将来に対しての不安や日々のストレスで眠れなくなることがありますよね。特に「 価値のある人間にならなければならない」という焦燥感を持つと、睡眠を削って無理な努力をしてしまいがちです。
今回はメンタルのワークに取り組むことで睡眠の質も改善していきましょう。
人生の目的意識を持つと睡眠の質が高まる!?
実は人生の目的を定め直すことによって、睡眠の質を高めることができます。
人生の目的とは、自分が人生において大切にしている価値観と言い換えることができます。例えば、勤勉・創造・知識・謙遜・情熱・友情…といったものです。価値観に基づいた人生の目的の例としては以下のようなものが挙げられます。
- 勤勉:人生において誘惑や挫折にくじけず、努力を続けたい
- 創造:人生において新しいものを生み出したい
- 知識:人生においてたくさんことを学びたい
- 謙遜:人生において慢心せず他人の考えにオープンになりたい
- 情熱:人生において自分が没頭できることに夢中になりたい
- 友情:人生において気の合う友だちを大切にしたい
2017年のノースウェスタン大学の研究によると人生の目的がはっきりしている人ほど睡眠の質が高いことが示されています。
- 被験者:平均年齢79歳の825人(スクリーニング後)
- 内容:人生の目的を持っていることが、全体的な睡眠の質や睡眠障害に影響するかを調べた
観察
被験者には以下の質問票に答えてもらった。
- 睡眠の質と睡眠障害の有無:睡眠の質・睡眠時無呼吸症候群の症状・レストレスレッグス症候群の症状・レム睡眠行動障害の症状を評価する計32項目の尺度
- 人生の目的意識:人生における目的を持っているかを評価する10項目の尺度。例えば、「私は私が過去に行ったことや、未来に行うことについて考えるときいい気分になる」といったもの
結果
- 調査時・1年後の調査において、人生の目的意識のスコアが高い人は、睡眠の質が高い傾向にあった
- 人生の目的意識のスコアが高い人は、調査時・1年後・2年後において睡眠時無呼吸症候群のリスクが低かった
- 調査時では関連がなかったが、1年後・2年後においてのレストレスレッグス症候群のリスクも低くなっていた
- レム睡眠行動障害に関しては、調査時・1年後・2年後すべてで関連がなかった
要約・考察
つまり、人生に意味を見出している人ほど睡眠の質が高く、睡眠障害のリスクも低いということです。
理由としては、人生の目的がはっきりしている人の方が生活にメリハリが付けられているからだと考えられます。人生においてやりたいこと(趣味や学びなど)がはっきりしている人は生活リズムも整っており、人生に対しての不安が少ないと想像できます。また、人生の目的がはっきりしている人の方が、定期的な病院の受診やリラクゼーションなどを積極的に活用することが考えられます。
ただし、注意点として因果関係が逆である可能性があります。つまり、睡眠の質が高いことによって、人生に対してのモチベーションが上がる可能性です。例えば、ぐっすりと眠れることによって体や心の調子が良くなり、向上心や行動力が高まるということが考えられます。
【実践】最も重要な経験は何ですか? 自分の世界観にどう影響を与えましたか?
自分の価値観を明確にするためのワークを活用していきます。今回は以下の質問について考えてみましょう。
「幼い頃や思春期における最も重要な出来事および経験は何ですか? それらが自分の世界観にどう影響を与えましたか?」
回答例:
筆者の場合、以下のような感じです。
この経験で、新しい知識を得て、自分の常識をアップデートし続けることが重要だと思った。だから、自分は人生において「知識」を大事にしたい
より詳しく自分の価値観を明らかにしたい人はこちら↓の記事でワークに取り組んでみましょう。自分の人生の目的を一言でバシッと言い表すワードを探すことで、人生に迷わなくなるでしょう。
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