることで不眠をかなり改善できるぜ~というお話です。
週3の運動で睡眠障害スコアが4.8ポイント改善!
週に3~4回30分程度の運動をすることによって、不眠を解消することができます。
実際、2011年に発表されたノースウエスタン大学の研究によると、有酸素運動に取り組むことによって不眠が改善したという結果を示しています。

実験の介入
不眠症の成人17人(平均年齢61.6歳)が被験者。被験者を2つのグループに分けて、16週間に及んで別々の介入を行った
- 有酸素運動を実践する+睡眠衛生教育を受けるグループ(運動グループ)
- 非身体活動を実践する+睡眠衛生教育を受けるグループ(非運動グループ)
それぞれのプログラムの内容
- 睡眠衛生教育:米国睡眠医学アカデミーが発行した資料でお勉強した。「健全な睡眠を促進する行動」「運動をすることが睡眠にどのように影響するか」といった内容。被験者には「睡眠衛生チェックリスト」が渡され、研究期間の間行動を守れているかチェックした
- 有酸素運動:週に4回、最大心拍数の75%で20分のセッションを2回、もしくは30分から40分のセッションを1回実践。種目はウォーキング・エアロバイク・トレッドミル…などから少なくとも2つ
- 非身体活動:レクリエーションや教育活動。非常利組織での料理教室・博物館での講演・教会活動…などを選択。週に3回から5回、約45分間ずつ実践。

この研究では、非身体活動のグループは運動グループと比較するために用意されました。
仮に「運動グループVS何もしないグループ」だと、被験者の思い込みによる効果が出かねないからです。「運動をしたんだから効果が出ているはず!」という期待が生まれますからね。
ですので、対照群にも「それっぽい活動をさせてるんですよ」とアピールし、思い込みによる効果は両グループでとんとんにしたわけです。
なお、被験者には介入が始まる前と完了した後に、以下の項目の検査や質問表にそれぞれ回答してもらった
- 睡眠ポリグラフ検査
- うつ病の検査
- ピッツバーグスリープクオリティーインデックス(PSQI)による睡眠の質の評価(睡眠障害の程度を測る指標。スコアが低いほどいい)
- アクティグラフィー(手首につけて置いて睡眠の質を評価するデバイス)と睡眠ログを使用した7日間のモニタリング
実験の結果
運動グループにおいて、以下の効果が見られた
- PSQIのスコアが4.8ポイント改善した(非運動グループは有意に改善しなかった)
- 具体的には、入眠までにかかる時間が短縮・睡眠時間が長くなる・日中の覚醒度がアップする・睡眠効率がアップ…など全体的なスコアの改善が見られた
- 抑うつ症状の減少
- 日中の眠りの改善や活力のアップ
なお、運動グループの参加者は週に3.27回、各セッションで平均32.3分間の運動を行っていた。

目指すべきは、30分程度の有酸素運動を週に3回ですね
【今日のクエスト】週に30分×3を目指してスキマ時間運動を実践しよう
1日あたり30分ほどの運動時間を確保するのは意外と大変です。そこでぶつ切りの運動を1日のなかに組み込んでいきましょう。

↑以前にも紹介した運動スコアボードを再び活用していきます。
ステップ1:1日のなかで体を動かす機会をリストアップしよう
- 朝起きたらステッパーで15分で少し息が上がるぐらいの強度で踏み運動をする
- 通勤時に自宅からバス亭に行くまでに10分間早歩きで移動する
- 帰りに図書館によるときに10分間早歩きで移動する
- 勉強の合間にステッパーで5分間踏み運動をする
このように、スキマ時間で運動できるタイミングを見つけてみましょう。
ステップ2:運動スコアボードを作成しよう
運動の項目をリストアップしたら、表にまとめていきます。↓
- 帰り道(10分)
- ステッパー(各5分)
- 移動(10分)
…といったように、運動項目とかかる時間を表の縦軸にリストアップします。表の横軸は日付です。
ステップ3:実践したらチェックを入れよう
表を作ってしまえば、後は運動項目を達成したときにチェックをつけるだけです。チェックだけなら、記録自体も簡単に継続することができます。
ステップ4:1日の運動時間をトータルして評価しよう
チェックを入れたところを確認して、1日の運動時間がどれぐらいになったかトータルしましょう。いくつか項目を達成すれば、わりと簡単に30分に達することができるでしょう。
ステップ5:行動のトリガーを決めよう
記録を忘れないために行動のトリガーを作っておきましょう。
→まず運動スコアボードに移動時間などをチェックする
→スコアボードをすべてトータルする。30分を越えていたらノルマ達成!
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