「好きなテレビ番組を聞くだけで、相手の“ちょっと自己中”が見えてくるかもしれません。」
恋人、友だち、職場の人と話していて、「なんか自分のことばっかり話すな…」「もしかして、ちょっと自己中?」と感じたことはありませんか?
でも、性格ってすぐには分からないし、ストレートに聞くのも難しいですよね。
そんなとき、会話の中で“どんなテレビ番組が好きか”を聞くだけで、相手の自己愛的な性格を見抜けるかもしれません。
実際に、2018年に発表されたペンシルバニア大学とオハイオ州立大学の研究では、テレビの視聴と「自己愛(=自分を特別だと思いやすい性格)」の関係が調べられています。その研究では、スポーツ番組やサスペンスなど特定のジャンルのテレビ番組を好む人は自己愛を持ちやすいとされています。
今回は、そんな「テレビの好みと性格の関係」をもとに、会話の中で性格のヒントを探る方法を、すぐに使える形で紹介していきます。
マッチングアプリで出会った相手、仲良くなりかけの人との会話で、ぜひ使ってみてください。
ナルシストはテレビの主人公と自分を重ねて満足する
2018年に発表されたペンシルバニア大学とオハイオ州立大学の研究では、テレビの視聴と自己愛(=自分のことを特別だと思いやすい性格)との関係が調べられました。この研究からは、「どんな番組を見ているか」によって、自己愛を持つ人がわかる可能性があることがわかってきました。
内容
大学生565人を対象に、1日にどれくらいテレビを見ているか、どんなジャンルの番組が好きかをたずねた。また、「自己愛」を持っているかを調べるテストを行った。
結果
- テレビを見る時間が長い人ほど、自己愛の傾向がやや高い傾向にあった。
- 中でも、以下のジャンルが好きな人は自己愛の傾向が高かった。
- リアリティ番組
- スポーツ番組
- サスペンス/スリラー/ホラー番組
- 政治系トーク番組
- 一方、ニュース番組が好きな人は自己愛が低い傾向にあった。
- 「テレビをどれくらい見ているか」よりも、「どんな内容の番組を見ているか」の方が、自己愛との関連が強かった。
考察
研究のポイントをまとめると以下のようになります。
- リアリティ番組は「目立ちたい」「注目されたい」という気持ちを満たしてくれるから、そういう気持ちが強い人がよく見ているのかもしれない。
- スポーツ番組には「勝ってほめられる」などの要素があるので、「自分をすごいと思いたい」気持ちと合いやすい。
- 犯人を見つけるようなドラマには、「自分は頭がいい」と思わせる要素があり、そう思いたい人が好むのかもしれない。
- 政治トーク番組は、自分の意見を強く言う人が出てくるので、「自分は正しい」と思う人が楽しめるのかもしれない。
- 一方で、ニュース番組は「みんなにとって大事なこと」を伝えるもので、自分だけがすごいという気持ちはあまり満たされない。
リアリティ番組とは、ドキュメンタリー形式で一般人や芸能人が出演する番組です。出演者は台本や演出がない状況で、素の状態を切り取られます。細かいジャンルとしては、恋愛・サバイバル・家族関係などがあります。例えばエックスファクター、ゴッドタレント、スターアカデミーなどが有名です。日本の番組では「今日、好きになりました」「¥マネーの虎」「ショウ・ミー・ザ・モネ」などです。
リアリティ番組、スポーツ番組サスペンスなどのジャンルは、自己愛を持ちやすい人が主人公や出演者を自分と重ねて満足しやすいという点で共通しています。
例えば、リアリティ番組である「マネーの虎」は、視聴者が自分の起業アイディアを大物起業家に紹介して、絶賛されて投資を勝ち取ったり、罵倒されて追い返されたりする内容です。「一般人が認められて成り上がっていく」という展開が自己愛的な性格を持つ人に刺さると言えます。
【実践】相手の“ちょっと自己中かも?”をテレビ番組の好みから見抜く方法
今回は、日常の会話やマッチングアプリで使える“ちょっとした観察ワザ”をステップで紹介します。
ステップ0:まずは「最初の直感」を信じてみる
最初に会ったときの「この人、なんか自己中心的かも…」という直感は、けっこう当たることがあります。
もちろん、直感だけで決めつけるのはよくありませんが、最初の印象で感じたことは、あとで役立つヒントになります。
その上で、これから紹介する「テレビの好み」を聞いてみてください。もし直感と番組の好みの両方が「ナルシストっぽいな」と感じられたら、その人の性格の見え方がグッとハッキリしてくるでしょう。
ステップ1:会話の中で番組の話題をさりげなく出す
まずは、相手のテレビや動画の好みを自然に引き出しましょう。いきなり性格診断のように聞くと警戒されるので、リラックスした雑談の中で聞くのがコツです。
例:
- 「最近、ハマってる番組ある?」
- 「リアリティ番組とかって見る?」
- 「スポーツ観戦ってする方?」
- 「寝る前に見る番組とかある?」
-
「疲れたときって、何見てリラックスする?」
-
「YouTubeとかよりテレビ派?」
こういう質問をして、相手の答えを観察しましょう。
マッチングアプリの場合は、自分のプロフィールやメッセージに「映画・TVの話題に強い」などのタグをつけておくと話題にしやすいです。
ステップ2:ジャンルごとの傾向を知っておく
答えを聞いたら、どのジャンルに当てはまるかを考えてみましょう。
以下のジャンルは、自分のことを特別だと思いやすい人に好まれる傾向があります。
ジャンル | 傾向 | 見抜きのヒント |
---|---|---|
リアリティ番組(恋愛・サバイバル系) | 自分が注目されたい | 「推し」ではなく「自分なら」と語りがち |
スポーツ番組 | 勝ち・負けにこだわる、自分の成果を誇りたい | 「自分も昔やっててさ…」が多い |
サスペンス/スリラー/ホラー | 自分の洞察力・頭の良さに満足したい | 「俺、途中で犯人わかったわ」系発言 |
政治トーク番組 | 自分の意見が絶対に正しいと思いたい | 「バカばっかり」など他人を見下す傾向あり |
逆に、ニュース番組が好きな人は、周りや社会のことを考えるタイプで、あまり自己中心的ではない傾向があります。「こういうこと起きてるんだって」と話題を広げる傾向があります。
ステップ3:話し方や態度も合わせて観察してみる
ただ「何を見るか」だけでなく、「どう話すか」も大事です。
こんな話し方をしていたら、ちょっと注意かもしれません:
- 自分に引き寄せて語るか?
→ 例:「あの番組って、俺ならもっと上手くできそう」 - 話題を独占しがちか?
→ 一問一答ではなく、やたら自分語りが多い - 「見てない」番組に対しても強い意見を言うか?
→ 自分の考えが中心で、他者の意見を聞く姿勢が弱い
番組の好み+こういう話し方が重なると、「この人、ちょっと自分中心かも?」というサインになります。
ステップ4:さりげなくメモして後で整理する
その場ではジャッジせず、スマホのメモ帳やノートに簡単に記録しておくと便利です。
例:
- 名前:Aさん
- 好きな番組:マネーの虎、テラスハウス、ホラー映画
- 話し方:すぐ自分の体験談に持っていく。政治トークにも熱くなる。
このように「番組の好み」と「話し方の印象」をセットでメモすると、あとで冷静に見返せます。
【まとめ】
人の性格は、すぐに白黒はっきり見えるものではありません。でも、さりげない会話の中に、ヒントはたくさん隠れています。
特に、「どんなテレビ番組が好きか」は、相手の価値観や“自分の見せ方”に大きく関係しています。
ちょっとした観察で「自己中心的かも?」という傾向に気づければ、無理な関係に疲れたり、後から「こんなはずじゃなかった…」と後悔したりすることも減らせるかもしれません。
大切なのは、相手を一方的にジャッジすることではなく、自分との相性を知る手がかりとして使うこと。
相手の好みを通じて、その人の“中身”にやさしく光を当てていく。そんな視点を持てたら、人間関係はもっと楽になりますよ。
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